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私たちは隣り合って毛布にくるまり、窓の外に広がる暗い空を見上げる。
しおりを挟む「ずっと一緒にいたいわね」
「ああそうだな」
私たちは隣り合って毛布にくるまり、窓の外に広がる暗い空を見上げる。
そこには無数の星が煌めいている。
きっと手は届かない、でも掴みたくなるくらい美しい。
「そういえばさ」
「ええ、何?」
「俺たちが出会った日もこんな綺麗な夜空の日だったよな」
「ああ……そうね、そうだった。夜空の下で出会ったのよね。初めて喋ったの」
今では夫婦となった私たち。
その出会いは一年以上前にさかのぼる。
その日、私は、当時の婚約者に婚約の破棄を宣言されて落ち込んでいた。
そんなところに流れ星のように現れたのが今隣にいる彼で。
「ありがとう、あの時声をかけてくれて」
彼は私の話を聞き励ましてくれた。
そうしているうちに段々距離が縮まって。
いつしか定期的に二人で会うようになっていって。
「いやいいんだ、たいしたことじゃない」
「でも嬉しかったわ……」
そして今に至っている。
奇跡的な出会い。
運命がもたらしてくれたもの。
それがこうして私を今も笑顔にさせてくれているのだ。
「愛してる」
◆終わり◆
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