あまりにも長すぎる名前のせいで、私は、子どもの頃から皆に笑われたり虐められたりしてきました。

四季

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 私の名は、リフィリア・オウンス・オフィレッティトラポッタ・アル・アリルレ・ハミルレイントンという。

 あまりにも長すぎる名前のせいで、私は、子どもの頃から皆に笑われたり虐められたりしていた。

 住んでいた地域においてここまで長い名を持つ者はほとんどいなかったのだ。だからこそ私は異端であり、馬鹿にされる対象となっていたのである。

 名前が長い、ただそれだけ。

 けれども閉鎖的な地域においてはそういったことでさえ時に虐めの原因となるのである。

 そんな私だったが、二十歳になった春に友人の紹介で知り合った三つ年上の男性オミイルと婚約。
 これまで恋なんて一度もしてこなかったけれど、それでも、オミイルという人と出会えて嬉しかったし彼との明るい未来を信じていた。

 ――でも。

「お前の名前、長すぎ。ださすぎ。かっこ悪すぎ」

 そのオミイルさえ私の名を受け入れてはくれなかった。

「え」

 彼は私に嘲るような笑みを向ける。

「そんな変な長い名前のやつと夫婦になるとか恥ずかしい」
「あ、そ、そう……ですか」
「ああ。だからな、婚約は破棄とさせてもらうことに決めた」
「ええっ……、それが、それが……理由なのですか……!?」
「当たり前だ。名は人となりには関係ないとも言うがやはり聞こえが悪い名だとみっともないのでな。生きるなとは言わないが、敢えて隣にいたくはない」

 こうして私は捨てられた。
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