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後編
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あれから数週間が経ったが、驚いたことに、今もあの時出会ったおばさんのところで生活している。
あのおばさんは魔法使いだった。で、弟子候補が欲しかったそうで。そんな時たまたま歩いていた私に声をかけたとのことだ。それゆえ人一人を受け入れる準備はできていて、私はその枠に収まることができた。
今は見習い魔法使いとなっている。
「あの木の実摘んできたよ。一緒に食べないかい?」
「いいですね」
とはいえ厳しい修行をさせられているわけでもなく。
色々世話してもらっている。
もう情けなくて泣きそうなくらい、お世話になってばかりだ。
「ああべつに敬語じゃなくてもいいよ」
「いやいや、それは駄目ですよ」
「いいっていいって。固いねぇ。ま、そういうところも嫌いじゃないんだけどねぇ」
ちなみに、両親は、先日魔法使いのおばさんによって異世界箱に監禁された。
今は異世界箱の中で相応しい罰を受けているはずだ。
もうこの世で会うことはない。
私にとっては何よりもの救いだ。
二人がいなければもう……当り散らされることもない。
これは最高の結末。
ハッピーエンドそのものだ。
◆終わり◆
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