喋り方のクセが強い妹が婚約者を奪いました。もう関わりたくないので、私は家出します。

四季

文字の大きさ
2 / 2

後編

しおりを挟む
 ◆


 その後私は生まれ育った家を出た。

 旅をすることにしたのだ。
 それと、一人で暮らしてみたかった、というのも、一つの理由ではある。

 初めて見る世界。

 暗い場所、明るい場所、派手な地域、地味な地域、陽気な人々、静かな人々、真面目な人々、その地域の独自の文化。

 これまで知らなかったが世界は私が思っていたよりずっと広いのだと実感した。

 生まれ育ったあの家だけがすべてではない。
 そう思えて。
 次第に心に余裕が生まれていった。

 あそこにいることだけが私の人生ではないのだと気づくことができた。

 そして、ある国にて、私は剣士の男性と結婚した。

 彼の家は歴史ある家だそうだが、皆旅人の私のことも受け入れてくれ、おかげで今は快適に過ごせている。

 この国には独自の文化があるけれど、それにももう段々慣れてきた。


 ◆


 結婚から七年ほどが経ったある日。
 私は世界の事件をまとめた新聞にて、オブとミレニーが犯罪者として拘束され処刑されたことを知った。

 書かれている記事によれば。

 オブは自身が行っていた事業の大失敗によって借金だらけになってしまう。
 そういう事情もあって食事に困ったオブとその妻であるミレニーは、物盗りをするようになっていったらしい。だが最初のうちは捕まらなかった。二人には物を盗る才能があって、証拠を何も残していなかったのだ。

 しかし、ある時王子が持つ別荘に侵入して高級品を盗ろうとして失敗。

 それにより二人が泥棒を重ねてきていたことが発覚した。

 その後二人は『王子の所持物を盗もうとした』という大罪を犯したと認められ、正式に拘束され、やがて処刑されたそうだ。

 オブの亡骸は熊の餌となり、ミレニーの亡骸は人々の玩具となったらしい。


◆終わり◆
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【完結】あなたが妹を選んだのです…後悔しても遅いですよ?

なか
恋愛
「ローザ!!お前との結婚は取り消しさせてもらう!!」 結婚式の前日に彼は大きな声でそう言った 「なぜでしょうか?ライアン様」 尋ねる私に彼は勝ち誇ったような笑みを浮かべ 私の妹マリアの名前を呼んだ 「ごめんなさいお姉様~」 「俺は真実の愛を見つけたのだ!」 真実の愛? 妹の大きな胸を見ながら言うあなたに説得力の欠片も 理性も感じられません 怒りで拳を握る 明日に控える結婚式がキャンセルとなればどれだけの方々に迷惑がかかるか けど息を吐いて冷静さを取り戻す 落ち着いて これでいい……ようやく終わるのだ 「本当によろしいのですね?」 私の問いかけに彼は頷く では離縁いたしまししょう 後悔しても遅いですよ? これは全てあなたが選んだ選択なのですから

婚約者が妹にフラついていたので相談してみた

crown
恋愛
本人に。

【完結】「妹が欲しがるのだから与えるべきだ」と貴方は言うけれど……

小笠原 ゆか
恋愛
私の婚約者、アシュフォード侯爵家のエヴァンジェリンは、後妻の産んだ義妹ダルシニアを虐げている――そんな噂があった。次期王子妃として、ひいては次期王妃となるに相応しい振る舞いをするよう毎日叱責するが、エヴァンジェリンは聞き入れない。最後の手段として『婚約解消』を仄めかしても動じることなく彼女は私の下を去っていった。 この作品は『小説家になろう』でも公開中です。

婚約者を妹に奪われました。気分が悪いので二人を見なくて良い場所へ行って生きようと思います。

四季
恋愛
婚約者を妹に奪われました。気分が悪いので二人を見なくて良い場所へ行って生きようと思います。

婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました

由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。 彼女は何も言わずにその場を去った。 ――それが、王太子の終わりだった。 翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。 裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。 王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。 「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」 ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。

(完結)私より妹を優先する夫

青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。 ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。 ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。

身勝手な我儘を尽くす妹が、今度は辺境伯である私の夫を奪おうとした結果――。

銀灰
恋愛
誰も止められない傲慢な我儘を尽くす妹のマゼンタが次に欲したものは、姉ヘリオトの夫、辺境伯であるロイだった。 ヘリオトはロイに纏わり付くマゼンタに何も出来ぬまま、鬱々とした日々を送る。 これまでのように、心優しい夫の心さえも妹に奪われるのではないかと、ヘリオトは心を擦り減らし続けたが……騒動の結末は、予想もしていなかったハッピーエンドへと向かうことになる――! その結末とは――?

(完)そんなに妹が大事なの?と彼に言おうとしたら・・・

青空一夏
恋愛
デートのたびに、病弱な妹を優先する彼に文句を言おうとしたけれど・・・

処理中です...