いつまでも弱いわたしではないわ

四季

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いつまでも弱いわたしではないわ

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夜の木々のすみで
ただ震えていた
あの夜は何もかもが怖くて
言葉を発することも
助けを求めることも
できはしなかった

そうよ
あなたに婚約破棄を告げられて
ただ
震えるしかなかったの

夜の闇のなかで
ただ凍えていた
あの夜は何もかもが辛くて
言葉を発することも
助けを求めることも
できるはずもなかった

そうよ
あなたから婚約を破棄されて
ただ
泣いているしかなかったの

それでももう今は
小さくなって震えているだけのわたしではないわ

闇は過ぎ去った

痛みは消えずとも
立ち上がることくらいできる
歩み出すことだってできる

わたしはもう
あの頃のわたしではない
だからね?
もう凍えて震えているだけの
そんなわたしではないの

夜の木々のすみで
ただ震えていた
あの夜は何もかもが怖くて
言葉を発することも
助けを求めることも
できはしなかった

そうよ
あなたに婚約破棄を告げられて
ただ
震えるしかなかった

そんなわたしには別れを告げたわ

さようなら

その言葉がすべてを掻き消してゆく

過去のわたしはもう
現在には生きていない

朝が来るたびに生まれ変わるのだから

いつまでも弱いわたしではないわ
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