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3話
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険しい顔つきのカツドンは初めて見た。
妙な緊迫感が室内を満たす。
「本当です。嘘ではありません。私は確かにそう告げられました」
十代後半と思われる使用人の服の少女は、カツドンの服を可愛らしい雰囲気で掴みながら、困ったような顔をしている。じっとこちらを見つめているが、時折細かく瞼を動かす。
「じゃあ何かして見せてよ」
「えっ……」
「国守りの娘、なんでしょ? 特別なんでしょ? だったら何か凄いことをやって見せてよ」
何を馬鹿げたことを言い出すのか。この力を使って何かしろなんて、無理に決まっているではないか。私のこれは魔法とか手品ではない。この世に対して自然と作用するのが私の能力だ。こんなことを言い出すということは、彼はそもそものところを理解できていないのではないか。
「魔法使いではないので、それは無理です」
私ははっきり答えた。
恥じることでもないから。
「ふーん、じゃ、やっぱり嘘つきだね。婚約は破棄させてもらうよ」
「分かりました」
「あ、安心して。僕って優しいからさ、慰謝料とかは取らないから」
「……ありがとうございます」
婚約破棄の手続きが終わると、私はほんの少しのお金を渡されて生まれ育った国へ帰った。
妙な緊迫感が室内を満たす。
「本当です。嘘ではありません。私は確かにそう告げられました」
十代後半と思われる使用人の服の少女は、カツドンの服を可愛らしい雰囲気で掴みながら、困ったような顔をしている。じっとこちらを見つめているが、時折細かく瞼を動かす。
「じゃあ何かして見せてよ」
「えっ……」
「国守りの娘、なんでしょ? 特別なんでしょ? だったら何か凄いことをやって見せてよ」
何を馬鹿げたことを言い出すのか。この力を使って何かしろなんて、無理に決まっているではないか。私のこれは魔法とか手品ではない。この世に対して自然と作用するのが私の能力だ。こんなことを言い出すということは、彼はそもそものところを理解できていないのではないか。
「魔法使いではないので、それは無理です」
私ははっきり答えた。
恥じることでもないから。
「ふーん、じゃ、やっぱり嘘つきだね。婚約は破棄させてもらうよ」
「分かりました」
「あ、安心して。僕って優しいからさ、慰謝料とかは取らないから」
「……ありがとうございます」
婚約破棄の手続きが終わると、私はほんの少しのお金を渡されて生まれ育った国へ帰った。
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