精霊の世話をしてきた家に生まれた私は婚約破棄されましたが国王お抱えの精霊使いとして大成しました。

四季

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前編

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 代々精霊の世話をしてきた家柄だったということもあって、子どもの頃から精霊との交流に慣れていた。だがそんなこともあって周りからは気味悪く思われることもあった。それでも私はそれでいいと思っていた。そういう家に生まれたのだ、それは定め。だから、それによって起こることはすべてを受け入れようと思っていた。

 だが。

「リフィリア! お前との婚約は破棄とする!」

 婚約者ガーネンに婚約破棄を告げられた時にはさすがにすぐには受け入れられなかった。

 私だって普通の人間だ。
 私にも心はある。

 時には傷つくことだってあるのだ。

「どうして……」
「気味悪いんだよ、精霊とか何とか」

 ガーネンのことは嫌いではなかった。
 それだけに辛かった。
 衝撃が大きかったし、絶望のような色もあった。

「それは家庭環境です」
「気持ち悪いんだよ!!」

 いきなり叫ばれさらに衝撃を受ける。

「やめてください、そんな言い方」
「精霊がなんちゃらかんちゃらとか、魔女みたいなもんだろ!」
「違います」
「ああもううぜぇっ!! まぁいい、話はここまでだ。関係なんぞ終わりだ終わり!!」
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