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後編
しおりを挟むそうして我が家は一気に大金持ちとなった。
これからはもう貧乏だなんだとは言われない。
だって凄まじい資産を得たから。
これがあればこれまでのすべてが変わる。
直後、話を聞きつけた元婚約者が「貧乏でないならまた付き合ってやってもいい」と言ってきたのだけれど、私はそれを断った。
「なぜ? 今なら俺とやり直せるんだぞ? 嬉しいだろう?」
「いえ結構です。私はそれを望んでいませんので」
「何だと!? ま、まさか! 金持ちになったからって俺の家をしょぼいと思って差別しているのか!? 見下しているのか!?」
妄想がすごい。
「私は貴方と生きる気はありませんので、お帰りください。さようなら」
彼とやり直す?
あり得ない。
私みたいな女は嫌なのだろう?
◆
その後私はとある催し物にて出会った王子と結ばれた。
一方、元婚約者の彼はというと、良家の令嬢に子を宿してしまったことで彼女の家から償いとして凄まじい額を請求され、それを支払った結果貧しくなってしまったそうだ。
◆終わり◆
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