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3話
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あれから数年。
私は今、国の役人として働く男性の妻になっている。
一人目の子がもうすぐ生まれる——忙しくなるだろうが、きっと、喜びも待っていてくれるはず。
もちろん夫婦二人での暮らしも楽しく充実している。
そういえば、これは最近知ったことなのだけれど——フィレルとその母親はあの一件で社会的地位を失うこととなったらしい。
同居していた婚約者の女性を母子で虐めていた、という話が世に出たことによって、二人の本性は皆が知るところとなってしまったようである。
フィレルは勤め先のお偉いさんがその件について知って激怒したことによって退職させられることとなったそうだ。
ちなみに、そのお偉いさんには娘がいたらしい。
だから余計に腹が立ったのかもしれない。
彼は今は無職となっている。
母親は、とある福祉協会の名誉会長——お飾りではあるが——偉い扱いの役をしていたそうなのだが、「そのような人を置いておくわけにはいかない」という協会の判断で切り落とされてしまったそうだ。
彼女もまた、地位と名誉を失ったのである。
◆終わり◆
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