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前編
しおりを挟む私と姉は二つ年が違う。
でも両親は同じ。
実の姉妹であることに間違いはない。
――でも仲は最悪。
「あんたってほんとのろま!! いい加減にしてよ!!」
「ご、ごめんなさい……」
「あーもうっ、イライラする!! あんたの顔見てるだけでも不愉快ッ!!」
「ごめんなさい、お姉さま」
姉は私を嫌っている。
彼女が言うには、私の行動がいちいち遅いからだそうだ。
仲良い姉妹に憧れている。
でもそれは叶わない願い。
少なくとも姉と仲良しになることはできそうにない。
――そんなある日。
「ちょっといい? レフィア」
姉が声をかけてきた。
「あ、はい」
「ボルテンフィフさんのことだけどさ」
ボルテンフィフというのは私の婚約者、ここから比較的近い地域の領主の息子で長男。
「何ですか?」
「婚約、破棄しといたからね」
「えっ!?」
「だーかーらー、あんたとボルテンフィフさんじゃ似合わないと思ってさ。婚約は破棄しておいたってこと」
「え……あ、あの……」
「あんた断れないでしょ? 馬鹿だから。仕事の早いあたしに感謝してよ? ふん」
それを聞いて、くらくらしてしまった。
だって……なんて身勝手な行動をするのだろう、と思ってしまうではないか?
他人の人生を勝手に書き換えるなんて。
婚約破棄なんて強制して。
「お姉さま……! そんなこと、勝手に、酷いです……!」
言ったらややこしいことになってしまう。
そう分かっていても。
それでもどうしても言葉を飲み込めなかった。
「はぁ?」
「私はそんなこと望んでいないのに……」
口ごたえと捉えられるようなことを言うなんていけないことだと分かっていても、口は自分の指令を聞いてくれない。
姉を怒らせたらややこしいことになるから、本当は何を言われても黙っておく方が良いのだけれど……。
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