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花のにおいがする
しおりを挟む花のにおいがする
懐かしい香り
いつか愛したあなたを思い出す
そうよ私たちはかつて愛し合っていた
幸せだった頃もあった
二人にも
笑っていられた頃は確かにあって
その時は
悲しみなんて少しも想像していなくて
だから
いつも笑っていられたし毎日楽しかった
花のにおいがする
遠い日の香り
かつて愛したあなたを思い出す
そうよ私たちはいつか想い合っていた
幸せだった頃もあった
手を重ね
微笑みあえた頃も確かに合って
その時には
辛い結末なんてちっとも想像していなくて
だから
くだらないことを喋って毎日うきうきしてた
――婚約、破棄することにしたんだ
ある日告げられた言葉で
二人の関係は
二人を繋ぐ鎖は
破壊されてしまった
もう戻れない
そんな道を選んだあなたは
もう二度と私を見つめず
もう二度と笑いかけもしなかった
苦しみも悲しみも傷も
いつかは癒えるのでしょう
それでもただその時は
滴り落ちる紅に
涙こぼしていたわ
花のにおいがする
そうやって思い出し
それでももうあなたに心寄せることはない
すべては遠い過去の話
――さようなら、あの日々
私はもう
あなたの影を求め続けることはない
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