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前編
しおりを挟むすべての復讐の望みを叶える力を持った女がいる。
それは私だ。
私は生まれながら復讐系のすべての望みを一瞬で叶えることができた。
◆
ある日の昼下がり。
婚約者ドッツが金のロングウェーブヘアの女性を連れてやって来た。
「俺ら、結ばれることにしたから! アンタとの婚約は破棄な!」
彼はさらりと言ってくる。
婚約破棄、それは、人生においてとても重要なことだ。
軽く言って良いようなことではない。
けれども彼はその重大性に気づいていないようだ。
「ごめんなさいねぇ~、奪うみたいで~。でもあたしの意思じゃないですからぁ。彼があたしの惚れただけですからぁ、勘違いしないでくださいねぇ~」
ロングウェーブヘアの女性は勝ち誇ったような顔で言ってくる。
私の能力のことは知らないのだろう。
だからこんなことが言える。
「聞いてるか?」
「……ええ」
「なんだよその態度! 婚約破棄されたからって子どもみてぇにいじけやが――っ!?」
まずはドッツからいこう。
私は彼へ視線を向ける。
すると復讐能力が発動されて。
「あ、あだだだだっだっだだっだだだ!?」
彼は急に全身の痛みを訴えのたうち回る。
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