1 / 2
前編
しおりを挟む婚約期間中一度目の浮気のような行為、その際私は許すことにした。なぜなら、問い詰めた時、婚約者である彼シイタマが謝罪したからだ。謝らなかったとしたら、多分、許していなかっただろう。でも彼は懸命に謝罪した、だから、今回だけは見逃すと伝えた。
だが、それから数週間ほどが経った頃、シイタマはまたしてもあやまちを犯した。
彼は飲み屋で出会った女性とその日のうちに深い仲になってしてはならないことをし、さらには、以降も定期的に会うようになったのである。
これはさすがに許せず。
親にも話し、今回は本格的に婚約を破棄する方向で考えることにした。
「シイタマ、あいつ、なんてことしやがるんだ……!」
話を聞いた父は激怒していた。
顔を真っ赤にし、目を大きく開き、眼球を血走らせて。
ふーっ、ふーっ、と息をしている。
まるで正気の失った獣のよう。
「あり得ないわね……」
母は腕組みしながら溜め息をついている。
「二回目とか論外だ! 父に任せろ! 仕留めてきてやる!」
「あなた、仕留めるは言い過ぎよ」
「だが!」
「……大丈夫、分かっているわ。だから……お仕置きはわたしに任せてちょうだい。あなたじゃ上手くやれないでしょう」
「あ、あぁ、そうだな。では、よろしく頼む」
「うふふ。……任せて」
その後私は父と共にシイタマのもとへ行った。
そして父に頼んで婚約破棄を告げてもらう。
婚約を破棄する、その言葉を発したのは、私ではなく父だ。
重要なところを任せてしまうのは申し訳ないような気もして――でも自分で言っても舐められそうで――だから父に頼んだのである。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと、いとこ!? ……何をしてるのですか、私の婚約者と二人きりで。 ~そういうのを一般的に裏切りというのですよ?~
四季
恋愛
ちょっと、いとこ!? ……何をしてるのですか、私の婚約者と二人きりで。
妹が「この世界って乙女ゲーじゃん!」とかわけのわからないことを言い出した
無色
恋愛
「この世界って乙女ゲーじゃん!」と言い出した、転生者を名乗る妹フェノンは、ゲーム知識を駆使してハーレムを作ろうとするが……彼女が狙った王子アクシオは、姉メイティアの婚約者だった。
静かな姉の中に眠る“狂気”に気付いたとき、フェノンは……
婚約者の私より彼女のことが好きなのですね? なら、別れて差し上げますよ
四季
恋愛
それなりに資産のある家に生まれた一人娘リーネリア・フリューゲルには婚約者がいる。
その婚約者というのが、母親の友人の息子であるダイス・カイン。
容姿端麗な彼だが、認識が少々甘いところがあって、問題が多く……。
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。
四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。
婚約破棄、別れた二人の結末
四季
恋愛
学園一優秀と言われていたエレナ・アイベルン。
その婚約者であったアソンダソン。
婚約していた二人だが、正式に結ばれることはなく、まったく別の道を歩むこととなる……。
好きな人ができたなら仕方ない、お別れしましょう
四季
恋愛
フルエリーゼとハインツは婚約者同士。
親同士は知り合いで、年が近いということもあってそこそこ親しくしていた。最初のうちは良かったのだ。
しかし、ハインツが段々、心ここに在らずのような目をするようになって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる