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前編
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私、フローレシア・カルティエラは、繊維製品の製造販売で社会的地位を得た家の一人娘。
しかし、ただ家が少しお金を得ただけで、私自身に何ら特別なものがあるわけではない。
容姿も並。幸い五体満足ではあるのだけれど、美女ともてはやされるような容姿を持っているわけではない。世の人たちからは普通と言われるような外見の女だ。
かといって性格が素晴らしいかというとそうでもない。迷惑をかけないよう努めてはいるが、私も人間だから当然完璧ではない。聖人でもないし。なるべく他者に害を与えないように、とは考えてはいるけれど、もちろん欠けている部分もあると思う。
そんな私だから、あっという間に婚約破棄されてしまった。
婚約者は父の知り合いの息子。世話になっている取引先の人の子で次男。何でも、向こうの親が「子どもを婚約させないか」と提案してきたらしい。そんなことで、私は彼と婚約したのだが、好きにはなってもらえなくて。理不尽に婚約破棄を告げられてしまった。
婚約破棄を告げられた日、私は衝動的に家を飛び出した。
すべてが悲しく感じられたのだ。
必要とされていない、と強く感じ、自分の生存している意味を見つけられなくなってしまって。飛び出した勢いのまま近所の崖へ行き、身を投げた。
しかし死ななかった。
正しくは、助けられてしまって死に損なった、かもしれない。
崖の辺りに建てた小さな小屋に住んでいる魔法使いに救助されてしまっていた。気がつくと彼の家のベッドに寝ていた。彼が言うには、崖の近くを通っている時に偶々私が降ってきたらしい。
私は彼に感謝を述べてから経緯を説明。
彼は「しばらくここにいてもいい」と言ってくれた。
しかし、ただ家が少しお金を得ただけで、私自身に何ら特別なものがあるわけではない。
容姿も並。幸い五体満足ではあるのだけれど、美女ともてはやされるような容姿を持っているわけではない。世の人たちからは普通と言われるような外見の女だ。
かといって性格が素晴らしいかというとそうでもない。迷惑をかけないよう努めてはいるが、私も人間だから当然完璧ではない。聖人でもないし。なるべく他者に害を与えないように、とは考えてはいるけれど、もちろん欠けている部分もあると思う。
そんな私だから、あっという間に婚約破棄されてしまった。
婚約者は父の知り合いの息子。世話になっている取引先の人の子で次男。何でも、向こうの親が「子どもを婚約させないか」と提案してきたらしい。そんなことで、私は彼と婚約したのだが、好きにはなってもらえなくて。理不尽に婚約破棄を告げられてしまった。
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すべてが悲しく感じられたのだ。
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しかし死ななかった。
正しくは、助けられてしまって死に損なった、かもしれない。
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