幼馴染みの言うことを信じ込んでいるようですが、それ、嘘ですよ。

後編

「嘘を鵜呑みにするのはいい加減にしてほしいものですね」

　現れた青年はなぜか私の味方をしてくれているようだ。
　謎しかない。

「なっ……！　何者だ……！」
「エリザベスさんはそんなことをする女性ではありませんよ」
「知ったかぶりをするな！」
「これを見てもそう思えますか？」

　青年はリリーナが虐めを自作しているところの写真を取り出した。

「こ、これは……？」
「リリーナさんが嘘をついている証拠の写真です」
「う、嘘つけ！　捏造だ！　勝手に作ったのだろう！」
「いいえ。本物の写真です」

　悔しそうな顔をするハイドン。

「エリザベスさん、ここは一旦去りましょう」
「え……？」
「法的に戦えば良いのです」
「ま、まぁ……確かに……それはそう、ですね」

　その後私はリリーナとハイドンを訴えた。
　そして慰謝料をむしり取ることができた。

　すべてが終わった後、私は手を貸してくれた青年と結ばれる道を選んだ。

　ちなみに、ハイドンとリリーナはというと、あの後評判を地に落としたらしい。嘘の話で人を傷つけた者たちとして有名になり、皆から冷たい目で見られながら生きることとなったそうだ。


◆終わり◆