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何を言われたとしても、婚約破棄されたとしても、私は信じる道を歩み続けたいのです。
4.言わないでほしかった……けれど
「マーガレットというのはその女性じゃよ」
背後から声がした。
それを発したのは他の誰でもないジャジャノジャ。
や、やめてぇぇぇぇ~~!!? と思ったけれど、時既に遅し。
「ぇ……」
女性の表情が硬直した。
「とても聡明でとても可憐でとても魅力的な女性じゃ。そのような女性マーガレットさんに何か用かの? ファンクラブに入りたいとかなら一度勇気を出して相談してみるといいぞい。ちなみにわしはまだ入っておらんが入ってみたいくらいの心情でおるわい」
ジャジャノジャは何やら楽しそうに言葉を紡いでいる。
「マーガレット……貴女が……」
「は、はい……」
辺りに漂う空気が一気に不穏な感じになってきた。
「では貴女がアイダンの婚約者の方?」
「はい」
すると彼女は呆れたようにふっと息を吐き出して「ダッサ」とこぼした。
「そうだったのですね。では……アイダンは貴女のせいで事故に遭い亡くなってしまったということですね?」
「意味が分かりません」
「だってそうでしょう!! 貴女が婚約破棄をなかなか受け入れないから!! だから、だから……こんなことになった!!」
女性は敵意剥き出しで鋭く言い放ってくる。
「わたしはニナ、アイダンが誰よりも愛した女です。貴女は所詮形だけの婚約者! それも、必死に縋りついてその地位を守ってきた惨めな女!」
なぜこんな目に遭わなくてはならないのだろう……。
「貴女が早く婚約破棄を受け入れていてばこんなことにはならなかったのに!!」
「待ってください」
「なに? 言い訳でもするつもりかしら」
「彼から婚約破棄の話を聞いたのは今日が初めてです」
一瞬、沈黙があって。
「は、はぁ? 何を言っているの。そんなわけがない、あり得ない! だってアイダンはずっと悩んでいたのよ、マーガレットが受け入れてくれないって。もう何度も婚約破棄したいって言っているのに、って!」
鋭い言葉たちが返ってくる。
ただその時のニナの表情にはほんの少し陰りがあった。
「アイダンが嘘ついてた、って、そう言いたいの?」
ニナは怪訝な顔をする。
「可能性があります」
「まさか……ふ、ふざけないで! そんなこと信じない! 絶対に信じないわ! 彼がわたしに嘘をつくだなんて、あり得ない!」
「そう、でしょうか」
「いい加減嘘をつくのはやめたらどうなの! 惨めよ!」
アイダンは取り敢えずその場を乗り切るためにニナに対してそれらしいことを言っていただけなのではないだろうか。
「ニナさんは本当にそう聞いていらっしゃったのですよね?」
「ええもちろん」
「だとすれば嘘をついているのは彼ということになります」
「嘘つきは貴女でしょ」
「いいえ、私は嘘はついていません」
「ふざけるのもいい加減にして!」
「そしてニナさんも嘘はついていない」
「っ……」
「だとすれば、恐らく嘘をついていたのは……残念ですが、彼、ということです」
数秒間があって。
「で、でも! そうだとしても、よ! 貴女がいなければこんな事故は起こらなかった! それは事実じゃない!」
ニナは荒れた様子で口を動かし始めた。
「事故の原因を作ったのは私ではありません、彼自身と馬車です」
「な、な、なんて……ことをっ……」
「私が彼をはねたわけではないですから」
「じゃあわたしのせいだって言うの!? わたしが迎えに来たから!? 彼がこんなことになった、って、そう言いたいのね!? 貴女はすべての原因をわたしに押し付けたいのね!?」
実際そうだろう。
彼女も気づいているはずだ。
背後から声がした。
それを発したのは他の誰でもないジャジャノジャ。
や、やめてぇぇぇぇ~~!!? と思ったけれど、時既に遅し。
「ぇ……」
女性の表情が硬直した。
「とても聡明でとても可憐でとても魅力的な女性じゃ。そのような女性マーガレットさんに何か用かの? ファンクラブに入りたいとかなら一度勇気を出して相談してみるといいぞい。ちなみにわしはまだ入っておらんが入ってみたいくらいの心情でおるわい」
ジャジャノジャは何やら楽しそうに言葉を紡いでいる。
「マーガレット……貴女が……」
「は、はい……」
辺りに漂う空気が一気に不穏な感じになってきた。
「では貴女がアイダンの婚約者の方?」
「はい」
すると彼女は呆れたようにふっと息を吐き出して「ダッサ」とこぼした。
「そうだったのですね。では……アイダンは貴女のせいで事故に遭い亡くなってしまったということですね?」
「意味が分かりません」
「だってそうでしょう!! 貴女が婚約破棄をなかなか受け入れないから!! だから、だから……こんなことになった!!」
女性は敵意剥き出しで鋭く言い放ってくる。
「わたしはニナ、アイダンが誰よりも愛した女です。貴女は所詮形だけの婚約者! それも、必死に縋りついてその地位を守ってきた惨めな女!」
なぜこんな目に遭わなくてはならないのだろう……。
「貴女が早く婚約破棄を受け入れていてばこんなことにはならなかったのに!!」
「待ってください」
「なに? 言い訳でもするつもりかしら」
「彼から婚約破棄の話を聞いたのは今日が初めてです」
一瞬、沈黙があって。
「は、はぁ? 何を言っているの。そんなわけがない、あり得ない! だってアイダンはずっと悩んでいたのよ、マーガレットが受け入れてくれないって。もう何度も婚約破棄したいって言っているのに、って!」
鋭い言葉たちが返ってくる。
ただその時のニナの表情にはほんの少し陰りがあった。
「アイダンが嘘ついてた、って、そう言いたいの?」
ニナは怪訝な顔をする。
「可能性があります」
「まさか……ふ、ふざけないで! そんなこと信じない! 絶対に信じないわ! 彼がわたしに嘘をつくだなんて、あり得ない!」
「そう、でしょうか」
「いい加減嘘をつくのはやめたらどうなの! 惨めよ!」
アイダンは取り敢えずその場を乗り切るためにニナに対してそれらしいことを言っていただけなのではないだろうか。
「ニナさんは本当にそう聞いていらっしゃったのですよね?」
「ええもちろん」
「だとすれば嘘をついているのは彼ということになります」
「嘘つきは貴女でしょ」
「いいえ、私は嘘はついていません」
「ふざけるのもいい加減にして!」
「そしてニナさんも嘘はついていない」
「っ……」
「だとすれば、恐らく嘘をついていたのは……残念ですが、彼、ということです」
数秒間があって。
「で、でも! そうだとしても、よ! 貴女がいなければこんな事故は起こらなかった! それは事実じゃない!」
ニナは荒れた様子で口を動かし始めた。
「事故の原因を作ったのは私ではありません、彼自身と馬車です」
「な、な、なんて……ことをっ……」
「私が彼をはねたわけではないですから」
「じゃあわたしのせいだって言うの!? わたしが迎えに来たから!? 彼がこんなことになった、って、そう言いたいのね!? 貴女はすべての原因をわたしに押し付けたいのね!?」
実際そうだろう。
彼女も気づいているはずだ。
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