この国でもっとも凄まじいとされる魔力を持って生まれた私は、善人でいることをやめました。

四季

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3話「この国は」

 ◆


 青い鳥魔獣ピッピと共に街へ出た。
 平民ばかりがうろついている街はとても懐かしく温かかった。

 いつまでもここにいたい。
 そう思いつつも、次の動きを始める。

 私は水面下で革命を企てているという組織に入り、王族が牛耳るこの国を人々の国にするべく動き出す。
 もっとも、私が望むのは王族を仕留めることだけで、その後の国の運営には興味はないのだが。

 国をひっくり返す時、この魔力は役立つだろう。

 それゆえ、組織へ入るのは容易かった。

 私は王族にとって悪だろうがそれでも構わない。


 ◆


 二年後、この国は変わった。

 革命が成功したのだ。

 組織が芯をとり、国民も立ち上がったことで、王族は次々に捕らえられ処刑された。もちろん、王族に味方した一部の貴族や侍女や兵たちも多くが命を落とすこととなった。

 かつて私を放置し最後には婚約破棄したあの王子も、城を抜け出そうとするも失敗し拘束された。そして、革命の一週間後、全裸で広場に晒された。ちなみにこれは、赤子などを除く王族のほとんどの者に行われたことであった。男女関係なく晒されていたのだから、彼だけが例外、なんてことはない。

「もう行ってしまわれるんですか? せっかく革命が成功したのに……」
「ええ、私は革命後の国には必要ありませんから」
「そんなこと! そんなことないです! 貴女は必要です!」
「ごめんなさい、最初からそのつもりだったのです」

 することはおおよそ終わったので、そろそろ旅立とうと思う。

「今までありがとう、さようなら」
「……はい、さようなら……本当に、ありがとうございました」

 こうして組織の者たちとは別れた。

「行きましょう、ピッピ」

 青い鳥魔獣と共に国を出る。

 見上げた空は、ピッピと同じくらい綺麗な青だった。


◆終わり◆
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