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前編
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私にはヤンババという婚約者がいた。
彼は整った容姿の持ち主で周囲の女性たちからの人気の高い男性であったが。
「貴様との婚約、本日をもって破棄とする!」
他の女性には優しく紳士的なのだが、婚約者である私にだけは心ない人であった。
なぜなのかはよく分からない。
もしかしたら外には良く内には良くない質なのかもしれない。
「あの……どうして、いきなり?」
一応尋ねてみると。
「はぁ? 何口を開いてやがる。黙れ、クソオンナ」
急に暴言を並べてきた。
疑問点をただ質問しただけ。それなのに『クソオンナ』とまで言われなくてはいけないのはなぜなのか。まったくもって理解できない。こちらは普通のことを普通に尋ねただけではないか。
「婚約破棄の理由は何かあるのでしょうか」
念のためもう一度質問してみるが。
「黙れ! うるせえ! 大人しく去るか泣いて謝るかしろ!!」
やはり結果は同じ。
よほど理由を説明したくないらしい。
「そうですか……では、去ります」
もはやヤンババに期待することなどない。
私はここで消えよう。
彼は整った容姿の持ち主で周囲の女性たちからの人気の高い男性であったが。
「貴様との婚約、本日をもって破棄とする!」
他の女性には優しく紳士的なのだが、婚約者である私にだけは心ない人であった。
なぜなのかはよく分からない。
もしかしたら外には良く内には良くない質なのかもしれない。
「あの……どうして、いきなり?」
一応尋ねてみると。
「はぁ? 何口を開いてやがる。黙れ、クソオンナ」
急に暴言を並べてきた。
疑問点をただ質問しただけ。それなのに『クソオンナ』とまで言われなくてはいけないのはなぜなのか。まったくもって理解できない。こちらは普通のことを普通に尋ねただけではないか。
「婚約破棄の理由は何かあるのでしょうか」
念のためもう一度質問してみるが。
「黙れ! うるせえ! 大人しく去るか泣いて謝るかしろ!!」
やはり結果は同じ。
よほど理由を説明したくないらしい。
「そうですか……では、去ります」
もはやヤンババに期待することなどない。
私はここで消えよう。
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