終わり告げたらすべてが終わる。

四季

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終わり告げたらすべてが終わる。

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 親と親の取引で婚約することになった私とエーライック。
 関係は最悪ではなかったけれど。
 でもお互いに相手への興味はあまりなくて。

 その時は来てしまった。

「お主との婚約は破棄とする」

 エーライックは言った。

 それでいいのか?
 私には特殊な力があるのだ。
 思いどおりに事が進まない場合、邪魔している者が消えるという力だ。

 彼が婚約を破棄すれば、それと同時に彼は終わるだろう。

「特殊な力のこと、ご存じでしょう?」
「もちろん」
「貴方は終わるかもしれない……良いのですか?」
「いいさ。俺は怯えたりしない」

 知っていてもなお己の道を貫くというのか。
 ならばそれで良いだろう。
 彼が己の道を貫くことを何よりも生よりも優先するのなら。

「婚約破棄だ! さらば!」

 刹那、エーライックは吹き飛んだ。

 その場から彼は消えた。
 遺されたのは謎の鶏肉だけ。

「なぜに鶏肉……」

 思わず呟いてしまった。

 意味不明で。
 意外過ぎて。


 ◆


 その後私は意外なルートから第三王子に見初められ結婚した。
 今は毎日一流シェフの鶏肉料理を食べられている。
 美味しいものを食べられる日々、それは何より尊いものだ。

 が、またしても鶏肉なのは謎である。


◆終わり◆
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