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episode.5 杖のプリンセス
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「これを見てください」
剣のプリンセスは、私の身体を引き寄せると、首から下げているコンパクトをパネルに向ける。
『それは……!』
パネルに映し出されている女性はハッとしたような顔をした。
「彼女は世話になっている女性です。そして、彼女が、偶然これを持っていました。あたしは知りませんでしたけど、盾のプリンスは少し知っているようだったので。杖のプリンセスはこれをご存知ですか?」
剣のプリンセスが尋ねると、パネルに映し出されている女性は『もちろんです』と返す。
このコンパクトがそんな特別なものだったなんて知らなかった。母親が遺してくれた、ということは聞いていても、それ以上の特別な意味があるなんて夢にも思っていなかった。
だから今もまだ信じきれていない。
このコンパクトが特別なものだなんて。
『その女性は一体何者なのです……?』
怪訝な顔をしつつ言葉を発する杖のプリンセス。
「フレイヤさんて言います。普通の人間の女性みたいなんですけど」
『人間……そうですか、分かりました。ただ、一度話をしてみたいところではありますね』
「ですよね! あたしたちもそう思っていたんです!」
『ではこちらへ来ますか? 杖のキャッスルはまだ被害を受けていませんので』
「じゃあそれで! ぜひよろしくお願いします!」
その後私は杖のキャッスルなる場所へ行くこととなった。
剣のプリンセスと盾のプリンスが同行してくれるという話だが、不安がないわけではない。未知の世界へ行く、という行為は、どんな時でも不安を感じさせるものだ。だが、だからといって下がる気はないし、逃げる気もない。
捕虜や奴隷でないだけ幸運だと思おう。
「振り回してごめんなさい、フレイヤさん」
「いえいえ」
「早速行きましょっか!」
「はい!」
こうして私はまだ見ぬ世界へ向かうこととなった。
◆
一度意識が途切れ、次に気がついた時、私は見たことのない場所にいた。
何と表現すれば相応しいのか。それすら分からないような光景が目に映る。特徴的なのは、通路の両脇に杖のような細いものが生えているところ。なぜ細長い杖のようなものがこんなにたくさん生えているのか謎だ。飾りなのか、それ以上の意味があるのか。私には判断できない。
剣のプリンセスに導かれ歩くことしばらく。
私は門の前にたどり着く。
この門というのは、先ほど両脇に生えていた杖のような棒を横に並べて繋いだような門。ある意味、柵、という表現が近いかもしれない。
その柵のような門の前に剣のプリンセスが立つと、それは一気に左右に動いて開いた。
「行きましょ!」
「は、はい……」
今になって緊張してきてしまう。
ごくりと唾を飲み込んで、私は足を進める。
しばらく歩くと豪華な庭園のような風景が見えてきた。
白い石で造られた円形の台があり、その真ん中には一つの椅子がある。ややくすんではいるがゴールドの艶のある素材がふんだんに使われている豪華な印象の椅子だ。そして、その真上には屋根がある。ドームのようになった半透明の屋根だ。半透明の部分は青緑系の色。
杖のプリンセスはそこにいた。
「よく来てくださいました」
そう言って、微笑みながら迎えてくれる。
杖のプリンセスは上品な雰囲気をまとっている。年齢は剣の彼女よりかなり上だろうが、それでもプリンセスと呼ぶに相応しい雰囲気をまとっている。プリンセスと呼んでも意外と違和感がない。
「貴女がフレイヤさんですね」
「あ……は、はい」
緊張のあまり目の前の彼女を直視できない。
別の方向へ視線を向けてしまう。
「何か?」
「……美しいところですね」
「え」
「とても綺麗だと思います、この場所」
杖のプリンセスは一瞬戸惑ったような顔をした。が、少しして私の発言を理解できたようで。ふふ、と落ち着いた笑みをこぼす。
「気に入っていただけたなら光栄です」
彼女はそう述べた。
杖のキャッスル、ここはまるで異世界のよう。いや、実際そうなのかもしれないが。すべてが美しく幻想的で、この世のものとは思えない。装飾の一つ一つさえも幻想的な魅力をはらんでおり、見る者を自然と魅了する。
ややくすんだゴールドと暗めのブルーグリーンで構成されているところも大人びた魅力がある。
「わたくしは杖のプリンセス。どうか、好きに呼んでください」
「ご存知かと思いますが……改めて。フレイヤ・アズリベルです」
念のため名乗っておく。
「フレイヤさんでよろしいですね?」
「はい。問題ありません」
剣のプリンセスと盾のプリンスは口を挟まない。ただ見守っているだけ。どうやら私が自力で話さなくてはならないようだ。
でもきっと大丈夫。
杖のプリンセスは優しそうだから。
「ではフレイヤさん、早速になりますが、コンパクトの件です。まずはそれの入手経路に関してお尋ねしたいのです」
私はそれから数時間色々尋ねられた。杖のプリンセスは冷静さを保ったまま様々なことを質問してきた。これではまるで捕虜か何かのようではないか。そんなことを思いつつも、逃げ出しはせず、一つ一つ答えた。今の私にできることはそれしかなかったから。
解放された時には、杖のキャッスルへ来てからかなりの時間が経っているようだった。
もっとも、ここには時計がないので、正確な時間は確認できないのだけれど。
「溶けてるわね」
ようやく解放されだらしない格好になってしまっていた私に、剣のプリンセスが声をかけてきた。
「うぅ……疲れました……」
「長引いてたものね」
運動したわけでもないのに、疲労感が凄い。
今は杖のプリンセスが少しこの場から離れている。そのため緊張感は若干薄れている。が、緊張感が薄れたことによって疲労をより一層強く感じている部分もあると思う。
杖のプリンセスは、今、他のプリンセスプリンスたちに連絡しているのだろう。
ここを離れる前彼女はそう言っていた。
「これからどうなってしまうのでしょう……」
今頃私のことが話し合われているのだろうか?
悪く言われていないだろうか?
「心配?」
「……少し」
すると剣のプリンセスは私の手を握ってくれる。
「大丈夫! どんな展開になったとしても、あたしがついてる限り傷つけさせたりはしないから!」
真っ直ぐな瞳でこちらを見つめながら述べる剣のプリンセスを見ていたら、少し元気になれた気がした。
「剣のプリンセスさん。……ありがとうございます。とても頼もしいです」
待つことしばらく、杖のプリンセスが戻ってきた。
「皆に話してきました」
「どうなりましたか……?」
恐る恐る尋ねてみる。
すると彼女は口角を僅かに持ち上げる。
「皆に会っていただくことは可能でしょうか?」
「え……は、はい。構いません、けど……」
「そういうことになりましたので。すみませんね、長時間」
「いえ……平気です……」
杖のプリンセスと会って喋るだけでもこれほど疲労感を感じたのだ、これが大勢ととなれば凄まじく疲労することとなるだろう。
でも、それでも。
今はただ前へ進むしかない。
剣のプリンセスは、私の身体を引き寄せると、首から下げているコンパクトをパネルに向ける。
『それは……!』
パネルに映し出されている女性はハッとしたような顔をした。
「彼女は世話になっている女性です。そして、彼女が、偶然これを持っていました。あたしは知りませんでしたけど、盾のプリンスは少し知っているようだったので。杖のプリンセスはこれをご存知ですか?」
剣のプリンセスが尋ねると、パネルに映し出されている女性は『もちろんです』と返す。
このコンパクトがそんな特別なものだったなんて知らなかった。母親が遺してくれた、ということは聞いていても、それ以上の特別な意味があるなんて夢にも思っていなかった。
だから今もまだ信じきれていない。
このコンパクトが特別なものだなんて。
『その女性は一体何者なのです……?』
怪訝な顔をしつつ言葉を発する杖のプリンセス。
「フレイヤさんて言います。普通の人間の女性みたいなんですけど」
『人間……そうですか、分かりました。ただ、一度話をしてみたいところではありますね』
「ですよね! あたしたちもそう思っていたんです!」
『ではこちらへ来ますか? 杖のキャッスルはまだ被害を受けていませんので』
「じゃあそれで! ぜひよろしくお願いします!」
その後私は杖のキャッスルなる場所へ行くこととなった。
剣のプリンセスと盾のプリンスが同行してくれるという話だが、不安がないわけではない。未知の世界へ行く、という行為は、どんな時でも不安を感じさせるものだ。だが、だからといって下がる気はないし、逃げる気もない。
捕虜や奴隷でないだけ幸運だと思おう。
「振り回してごめんなさい、フレイヤさん」
「いえいえ」
「早速行きましょっか!」
「はい!」
こうして私はまだ見ぬ世界へ向かうこととなった。
◆
一度意識が途切れ、次に気がついた時、私は見たことのない場所にいた。
何と表現すれば相応しいのか。それすら分からないような光景が目に映る。特徴的なのは、通路の両脇に杖のような細いものが生えているところ。なぜ細長い杖のようなものがこんなにたくさん生えているのか謎だ。飾りなのか、それ以上の意味があるのか。私には判断できない。
剣のプリンセスに導かれ歩くことしばらく。
私は門の前にたどり着く。
この門というのは、先ほど両脇に生えていた杖のような棒を横に並べて繋いだような門。ある意味、柵、という表現が近いかもしれない。
その柵のような門の前に剣のプリンセスが立つと、それは一気に左右に動いて開いた。
「行きましょ!」
「は、はい……」
今になって緊張してきてしまう。
ごくりと唾を飲み込んで、私は足を進める。
しばらく歩くと豪華な庭園のような風景が見えてきた。
白い石で造られた円形の台があり、その真ん中には一つの椅子がある。ややくすんではいるがゴールドの艶のある素材がふんだんに使われている豪華な印象の椅子だ。そして、その真上には屋根がある。ドームのようになった半透明の屋根だ。半透明の部分は青緑系の色。
杖のプリンセスはそこにいた。
「よく来てくださいました」
そう言って、微笑みながら迎えてくれる。
杖のプリンセスは上品な雰囲気をまとっている。年齢は剣の彼女よりかなり上だろうが、それでもプリンセスと呼ぶに相応しい雰囲気をまとっている。プリンセスと呼んでも意外と違和感がない。
「貴女がフレイヤさんですね」
「あ……は、はい」
緊張のあまり目の前の彼女を直視できない。
別の方向へ視線を向けてしまう。
「何か?」
「……美しいところですね」
「え」
「とても綺麗だと思います、この場所」
杖のプリンセスは一瞬戸惑ったような顔をした。が、少しして私の発言を理解できたようで。ふふ、と落ち着いた笑みをこぼす。
「気に入っていただけたなら光栄です」
彼女はそう述べた。
杖のキャッスル、ここはまるで異世界のよう。いや、実際そうなのかもしれないが。すべてが美しく幻想的で、この世のものとは思えない。装飾の一つ一つさえも幻想的な魅力をはらんでおり、見る者を自然と魅了する。
ややくすんだゴールドと暗めのブルーグリーンで構成されているところも大人びた魅力がある。
「わたくしは杖のプリンセス。どうか、好きに呼んでください」
「ご存知かと思いますが……改めて。フレイヤ・アズリベルです」
念のため名乗っておく。
「フレイヤさんでよろしいですね?」
「はい。問題ありません」
剣のプリンセスと盾のプリンスは口を挟まない。ただ見守っているだけ。どうやら私が自力で話さなくてはならないようだ。
でもきっと大丈夫。
杖のプリンセスは優しそうだから。
「ではフレイヤさん、早速になりますが、コンパクトの件です。まずはそれの入手経路に関してお尋ねしたいのです」
私はそれから数時間色々尋ねられた。杖のプリンセスは冷静さを保ったまま様々なことを質問してきた。これではまるで捕虜か何かのようではないか。そんなことを思いつつも、逃げ出しはせず、一つ一つ答えた。今の私にできることはそれしかなかったから。
解放された時には、杖のキャッスルへ来てからかなりの時間が経っているようだった。
もっとも、ここには時計がないので、正確な時間は確認できないのだけれど。
「溶けてるわね」
ようやく解放されだらしない格好になってしまっていた私に、剣のプリンセスが声をかけてきた。
「うぅ……疲れました……」
「長引いてたものね」
運動したわけでもないのに、疲労感が凄い。
今は杖のプリンセスが少しこの場から離れている。そのため緊張感は若干薄れている。が、緊張感が薄れたことによって疲労をより一層強く感じている部分もあると思う。
杖のプリンセスは、今、他のプリンセスプリンスたちに連絡しているのだろう。
ここを離れる前彼女はそう言っていた。
「これからどうなってしまうのでしょう……」
今頃私のことが話し合われているのだろうか?
悪く言われていないだろうか?
「心配?」
「……少し」
すると剣のプリンセスは私の手を握ってくれる。
「大丈夫! どんな展開になったとしても、あたしがついてる限り傷つけさせたりはしないから!」
真っ直ぐな瞳でこちらを見つめながら述べる剣のプリンセスを見ていたら、少し元気になれた気がした。
「剣のプリンセスさん。……ありがとうございます。とても頼もしいです」
待つことしばらく、杖のプリンセスが戻ってきた。
「皆に話してきました」
「どうなりましたか……?」
恐る恐る尋ねてみる。
すると彼女は口角を僅かに持ち上げる。
「皆に会っていただくことは可能でしょうか?」
「え……は、はい。構いません、けど……」
「そういうことになりましたので。すみませんね、長時間」
「いえ……平気です……」
杖のプリンセスと会って喋るだけでもこれほど疲労感を感じたのだ、これが大勢ととなれば凄まじく疲労することとなるだろう。
でも、それでも。
今はただ前へ進むしかない。
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