49 / 207
episode.48 最高なんかじゃない
しおりを挟む
不気味なくらいあっさりと頷いたトランは、片手の指をパチンと鳴らす。
その瞬間、デスタンの瞳に生気が戻った。
「……貴女が、なぜここに」
デスタンは顔面に戸惑いの色を浮かべながら、そんな問いを放ってくる。
「正気を取り戻したの?」
「……私は一体、何を」
彼の黄色い瞳には、言葉では形容できないような不思議な強さが戻ってきていた。トランの魔法はきちんと解けていそうである。
「トランに操られていたのよ」
「……私が、ですか」
「えぇ。そもそも強い貴方に斧なんかを振り回されたら、どうしようもなかったわ」
さりげなく言ってみる。すると彼は、自身の手元へ視線を下ろした。そして、赤く濡れた斧を見て、瞳を揺らす。
「私は……貴女を怪我させたのですか?」
「いいえ、私じゃないわ。リゴールをやったのよ」
彼はトランの魔法によって操られていただけで、己の意思でリゴールを攻撃したわけではない。それだけに、彼に「貴方がリゴールを傷つけた」と告げるのは、勇気が必要だった。いきなりこんなことを告げるのは酷なのではないかと、そう思ってしまって。
だが、リゴールの負った傷が消えることはない。
それゆえ、いつかは真実を知ることになるはずだ。
デスタンも、すべてが済んだ後に聞かされるくらいなら、今聞かされる方がましだろう。
「王子を!? そんな……」
らしくなく愕然とするデスタン。
「……こうしてはいられません」
「デスタンさん!?」
視線を動かし、床に倒れているリゴールを捉えたデスタンは、斧を放り投げた。そして、そのままリゴールのもとまで駆ける。
私はデスタンを追うようにリゴールの方へ戻りながら、トランを一瞥した。やはり、彼はまだ、口元に怪しげな笑みを湛えている。デスタンが正気に戻ったというのに、変わらず笑みを浮かべている辺り、不気味としか言い様がない。
「王子!」
青くなった顔を床につけ、力なく横たわっているリゴールに、デスタンが声をかける。するとリゴールは、声に反応して瞼をゆっくりと開いた。
「……デス、タン」
「しっかりなさって下さい!」
「……正気を……取り、戻し……たのですね。良かった……」
リゴールは弱々しい声を発する。
その背は、紅に染まっていた。
「私がこのようなことを!?」
「……気に、しないで……下さい」
「やはり、私のせいなのですね」
デスタンが顔面をひきつらせながら発すると、リゴールは目を伏せて首を左右に動かす。
「……いえ。デスタンは……悪くありません……」
「くっ……私はなんということを……」
横たわるリゴールのすぐ傍に座り込んでいるデスタンは、悔しげに顔を歪めた。その様子を目にしたリゴールは、悲しそうな目つきになる。
私は彼らにかけるべき言葉を見つけられなかった。だから、一歩下がって見守ることしかできなくて。リゴールは負傷し、デスタンは精神的にダメージを受け——そんな時に何もしてあげられない自分の無力さを、改めて痛感した。
そんな時だ。
すぐ後ろから突然声が聞こえた。
「ふふふ」
「……っ!?」
驚いて振り返ると、そこにはトラン。
いつの間にこんなに接近してきていたのか。
「ん? どうしてそんな怖い顔をするのかなー?」
「何なの……」
「ボクはただ、ここからが楽しいところーって教えてあげようとしただけなんだけどな」
わけが分からない。
「意味不明って顔だね? じゃあ、仕方がないから、もう少し詳しく教えてあげるよ」
トランは笑顔を崩さぬまま歩み寄ってくる。
「大切な人を己の手で傷つけてしまったことを知った人間の、絶望に染まった顔。最高だよねー」
「止めて!」
トランから放たれる奇妙な雰囲気に恐怖を感じ、私は、半ば無意識のうちに彼を突き飛ばしていた。
「えー、何それ。つまらないなぁ」
「絶望した人を最高だなんて言わないで!」
「本当に最高だよ?」
「そんなことを言われても、ちっとも共感できないわ!」
本来、このような刺激するようなことを言うべきではないのかもしれない。薄々そう思う部分もあって。でも、だからといって、トランと同じように「最高だよね!」なんて言うことはできない。そんな行為は、私の心が許してくれないのだ。
「うーん……そっか。まぁいいや。理解されないことなんてよくあるし」
トランは三歩ほど下がる。
それから、片側の口角だけを静かに持ち上げた。
「じゃ、そろそろ終わりにしようかなー?」
トランが指を鳴らす。すると、床が突然せり上がってきた。私たち三人を取り囲むようなドーナツ型にせり上がってきているから、偶然ということは考えられない。
そんなことを考えているうちに、せり上がってきた床が土人形へと変化した。
一人で囲まれたらまずい。
そう思い、私はデスタンの方へと駆け寄った。
リゴールを胸の前に抱き抱えていたデスタンは、私の接近に気づくと、声をかけてくる。
「逃げましょう」
デスタンの声は淡々としていた。が、その顔色は悪く、体調が優れない人のような顔つきだ。今の彼と行動を共にするというのは、少しばかり不安である。
「……逃げられるかしら」
「王子を早く手当てせねばなりません」
「それはそうね」
デスタンに抱かれているリゴールは、気を失っているらしく動かない。デスタンが拾ったのか、その胸元からは本が覗いていて。しかし、気を失っている以上、リゴールは魔法を使えないだろう。
彼の魔法があれば、土人形くらいさっと片付いたのに。
少しそんなことを考えてしまった。
人を抱き抱えているデスタンと折れたホウキしか持っていない私だけでは、土人形たちを突破できるか心配だ。
「ブラックスターのことなら、少しは分かります。私についてきて下さい」
「えぇ」
「死なないで下さいよ」
「もちろん。死ぬつもりはないわ。……ホウキしかないけど」
いつの間にか少し離れたところへ移動していたトランが、土人形たちへ無邪気に命じる。
「もう殺していいよー!」
トランの言葉を合図にして、土人形たちが一斉に動き始める。その迫力は凄まじいものだった。
——でも、怯んでいる場合ではない。
「行きますよ! 走って下さい!」
デスタンの言葉に、私は頷く。
そして、彼の背中だけを見つめて足を動かすのだった。
その瞬間、デスタンの瞳に生気が戻った。
「……貴女が、なぜここに」
デスタンは顔面に戸惑いの色を浮かべながら、そんな問いを放ってくる。
「正気を取り戻したの?」
「……私は一体、何を」
彼の黄色い瞳には、言葉では形容できないような不思議な強さが戻ってきていた。トランの魔法はきちんと解けていそうである。
「トランに操られていたのよ」
「……私が、ですか」
「えぇ。そもそも強い貴方に斧なんかを振り回されたら、どうしようもなかったわ」
さりげなく言ってみる。すると彼は、自身の手元へ視線を下ろした。そして、赤く濡れた斧を見て、瞳を揺らす。
「私は……貴女を怪我させたのですか?」
「いいえ、私じゃないわ。リゴールをやったのよ」
彼はトランの魔法によって操られていただけで、己の意思でリゴールを攻撃したわけではない。それだけに、彼に「貴方がリゴールを傷つけた」と告げるのは、勇気が必要だった。いきなりこんなことを告げるのは酷なのではないかと、そう思ってしまって。
だが、リゴールの負った傷が消えることはない。
それゆえ、いつかは真実を知ることになるはずだ。
デスタンも、すべてが済んだ後に聞かされるくらいなら、今聞かされる方がましだろう。
「王子を!? そんな……」
らしくなく愕然とするデスタン。
「……こうしてはいられません」
「デスタンさん!?」
視線を動かし、床に倒れているリゴールを捉えたデスタンは、斧を放り投げた。そして、そのままリゴールのもとまで駆ける。
私はデスタンを追うようにリゴールの方へ戻りながら、トランを一瞥した。やはり、彼はまだ、口元に怪しげな笑みを湛えている。デスタンが正気に戻ったというのに、変わらず笑みを浮かべている辺り、不気味としか言い様がない。
「王子!」
青くなった顔を床につけ、力なく横たわっているリゴールに、デスタンが声をかける。するとリゴールは、声に反応して瞼をゆっくりと開いた。
「……デス、タン」
「しっかりなさって下さい!」
「……正気を……取り、戻し……たのですね。良かった……」
リゴールは弱々しい声を発する。
その背は、紅に染まっていた。
「私がこのようなことを!?」
「……気に、しないで……下さい」
「やはり、私のせいなのですね」
デスタンが顔面をひきつらせながら発すると、リゴールは目を伏せて首を左右に動かす。
「……いえ。デスタンは……悪くありません……」
「くっ……私はなんということを……」
横たわるリゴールのすぐ傍に座り込んでいるデスタンは、悔しげに顔を歪めた。その様子を目にしたリゴールは、悲しそうな目つきになる。
私は彼らにかけるべき言葉を見つけられなかった。だから、一歩下がって見守ることしかできなくて。リゴールは負傷し、デスタンは精神的にダメージを受け——そんな時に何もしてあげられない自分の無力さを、改めて痛感した。
そんな時だ。
すぐ後ろから突然声が聞こえた。
「ふふふ」
「……っ!?」
驚いて振り返ると、そこにはトラン。
いつの間にこんなに接近してきていたのか。
「ん? どうしてそんな怖い顔をするのかなー?」
「何なの……」
「ボクはただ、ここからが楽しいところーって教えてあげようとしただけなんだけどな」
わけが分からない。
「意味不明って顔だね? じゃあ、仕方がないから、もう少し詳しく教えてあげるよ」
トランは笑顔を崩さぬまま歩み寄ってくる。
「大切な人を己の手で傷つけてしまったことを知った人間の、絶望に染まった顔。最高だよねー」
「止めて!」
トランから放たれる奇妙な雰囲気に恐怖を感じ、私は、半ば無意識のうちに彼を突き飛ばしていた。
「えー、何それ。つまらないなぁ」
「絶望した人を最高だなんて言わないで!」
「本当に最高だよ?」
「そんなことを言われても、ちっとも共感できないわ!」
本来、このような刺激するようなことを言うべきではないのかもしれない。薄々そう思う部分もあって。でも、だからといって、トランと同じように「最高だよね!」なんて言うことはできない。そんな行為は、私の心が許してくれないのだ。
「うーん……そっか。まぁいいや。理解されないことなんてよくあるし」
トランは三歩ほど下がる。
それから、片側の口角だけを静かに持ち上げた。
「じゃ、そろそろ終わりにしようかなー?」
トランが指を鳴らす。すると、床が突然せり上がってきた。私たち三人を取り囲むようなドーナツ型にせり上がってきているから、偶然ということは考えられない。
そんなことを考えているうちに、せり上がってきた床が土人形へと変化した。
一人で囲まれたらまずい。
そう思い、私はデスタンの方へと駆け寄った。
リゴールを胸の前に抱き抱えていたデスタンは、私の接近に気づくと、声をかけてくる。
「逃げましょう」
デスタンの声は淡々としていた。が、その顔色は悪く、体調が優れない人のような顔つきだ。今の彼と行動を共にするというのは、少しばかり不安である。
「……逃げられるかしら」
「王子を早く手当てせねばなりません」
「それはそうね」
デスタンに抱かれているリゴールは、気を失っているらしく動かない。デスタンが拾ったのか、その胸元からは本が覗いていて。しかし、気を失っている以上、リゴールは魔法を使えないだろう。
彼の魔法があれば、土人形くらいさっと片付いたのに。
少しそんなことを考えてしまった。
人を抱き抱えているデスタンと折れたホウキしか持っていない私だけでは、土人形たちを突破できるか心配だ。
「ブラックスターのことなら、少しは分かります。私についてきて下さい」
「えぇ」
「死なないで下さいよ」
「もちろん。死ぬつもりはないわ。……ホウキしかないけど」
いつの間にか少し離れたところへ移動していたトランが、土人形たちへ無邪気に命じる。
「もう殺していいよー!」
トランの言葉を合図にして、土人形たちが一斉に動き始める。その迫力は凄まじいものだった。
——でも、怯んでいる場合ではない。
「行きますよ! 走って下さい!」
デスタンの言葉に、私は頷く。
そして、彼の背中だけを見つめて足を動かすのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【コミカライズ決定】魔力ゼロの子爵令嬢は王太子殿下のキス係
ayame@アンジェリカ書籍化決定
恋愛
【ネトコン12受賞&コミカライズ決定です!】私、ユーファミア・リブレは、魔力が溢れるこの世界で、子爵家という貴族の一員でありながら魔力を持たずに生まれた。平民でも貴族でも、程度の差はあれど、誰もが有しているはずの魔力がゼロ。けれど優しい両親と歳の離れた後継ぎの弟に囲まれ、贅沢ではないものの、それなりに幸せな暮らしを送っていた。そんなささやかな生活も、12歳のとき父が災害に巻き込まれて亡くなったことで一変する。領地を復興させるにも先立つものがなく、没落を覚悟したそのとき、王家から思わぬ打診を受けた。高すぎる魔力のせいで身体に異常をきたしているカーティス王太子殿下の治療に協力してほしいというものだ。魔力ゼロの自分は役立たずでこのまま穀潰し生活を送るか修道院にでも入るしかない立場。家族と領民を守れるならと申し出を受け、王宮に伺候した私。そして告げられた仕事内容は、カーティス王太子殿下の体内で暴走する魔力をキスを通して吸収する役目だったーーー。_______________
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる