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5話 暴力は嫌いですが戦います
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最初の議題は王子がリリーナと身体の関係を結んだこと。証拠を提出した後、向こうが言い訳を色々と口にしたが、それらは根拠の欠片もない言い訳だったので通らなかった。判定役五名全員が王子が浮気したと認め、償いのための支払いが王子に命じられる。
「ぐっ……。馬鹿な」
王子は判定に対して不満を抱いているようだ。
でも、リリーナとの関わりがここまで明らかになっていては、さすがの彼も何もできないだろう。
普段の生活の中でなら、王子だからと優位に立てるのが普通かもしれない。王子だから怒れば許してもらえてきたのだろう。だが、その考えは甘い。ここでは王子も何も関係ない。
「王子様! 諦めてはなりませんっ。まだこれからですっ。二人の愛を見せつけましょう!」
「……あぁ、それはそうだな」
「私も力になりますからっ……!」
それにしても、王子はなぜリリーナにハマったのだろう。リリーナはぶりっこの極みのような少女、男性であっても違和感くらい覚えそうなものなのだが。あからさまなぶりっこに騙される人間がいるということが驚きである。
「では、次の議題へと移ります」
「リリーナさんは偽りの嫌がらせを言いふらしアリアさんの名誉を著しく傷つけた。二つ目はこちらの内容に関してです」
戦いはまだ終わらない。テーマとなる事柄がいくつもあるから。
結果、こちらの全勝だった。
すべての問題において私の主張が認められた。こんな心地よいことはない。私とて悪魔ではないから常に他者の不幸を願っているわけではないけれど、今回ばかりは爽快だ。
リリーナも、これでもう、私に関する嘘を言いふらすことはできないだろう。
王子とリリーナ、二人は仲良くしていてもらって構わない。二人仲良く、私に償いの支払いをしてくれればそれが最良。二人は一緒にいられ、私は償いの支払いをしてもらえる。それで文句はない。
私の名誉はもう傷ついたものではない。
あぁ、明日からどんな風に暮らそう。
「ぐっ……。馬鹿な」
王子は判定に対して不満を抱いているようだ。
でも、リリーナとの関わりがここまで明らかになっていては、さすがの彼も何もできないだろう。
普段の生活の中でなら、王子だからと優位に立てるのが普通かもしれない。王子だから怒れば許してもらえてきたのだろう。だが、その考えは甘い。ここでは王子も何も関係ない。
「王子様! 諦めてはなりませんっ。まだこれからですっ。二人の愛を見せつけましょう!」
「……あぁ、それはそうだな」
「私も力になりますからっ……!」
それにしても、王子はなぜリリーナにハマったのだろう。リリーナはぶりっこの極みのような少女、男性であっても違和感くらい覚えそうなものなのだが。あからさまなぶりっこに騙される人間がいるということが驚きである。
「では、次の議題へと移ります」
「リリーナさんは偽りの嫌がらせを言いふらしアリアさんの名誉を著しく傷つけた。二つ目はこちらの内容に関してです」
戦いはまだ終わらない。テーマとなる事柄がいくつもあるから。
結果、こちらの全勝だった。
すべての問題において私の主張が認められた。こんな心地よいことはない。私とて悪魔ではないから常に他者の不幸を願っているわけではないけれど、今回ばかりは爽快だ。
リリーナも、これでもう、私に関する嘘を言いふらすことはできないだろう。
王子とリリーナ、二人は仲良くしていてもらって構わない。二人仲良く、私に償いの支払いをしてくれればそれが最良。二人は一緒にいられ、私は償いの支払いをしてもらえる。それで文句はない。
私の名誉はもう傷ついたものではない。
あぁ、明日からどんな風に暮らそう。
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