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episode.4 得意不得意があるのは世の常
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剣のプリンセスと盾のプリンスはしばらくうちに滞在することになった。
彼ら彼女にはキャッスルと呼ばれる個々の住む場所があるらしい。しかし、盾のキャッスルは壊滅しているものと思われ、また、剣のキャッスルもどうなっているか分からないということだ。つまり、安心して帰ることができる場所がない、ということである。
ここも絶対安全というわけではない。現に襲撃もあったし。ただ、キャッスルへ戻るよりかはここにいる方が安全だろうとの判断で、二人はここに残ることを決めた。
洗濯を干しに庭へ行こうとしていると、唐突に現れた剣のプリンセスが声をかけてくる。
「フレイヤさん、どこへ行くところ?」
彼女の視線は私が持つ洗った衣服へ注がれていた。
「洗濯物を干しにちょっとそこまで行ってきます」
「何それ?」
「洗った衣服などです。雨降りでなければ大抵太陽光で乾かすんですよ」
「そうなの! せっかくだから運ぶの手伝うわ!」
プリンセスに洗濯物を運ばせるなんて後々怒られてしまいそう。そう考えて申し出を断ろうとした瞬間には、洗濯物の半分近くをもぎ取られていた。動きが早過ぎる。
「これをどこかへ運ぶのよね。案内してもらえる?」
盾のプリンスはあれからも客室で過ごしている時間が多いようだが、彼女の場合はよく動き回っている。彼女は人の世というものや人の暮らしそのものに興味があるようで、私が何かしているとよく首を突っ込んでくる。
「持ちますって……!」
「いいのいいの、気にしないで! あたし意外と力持ちだから」
それはまぁそうだろう。剣を振り回せるくらいだから。
「あ、はい……ではこちらへ……」
外へ出る。
今日もまた天気が良い。
「それにしても最高の天気ね。人の世界も捨てたものじゃないわね」
プリンセスは空を見上げて微笑む。
「こっちです」
「はーい」
「そこ、段差があるので、足もとに注意してください」
「はいはーい」
直後プリンセスは転けた。
念のため言っておいた注意も何の意味もなさなかった。
彼女が持っていた洗濯物は地面に落ちてしまった。これではどうしようもない。洗ったことにして干そうにも清潔でない。一部汚れているし。
「大丈夫、ですか?」
「落としちゃった……うぅ……」
「大丈夫です。また洗えば問題ないですから」
一応そう言ってはいるけれど、ショックであることに変わりはない。
もう手伝ってもらわないようにしよう、と、心を決めた。
人間誰しも得意不得意はある。得意なことに関しては天才的でも不得意なことをさせたらとんでもない失敗をする、それもよくあること。彼女の場合は、戦闘は得意だが、雑用は不得意だったのだろう。
「本当にごめんなさい……」
「気になさらないでください」
「でも……せっかく洗えてたのに……」
「大丈夫です」
それからは剣のプリンセスに手伝ってもらうことはなくなった。向こうも洗濯物の一件があったからか手伝おうとはしなくなった。ただ、何か手伝えることがあれば言ってほしい、とは言ってもらえて。控えめな表現だけれど、とても嬉しかったし、何より心強かった。一人でないと思えるだけでも気が楽だった。
二人が来てから数日。
私は客室へ行く。
「おはようございます。盾のプリンスさん、体調はいかがですか」
「おかげで回復している」
「そうですか。なら安心しました」
「感謝する」
「いえいえ。力になれたなら嬉しく思います」
最初はベッドの上で横になっている時間が多かった盾のプリンスも、もうかなり元気になってきたようで、今では立ち上がり歩くこともできている。
ただ、表情にはあまり変化がない。
そこは本人の気質の問題なのだろうけど。
「あの女は?」
「散歩したいとのことで、今は庭を歩いていらっしゃるようです」
「勝手なことを。……すまない」
「いえ、謝る必要なんてありません」
盾のプリンスはほんの一瞬だけ視線を私へ向けた。が、その後は視線を合わせようとはしなかった。視線はこちらに向けないまま、ベッドに腰を下ろす。
「コンパクト、例の物語、母親を知らないこと——色々考えてみたのだが、やはり、君は関係者なのではないだろうか」
彼は俯いたままゆっくりと口を動かす。
「プリンスプリンセスの中でもそういうことに詳しい者となると限られてくる。それゆえ、知識ある者に相談してみたいと思うのだが。協力してもらえないか」
彼は面をこちらへは向けなかった。彼の伏せ気味な瞳はよく分からないところを見ている。だが、その一方で、言葉を発することはやめない。それを含めて考えると、私と話したくないというわけではなさそうだ。
「協力?」
「杖のプリンセスに会ってほしい」
その時彼はようやく面を持ち上げた。
視線がこちらへ向く。
「実は先日あの女と話していた。この件に関して頼んでみるかどうかを」
杖のプリンセス、か。
またしても知らない人が出てきた。
とはいえ、さすがに、まったく何も分からないというわけではない。プリンセスとついているのだから恐らく二人の仲間なのだろう。漠然とイメージすることくらいはできる。
「その……杖のプリンセス、というのは、お二人の仲間の方ですか?」
「まぁそんなところだ」
「その方とお会いすれば良いのですか?」
「可能であれば」
「はい。特に何もできないですけど、私で良ければ」
未知の世界へ足を踏み出すのは怖くもある。ただ、今は、怖さより前へ進みたい気持ちが優っている。平和が一番、それは事実だ。けれども、珍しい体験をしてみたいという気持ちは多少ある。今の私は未知の世界への好奇心を抱いている。
「それは助かる。感謝する」
「いえいえ」
その日の晩、私は改めて客室を訪ねた。
二人揃って迎えてくれる。が、入室するなり二人から視線を向けられたため、妙に緊張してしまった。相手に悪意がないことは理解しているつもりだけれど、それでも緊張感は消えない。
ただその緊張感はすぐに消えた。
なぜならプリンセスが親しげに接してくれたから。
彼女は私に対しても一切壁を作らない。生まれた世界も生きてきた世界も違う私にでも、いつも真っ直ぐに接してくれる。
「杖のプリンセスに連絡するわ。少し待っていて」
「はい」
剣のプリンセスの手には髪と似たような色の鍵のような物体。彼女はそれを宙にぽいと投げる。すると何もなかったはずの空間に真四角のパネルが出現する。
数秒後、そこに、一人の女性の顔が映り込んだ。
四、五十代に見える、大人びた容姿の人だ。
『……剣のプリンセス!』
グレー寄りの紺色のヴェールを被っていて、髪ははっきりとは見えない。ヴェールと似た色みの丈が短い詰襟の上着をきちんと着ていて、その下には紺色のワンピース。襟のすぐ下には大きなブローチ。
シスターのような印象の女性だ。
『貴女、どこへ行っていたのです!?』
「すみません杖のプリンセス。人の世へ逃げていました」
話している際の僅かな動きで杖のプリンセスの髪色が判明した。白だ。白髪か否かは不明だが。どうやら後頭部のあたりでまとめているようで、その大部分は見えない。ただ、彼女の髪が美しい白色であることは確認できた。
『生きていたのですね……取り敢えず安心しました。けれども、キャッスルを抜け出すのは感心できませんね。皆、驚き、心配していましたよ』
「すみません……」
『盾のプリンスもそちらにいるのですね?』
「そうなんです。一緒にいます」
『分かりました。それで、なぜ連絡を——』
「興味深い人物に出会ったのです」
そう言って、剣のプリンセスは私の身体をパネルの方へと引き寄せた。
彼ら彼女にはキャッスルと呼ばれる個々の住む場所があるらしい。しかし、盾のキャッスルは壊滅しているものと思われ、また、剣のキャッスルもどうなっているか分からないということだ。つまり、安心して帰ることができる場所がない、ということである。
ここも絶対安全というわけではない。現に襲撃もあったし。ただ、キャッスルへ戻るよりかはここにいる方が安全だろうとの判断で、二人はここに残ることを決めた。
洗濯を干しに庭へ行こうとしていると、唐突に現れた剣のプリンセスが声をかけてくる。
「フレイヤさん、どこへ行くところ?」
彼女の視線は私が持つ洗った衣服へ注がれていた。
「洗濯物を干しにちょっとそこまで行ってきます」
「何それ?」
「洗った衣服などです。雨降りでなければ大抵太陽光で乾かすんですよ」
「そうなの! せっかくだから運ぶの手伝うわ!」
プリンセスに洗濯物を運ばせるなんて後々怒られてしまいそう。そう考えて申し出を断ろうとした瞬間には、洗濯物の半分近くをもぎ取られていた。動きが早過ぎる。
「これをどこかへ運ぶのよね。案内してもらえる?」
盾のプリンスはあれからも客室で過ごしている時間が多いようだが、彼女の場合はよく動き回っている。彼女は人の世というものや人の暮らしそのものに興味があるようで、私が何かしているとよく首を突っ込んでくる。
「持ちますって……!」
「いいのいいの、気にしないで! あたし意外と力持ちだから」
それはまぁそうだろう。剣を振り回せるくらいだから。
「あ、はい……ではこちらへ……」
外へ出る。
今日もまた天気が良い。
「それにしても最高の天気ね。人の世界も捨てたものじゃないわね」
プリンセスは空を見上げて微笑む。
「こっちです」
「はーい」
「そこ、段差があるので、足もとに注意してください」
「はいはーい」
直後プリンセスは転けた。
念のため言っておいた注意も何の意味もなさなかった。
彼女が持っていた洗濯物は地面に落ちてしまった。これではどうしようもない。洗ったことにして干そうにも清潔でない。一部汚れているし。
「大丈夫、ですか?」
「落としちゃった……うぅ……」
「大丈夫です。また洗えば問題ないですから」
一応そう言ってはいるけれど、ショックであることに変わりはない。
もう手伝ってもらわないようにしよう、と、心を決めた。
人間誰しも得意不得意はある。得意なことに関しては天才的でも不得意なことをさせたらとんでもない失敗をする、それもよくあること。彼女の場合は、戦闘は得意だが、雑用は不得意だったのだろう。
「本当にごめんなさい……」
「気になさらないでください」
「でも……せっかく洗えてたのに……」
「大丈夫です」
それからは剣のプリンセスに手伝ってもらうことはなくなった。向こうも洗濯物の一件があったからか手伝おうとはしなくなった。ただ、何か手伝えることがあれば言ってほしい、とは言ってもらえて。控えめな表現だけれど、とても嬉しかったし、何より心強かった。一人でないと思えるだけでも気が楽だった。
二人が来てから数日。
私は客室へ行く。
「おはようございます。盾のプリンスさん、体調はいかがですか」
「おかげで回復している」
「そうですか。なら安心しました」
「感謝する」
「いえいえ。力になれたなら嬉しく思います」
最初はベッドの上で横になっている時間が多かった盾のプリンスも、もうかなり元気になってきたようで、今では立ち上がり歩くこともできている。
ただ、表情にはあまり変化がない。
そこは本人の気質の問題なのだろうけど。
「あの女は?」
「散歩したいとのことで、今は庭を歩いていらっしゃるようです」
「勝手なことを。……すまない」
「いえ、謝る必要なんてありません」
盾のプリンスはほんの一瞬だけ視線を私へ向けた。が、その後は視線を合わせようとはしなかった。視線はこちらに向けないまま、ベッドに腰を下ろす。
「コンパクト、例の物語、母親を知らないこと——色々考えてみたのだが、やはり、君は関係者なのではないだろうか」
彼は俯いたままゆっくりと口を動かす。
「プリンスプリンセスの中でもそういうことに詳しい者となると限られてくる。それゆえ、知識ある者に相談してみたいと思うのだが。協力してもらえないか」
彼は面をこちらへは向けなかった。彼の伏せ気味な瞳はよく分からないところを見ている。だが、その一方で、言葉を発することはやめない。それを含めて考えると、私と話したくないというわけではなさそうだ。
「協力?」
「杖のプリンセスに会ってほしい」
その時彼はようやく面を持ち上げた。
視線がこちらへ向く。
「実は先日あの女と話していた。この件に関して頼んでみるかどうかを」
杖のプリンセス、か。
またしても知らない人が出てきた。
とはいえ、さすがに、まったく何も分からないというわけではない。プリンセスとついているのだから恐らく二人の仲間なのだろう。漠然とイメージすることくらいはできる。
「その……杖のプリンセス、というのは、お二人の仲間の方ですか?」
「まぁそんなところだ」
「その方とお会いすれば良いのですか?」
「可能であれば」
「はい。特に何もできないですけど、私で良ければ」
未知の世界へ足を踏み出すのは怖くもある。ただ、今は、怖さより前へ進みたい気持ちが優っている。平和が一番、それは事実だ。けれども、珍しい体験をしてみたいという気持ちは多少ある。今の私は未知の世界への好奇心を抱いている。
「それは助かる。感謝する」
「いえいえ」
その日の晩、私は改めて客室を訪ねた。
二人揃って迎えてくれる。が、入室するなり二人から視線を向けられたため、妙に緊張してしまった。相手に悪意がないことは理解しているつもりだけれど、それでも緊張感は消えない。
ただその緊張感はすぐに消えた。
なぜならプリンセスが親しげに接してくれたから。
彼女は私に対しても一切壁を作らない。生まれた世界も生きてきた世界も違う私にでも、いつも真っ直ぐに接してくれる。
「杖のプリンセスに連絡するわ。少し待っていて」
「はい」
剣のプリンセスの手には髪と似たような色の鍵のような物体。彼女はそれを宙にぽいと投げる。すると何もなかったはずの空間に真四角のパネルが出現する。
数秒後、そこに、一人の女性の顔が映り込んだ。
四、五十代に見える、大人びた容姿の人だ。
『……剣のプリンセス!』
グレー寄りの紺色のヴェールを被っていて、髪ははっきりとは見えない。ヴェールと似た色みの丈が短い詰襟の上着をきちんと着ていて、その下には紺色のワンピース。襟のすぐ下には大きなブローチ。
シスターのような印象の女性だ。
『貴女、どこへ行っていたのです!?』
「すみません杖のプリンセス。人の世へ逃げていました」
話している際の僅かな動きで杖のプリンセスの髪色が判明した。白だ。白髪か否かは不明だが。どうやら後頭部のあたりでまとめているようで、その大部分は見えない。ただ、彼女の髪が美しい白色であることは確認できた。
『生きていたのですね……取り敢えず安心しました。けれども、キャッスルを抜け出すのは感心できませんね。皆、驚き、心配していましたよ』
「すみません……」
『盾のプリンスもそちらにいるのですね?』
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