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前編
しおりを挟む濃紺の髪と藍色の瞳を持ちそれらが美しいと女性陣から人気の高い青年クロム・フィフズ――彼は私の夫だ。
結婚する前、結婚した直後、彼は良きパートナーだった。
しかしなぜだろう。
いつからか彼の様子が不自然なものに変わっていって。
あまりにおかしいので調査をしてみたところ――彼が毎日仕事にも行かず酒場で酒に溺れていることが発覚した。
しかも、だ。
酒場ででろでろに酔っ払っては女漁りをしているのである。
妻として許せることではない。
だから証拠をある程度集めてから話をすることにした。
「ねぇクロム、今日は何の話をするために呼んだか分かる?」
「う~ん……心当たりはないなぁ」
本当はこんなことしたくなかった。
問い詰めるようなこと。
彼が真面目に生きていてくれたなら、こんなこと、しなくて済んだのに。
「最近の仕事について聞きたいのよ。どう? 最近は」
「えっ、え、え、えっ、え、え」
「順調? 前はよく仕事の話も聞かせてくれていたでしょう、でも最近はあまり聞いていないなって思って。よかったら少しでも聞かせてくれない?」
それから私は片側の口角を持ち上げて。
「行っていないのでしょう? 仕事」
青ざめるクロム。
その前へ、朝から酒場入りする彼の姿を捉えた写真を出す。
「一日中酒を飲んでいたのでしょう」
「う……ち、違う! 勘違いだ! この日はたまたま、ちょっと、仕事の内容で酒場のおばちゃんに聞かなくてはならないことがあって……!」
「でも一日だけじゃないわよね?」
「この日だけ! だよ!」
「そう……嘘はついていないわね?」
「もちろん!」
「残念だわ」
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