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後編
しおりを挟む「大丈夫か」
「あ、と……父さん……」
「怪我は?」
「大丈夫、怪我はありません」
その後姉は暴行罪で逮捕された。
厳密には父がそうなるようにしてくれたのだ。
おかげで私はついに彼女から解放されることとなる。
そうして牢屋送りになった姉は捕まってからより一層情緒不安定になってしまい毎日のように暴れ回るようになってしまったそうで――そんなある時怒った見張りの男に殴られて、その際殴られた場所が悪かったために彼女は死亡することとなったそうだ。
これでもう、一生姉に会わずにすむ。
そう思うと嬉しくて。
心躍るような感覚の存在する日々であった。
とにかくすっきりしている。
晴れわたる空のように。
◆
あれから一年数ヶ月が経ち、私は無事良き人と結婚できた。
今は夫となった人と共に一つの家で暮らしている。
実家からは出たけれど温かな夫と一緒にいられるので寂しさはほとんどない。
私はこれからもこの温かな空間で暮らしていたい。
息をして。
微笑んで。
そうやって、愛する人と生きていきたい。
◆終わり◆
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