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後編
しおりを挟む「あーはいはいもういいってそういうの!」
「っ……」
「あんたみたいな馬鹿、ボルテンフィフさんには相応しくないって言ってんだよ!! ……分かった?」
「ボルテンフィフさんはそうは仰っていませんでした」
「気を遣ってくれてるんだよ!! そんなことも分からないわけ? ほんと馬鹿、あり得ない馬鹿。のろのろしてる無能のくせに、ボルテンフィフさんに負担かけんなよ!!」
こうして、まさかの形でボルテンフィフとの関係は終わってしまった。
しかも。
驚いたことに、直後に姉とボルテンフィフがくっついた。
それが当たり前であるかのように婚約したのだ。
私はさすがに腹が立って、この件を世に出すことにした。
こんなことをしたら、もう二度と家へは戻れないかもしれない。姉に激怒されるだろうから。きっともうあの家へは戻れない。姉の悪い行いを言い広めたら、きっと、私は家族と縁を切ることになってしまうだろう。でもそれでも良かった。それでもなお、姉に復讐したかった。
――そして、その情報が多くの人に知れわたったために、二人は周囲から冷ややかな目を向けられることとなった。
「聞いた? あそこのお姉さん、妹さんの婚約を無理矢理破棄して男を奪い取ったんですって」
「ないわー」
「酷い女ねぇ、完全に悪女だわ」
「でもその男も男じゃない? 姉に乗り換えるとかさ、優しさの欠片もないわよ」
「誠実さもな」
「分かる、それなそれな」
「身勝手に姉に乗り換えるなんて酷いことですわ、鬼ですわ」
その後、ボルテンフィフと姉は二人で暮らし出したようだが、生活は滅茶苦茶になっていったようで。
ボルテンフィフは周りからあれこれ言われるストレスで酒を大量に飲むようになってゆき、姉はそんな彼に苛立ち色々指摘するようになり――二人で暮らし始めてから一年も経たないうちに関係は破綻したようだ。
ちなみに私はというと、あの情報流出以降家を出て王都で働きつつ暮らし始めたのだが、そんな暮らしの中で知り合った貴族の人の紹介で巡り会った資産家の男性と結婚できることになった。
彼は資産を持っているけれど、性格もとても良い。
人を馬鹿にするようなことはしないし、自信を持ちながらも常に謙虚だ。
◆終わり◆
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