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2話「これはチャンス」
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「灰色か限りなく薄い色以外着るなと言ったろう! なぜこのブルフェンの言葉が聞けないんだ!!」
「誰もが言いなりになると思ったら大間違いですよ」
「何だとっ!? ……ふざけやがって!!」
ブルフェンは掴みかかり、瞬間、私の片頬を張った。
周囲から悲鳴があがる。
しかし私の脳内は澄みわたっていて。
「……手を出しましたね」
これはチャンス、と、切り出す。
「さすがにもう許せません。……ブルフェン、貴方との婚約、破棄します」
彼の婚約者である限り、これから先もずっと色々ぐだぐだ言われ続けるのだろう。そんなのは耐えられない。彼の言いなり、そんな風に生きていくことなどできるわけがない。私にだって人格がある、私は彼のおもちゃではないのだ。
「なっ……何を言い出す! フルレリーナ! なんと生意気な!」
「感情的になり叩くような方とこれ以上お付き合いはできませんので。……失礼します」
「待て!」
「さようなら」
こうして私は彼の前から去った。
これでもう彼に何かを言う資格などない。
私は自由を手に入れたのだ。
そう考えるだけで、喜びが込み上げた。
「誰もが言いなりになると思ったら大間違いですよ」
「何だとっ!? ……ふざけやがって!!」
ブルフェンは掴みかかり、瞬間、私の片頬を張った。
周囲から悲鳴があがる。
しかし私の脳内は澄みわたっていて。
「……手を出しましたね」
これはチャンス、と、切り出す。
「さすがにもう許せません。……ブルフェン、貴方との婚約、破棄します」
彼の婚約者である限り、これから先もずっと色々ぐだぐだ言われ続けるのだろう。そんなのは耐えられない。彼の言いなり、そんな風に生きていくことなどできるわけがない。私にだって人格がある、私は彼のおもちゃではないのだ。
「なっ……何を言い出す! フルレリーナ! なんと生意気な!」
「感情的になり叩くような方とこれ以上お付き合いはできませんので。……失礼します」
「待て!」
「さようなら」
こうして私は彼の前から去った。
これでもう彼に何かを言う資格などない。
私は自由を手に入れたのだ。
そう考えるだけで、喜びが込み上げた。
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