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後編
しおりを挟む「では、失礼しますね」
こうして私たちの関係はあっさりと終わったのだった。
「さ、ささ、さささ……さいっこぉぉぉぉぉ~っ!!」
帰宅するなり私はそう叫んでしまった。
「どうしたのリール」
「あ、母さん」
「何かあったの? 最高とか叫んで」
「実は――かくかくしかじか――ってことで、解放された」
「そうだったの……!」
婚約破棄を当事者以外で一番に知ることとなったのは母であった。
「苦労していたものね、良かったじゃないの」
「ありがとう母さん」
「これで自由ね。また一緒に暮らしましょう。のんびりと、ね。いつかきっとまた良い縁に恵まれるわ」
母はそれほど驚かなかった。
まるでこうなることを知っていたかのようだった。
◆
数年後、私は富豪の男性と結婚した。
富豪の男性に通りすがりに惚れられたのが最初で。そこからこの件は始まっていった。その展開は普通想像する勢いを遥かに超えた勢いで進み。気づけばプロポーズを受けるほどになっていた。で、特に抵抗はせずその流れに乗って進んでいたところ、結婚にまで至ったのだ。
彼は快く私の実家へ来てくれた。
そのため今は私とその両親と彼という四人で一つの家に住んでいる。
温厚な性格の彼は私の両親にも親切にしてくれている、ので、彼には心の底から感謝している。
ちなみにフィッシュリゾーレはというと、あの後詐欺師の女性に惚れてしまい騙されはめられで莫大な借金を背負うこととなってしまったそう。
いくつか内臓を抜いて売り、さらに、その身体で日々懸命に労働しているそうだが――その労働もブラックな環境かつほぼ無賃労働に近い状態だそうで、彼は既に身も心も壊れてしまっているみたいだ。
◆終わり◆
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