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前編
しおりを挟む雨宿り中、一人の男性と出会う。
「お嬢さん、貴女も雨宿りですか?」
「はい」
「災難でしたね、急に降られるなんて」
「……はい」
今は。
降られる、も、振られる、に聞こえてしまって。
過敏に反応しそうになる。
――そう、私は、先ほど婚約者だったアミウから婚約の破棄を告げられた。
さっさと出ていけ、そう圧をかけられて。それで、走って彼の家から去ろうとしたのだが、その最中に雨に降られた。そしてここで雨宿りしていたのだ、大雨だったから。すると少しして彼もここへ雨宿りしに来て。
そして今に至っている。
「お兄さんも雨宿り……ですよね?」
「そうですね」
「急な雨は困りますね」
「はは、本当に」
とても気まずい。
けれど一人よりかは良かった。
孤独は辛い。
こういう時だから、なおさら。
「お嬢さん、暗い顔をなさっていますね」
「……ああ、はい、まぁ」
「何かあったのですか?」
「……お話するほどのことでは」
「話したくないこと、ですか?」
「まぁ……聞いても面白くないと思いますよ、多分」
一人でじっとしているとアミウのことばかり思い出してしまう。
それも、彼との楽しかった記憶を。
どうあがいても思い出してしまうのだ。
それはとても辛いことだ。
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