3 / 6
3話 集めてきたものが役立ちそうです
しおりを挟む
ワインレッドのドレスの裾をなびかせながらひたすら歩く。振り返らずに進む。目的地は会場から数分のところにある自宅。この格好で歩いていると目立つだろうが、やむを得ない。
そうして帰宅した私は、寝室へ行き、これまでに集めてきた証拠をひと通り取り出す。
王子とリリーナが密かに交換していた紙切れ。これらには肉体関係になっているということを証明できる文章が書かれている。以前王子の部屋で発見したものなどを集めておいたのだ。
王子の部屋に落ちていた毛。長さからして明らかに王子のものではなく、彼の親族や私の髪とはそもそも色が違う。そして、色み長さ共に、リリーナの髪とは一致している。これも、偶然発見してしまった際に、保存しておいた。
王子のリリーナの関係に関する調査書。これは、私が個人的に依頼して、調査員に調査してもらった際に手に入れた。そういうことを専門としている調査員が記述してくれたものなので、素人の記録より遥かに信用がある。王子の日常の行動や公務と言って私と会わなかった日の行動が記録されている。内容はもちろんリリーナとの濃厚接触祭り。
「よし、これを使って……」
いざという時には連絡して下さい、と言ってくれていた人物へ電話をかける。
なかなかチャンスがなく今になってしまったが、まだ遅くはないはずだ。完璧な証拠と言えるかははっきりしなくても、何の根拠もなく私に虐められただ何だと言っている向こうよりかは有利なはず。きっと上手くいく、今はそう信じたい。
その後、私は電話で、ここまでの流れについて説明した。
婚約者である王子とリリーナが怪しいと思ったこと、事実を証明するものをいくつか集めたこと、リリーナの嘘によって一方的に婚約破棄されたこと。
こうして私は王子と戦うことになった。
まさか婚約者と戦うことになるなんて、という思いがないわけではない。が、今はもう彼への情はない。それゆえ躊躇いも一切ない。あとはぶつかるのみ。
決戦の時は一ヶ月後。
持てる限りの力を出して、王子に罰を与える。
そうして帰宅した私は、寝室へ行き、これまでに集めてきた証拠をひと通り取り出す。
王子とリリーナが密かに交換していた紙切れ。これらには肉体関係になっているということを証明できる文章が書かれている。以前王子の部屋で発見したものなどを集めておいたのだ。
王子の部屋に落ちていた毛。長さからして明らかに王子のものではなく、彼の親族や私の髪とはそもそも色が違う。そして、色み長さ共に、リリーナの髪とは一致している。これも、偶然発見してしまった際に、保存しておいた。
王子のリリーナの関係に関する調査書。これは、私が個人的に依頼して、調査員に調査してもらった際に手に入れた。そういうことを専門としている調査員が記述してくれたものなので、素人の記録より遥かに信用がある。王子の日常の行動や公務と言って私と会わなかった日の行動が記録されている。内容はもちろんリリーナとの濃厚接触祭り。
「よし、これを使って……」
いざという時には連絡して下さい、と言ってくれていた人物へ電話をかける。
なかなかチャンスがなく今になってしまったが、まだ遅くはないはずだ。完璧な証拠と言えるかははっきりしなくても、何の根拠もなく私に虐められただ何だと言っている向こうよりかは有利なはず。きっと上手くいく、今はそう信じたい。
その後、私は電話で、ここまでの流れについて説明した。
婚約者である王子とリリーナが怪しいと思ったこと、事実を証明するものをいくつか集めたこと、リリーナの嘘によって一方的に婚約破棄されたこと。
こうして私は王子と戦うことになった。
まさか婚約者と戦うことになるなんて、という思いがないわけではない。が、今はもう彼への情はない。それゆえ躊躇いも一切ない。あとはぶつかるのみ。
決戦の時は一ヶ月後。
持てる限りの力を出して、王子に罰を与える。
113
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【短編】その婚約破棄、本当に大丈夫ですか?
佐倉穂波
恋愛
「僕は“真実の愛”を見つけたんだ。意地悪をするような君との婚約は破棄する!」
テンプレートのような婚約破棄のセリフを聞いたフェリスの反応は?
よくある「婚約破棄」のお話。
勢いのまま書いた短い物語です。
カテゴリーを児童書にしていたのですが、投稿ガイドラインを確認したら「婚約破棄」はカテゴリーエラーと記載されていたので、恋愛に変更しました。
妹のことを長年、放置していた両親があっさりと勘当したことには理由があったようですが、両親の思惑とは違う方に進んだようです
珠宮さくら
恋愛
シェイラは、妹のわがままに振り回される日々を送っていた。そんな妹を長年、放置していた両親があっさりと妹を勘当したことを不思議に思っていたら、ちゃんと理由があったようだ。
※全3話。
生命(きみ)を手放す
基本二度寝
恋愛
多くの貴族の前で婚約破棄を宣言した。
平凡な容姿の伯爵令嬢。
妃教育もままならない程に不健康で病弱な令嬢。
なぜこれが王太子の婚約者なのか。
伯爵令嬢は、王太子の宣言に呆然としていた。
※現代の血清とお話の中の血清とは別物でござる。
にんにん。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる