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後編
しおりを挟む持病があるわけではなかった成人男性が倒れた。
当然騒ぎになった。
その後王子は医師に診てもらったのだが、その過程で、彼が不自然な薬品を摂取していたと思わることが判明。
意外な形で、私の主張が正しかったことが判明することとなった。
その後私は解放された。
国王主導の調査によって王子が女性から薬物を注射されていたことが証明されたそうで。王子はその薬によって洗脳されていただけであり、すべての話は女性の作り話だったと国に認められ、それによって私に罪はないということになったのであった。
解放後、私は、国から償いのための金を支払ってもらった。
◆
こうして自由な暮らしを手に入れた私は、一旦実家へ戻り、そこでのんびり暮らした後に幼い頃仲良くしていた青年と結婚した。
幼馴染みと夫婦になるなんて想像してはいなかったけれど、でも、これはこれで良い人生だと思えている。
夫婦には信頼が必要。
地位や金や権力だけがすべてではない。
それらだけでは幸せにはなれない。
もちろんあるに越したことはないが、それほど多くなくても、幸せになることはできるのだ。
◆
ちなみに、かつて私を陥れようとしたあの女性は、王子に薬物を注射していた事実が明らかになったことで牢送りとなったそうだ。彼女は「すべては王子のためだった」と頑なに主張をしていたそうだが、その主張が意味不明な内容だったため、国から無罪とされることはなく。二年間にわたる償いの強制労働をさせられた後に処刑されたそうだ。
しかし、王子はというとその時にはもはや手遅れで、ある日の晩薬欲しさに窓から飛び降りてしまって死亡したそうだ。
◆終わり◆
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