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前編
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私には昔から非常に仲良しだった近所のお兄ちゃんがいた。
子どもの頃は「結婚するー!」なんて言っていたものだ。
実際、それは本心だったし、冗談ではなくてそうなればいいなと思っていた。
けれども現実はそう思い通りにはいかず。
年頃になると周囲からの圧は強まり、流れのままに一人の男性と婚約することとなってしまった。
婚約者となった彼モートンは私より三つ年上。平均的な容姿の人だが、良くも悪くもなく、どちらかというと地味な感じで馴染みやすかった。
だからといって恋愛感情を抱けるかというとそうではないが。
ただ、彼と生きるのも悪くはないかな、と思ってはいた。
けれど……。
「悪いね、君との婚約は破棄とすることにしたよ」
その日、突然、そんなことを告げられてしまった。
これにはかなり驚いた。
こういう展開は一切想定していなかったから。
「君のような美女とは言えない女性を妻にするのは僕のプライドが許せないんだ」
「え……でも、そういうことなら、どうして今さら……」
「最初は我慢していたんだよ。もしかしたら容姿以上の魅力があるかもしれない、と思い込むよう、僕なりに努力していたんだ。でも無理だったし、容姿を補うほどの良い点はなかった。から、関係は終わりにすることにしたんだ」
彼は長文で説明をして、笑顔で「これで終わり、もう話すことはないよ」とはっきり言った。
どうしてそんな笑顔で……と思いながらも、私は、婚約破棄を受け入れるしかなかった。
子どもの頃は「結婚するー!」なんて言っていたものだ。
実際、それは本心だったし、冗談ではなくてそうなればいいなと思っていた。
けれども現実はそう思い通りにはいかず。
年頃になると周囲からの圧は強まり、流れのままに一人の男性と婚約することとなってしまった。
婚約者となった彼モートンは私より三つ年上。平均的な容姿の人だが、良くも悪くもなく、どちらかというと地味な感じで馴染みやすかった。
だからといって恋愛感情を抱けるかというとそうではないが。
ただ、彼と生きるのも悪くはないかな、と思ってはいた。
けれど……。
「悪いね、君との婚約は破棄とすることにしたよ」
その日、突然、そんなことを告げられてしまった。
これにはかなり驚いた。
こういう展開は一切想定していなかったから。
「君のような美女とは言えない女性を妻にするのは僕のプライドが許せないんだ」
「え……でも、そういうことなら、どうして今さら……」
「最初は我慢していたんだよ。もしかしたら容姿以上の魅力があるかもしれない、と思い込むよう、僕なりに努力していたんだ。でも無理だったし、容姿を補うほどの良い点はなかった。から、関係は終わりにすることにしたんだ」
彼は長文で説明をして、笑顔で「これで終わり、もう話すことはないよ」とはっきり言った。
どうしてそんな笑顔で……と思いながらも、私は、婚約破棄を受け入れるしかなかった。
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