捨てるのですね? 構いませんよ。こう見えて私、実は大人気ですから。

四季

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捨てるのですね? 構いませんよ。こう見えて私、実は大人気ですから。

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「悪いが婚約破棄してくれ」

 告げてきたのは婚約者カイル。

 彼は女好きで有名だ。いつもどこでも誰かを連れている、という評判が広まっているくらい、彼の近くにはいつも女がいる。そして、そんな彼は、慎ましい外見の私をダサい女と思い込んでいる。

 でも実は私は人気者なのだ。

 いくつもの国の地位ある人から、いつも、「妻になってほしい」と声をかけられている。

「あなたが地味なことにもう耐えられなくなった。ダサい女と一緒になるのはやはり無理だ。たとえ王女だとしても……それでも、どうしても耐えられない」

 どこまでも呆れた人。
 私を下にばかり見て。

「酷い言い方をするのですね」
「な? 酷い? 馬鹿なことを言わないでくれ。事実を言っただけだろう」
「……もう結構です」
「王女だから誰もが言いなりになると思わないことだな! ははっ!」

 こうして私たちは婚約破棄し、別れた。

 私が婚約破棄となったことを知るや否や、婚約希望者が殺到。その中には大国の要人も多く混ざっていた。だがこれもいつものことである。これまでにもこういうことはあった。

 カイルが知ったら驚くだろうな……。

 その後私は数人の男性と対面し、やがて、一人の青年と婚約することになった。
 彼はいずれ大国の君主となる人物だ。


 数年後。

 国主催のパーティーにて。

「お、おい! 覚えてるか? 俺だよ、俺!」
「……カイルさん」
「元気にしてたか?」
「……知り合い面しないでください。確か……ダサい女には耐えられなかったのでは?」

 このパーティーの最中、かつて彼が私に投げつけた失礼な言葉の数々が皆に知れ渡ることとなり、結果、カイルは恥をかくこととなった。

「さようなら。イケてる? カイルさん」


◆終わり◆
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