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前編
しおりを挟む二年前踊りの発表会で着用した衣装を久々に着てみた。
それはただのちょっとした思いつきで。
ただ少しそれを着て踊ってみたかっただけで、それ以下でもそれ以上でもなく、深い意味なんてなかった。
けれども。
「なんだあの格好! みっともない! お前みたいなまたゆる女は最低最悪だ! よって、婚約は破棄とする!」
その場面を目撃した婚約者ルテンに怒られ婚約破棄を告げられてしまった。
「あんなみっともない格好! 論外だ! お前があそこまでみっともない品の欠片もないやつだとは思わなかった。ああもう、そんな女と一緒にいた時間があるだけでもがっかりだ。人生最大の汚点だ! どうしてくれる! 完璧な俺の価値を下げやがって! 絶対許したくないくらいだ、本当なら殴り倒して踏みつけて殺したいくらいだ」
ルテンは私が踊りの衣装を着ていたことを非常に不快に思ったようだ。
一人こっそりしていただけなのに……。
誰もいないところで着る服くらい選ばせてほしいのに……。
でも、ここで何を言っても無駄だろうから、大人しく婚約破棄されておいた。
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******
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