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後編
しおりを挟む「プロテスの実家に権力があることは知っているけれど……もしかしてそれのこと?」
「そうそう」
「そう……」
「嫌?」
「いいえ! ただ少し心配なの、仕返しされないかって……」
不安がないわけではない。いつだってそういうものは胸の内にまとわりついているものだ。ただ、それを無理矢理引き剥がすのは簡単なことではない。そもそも、そういうことは、力づくでできることではないのだ。
ただひたすらに、流れに沿うしかない。
「それなら大丈夫!」
「本当に?」
「ああ、終わればきっと君も納得してくれるはず」
「そう。分かったわ。じゃあ信じる」
「ありがとう! じゃ、頑張ろう」
翌日、予定通り一人で外出する。
一応見張りの者はいる。でも隠れて見張ってくれている形。よってほぼ一人。ローラインからすれば私が一人で歩いているように見えることだろう。
「なぁ、あの男ともう別れたか?」
ほら来た。
声をかけてきた。
「ええ……ちょっといい?」
「何だ」
「一緒に来てほしいの」
「……何だよいきなり、珍しいな」
「いいから。ちょっとだけ。いいかしら」
「分かったよ」
こうしてローラインをプロテスのもとへ誘導し――。
「お、お前! まだいたのか!」
「よく来たね、つきまとい男」
「何の用だ! こんなことをして!」
「そう、用だよ。重要な……ね」
プロテスはふっと笑みを浮かべる。
どうやらそれが合図だったようで。
草むらの陰に潜んでいた魔法兵が上級魔法を放った。
「ぎゃ!!」
雷属性の魔法を生身で食らい悲鳴のような声をあげるローライン。
「ローラインくんだっけ? ここで消えてもらうよ」
「お……おま、え……」
「彼女を怯えさせたこと、絶対に許さないから」
その後も数発魔法を受けてしまい、ローラインは死亡した。
彼はもう動かない。
今や屍。
地面に横たわるその身体はまるで人形のようだった。
こうしてローラインに付け回される日々は終わったのであった。
――その後、私はプロテスと結ばれ、穏やかな幸福を手に入れた。
結婚から数年が経ってもなお、私は愛するプロテスと共にゆったりと歩めている。
◆終わり◆
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