婚約破棄されこの世から旅立つ。

四季

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婚約破棄されこの世から旅立つ。

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「きみとの婚約は本日をもって破棄とする!」

 響く婚約者オーエヤンの声が私の中の正常さを壊した。

「そもそもきみのことは好きじゃなかったんだ、ださいし麗しくないし奉仕もしないし。だからいずれはこうなっただろうな」

 私はその場から走り去る。
 瞳には涙が。
 感情的になることをやめられない。

 見慣れた景色さえ、今は心を痛める一つにしかならない……。

 その日、私は、雑な書き置きを遺して森にて命を絶った。


 ◆


 娘を失い、亡骸の近くにある書き置きから事情を知った母親は、オーエヤンを自宅から誘拐。かつての娘の部屋に閉じ込め、拷問と言っても離れてはいないようなことをした。

「酷いよぉ……もうやめてよぉ……」
「無理よ」
「誰かぁ……ママぁ……助けてよぉ……」

 十年が経った今も、オーエヤンは、誰にも知られぬまま罰を与えられ続けている。


◆終わり◆
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