晩餐会の会場にて、婚約者からいきなり婚約の破棄を宣言されてしまいました。

四季

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後編

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「あいつのことだから多分、勝手なこと言ってるんでしょ」
「そうよね」
「彼そういうところあるから」
「まじできめーわ」
「気の毒なお嬢さんね」
「あんな風にぼろくそ言うなんて、どうかしていると思うわ」


 ◆


「あー! もうっ、何なのよ! あの男ッ!!」

 婚約破棄された日の夜中、自宅の二階の窓を開けて、夜空に向かって叫ぶ。

「あんなやつ最低よ! 酷すぎるわ、恥をかかせて! 傷つけて!」

 心のままに。

「消えてほしいくらいよーッ!!」

 刹那、星が流れた。

 一つ。
 ちらり。

 きらりと。

「あ。流れ星」


 ◆


 翌日、婚約破棄してきた彼が亡くなったことを知った。

 彼は夜中に暗いままの状態の家の中を歩いていたそうだ。で、階段に気づかず階段の方へと進んでしまって。足を踏み外し、転落。その際に頭を打ってしまい、それによって亡き人となってしまったようだ。

 ……これって、あの流れ星の力?

 彼の死を知った時、ふとそう思った。

 根拠なんてない。
 何となくの勘だ。
 でもまったく無関係でもないような気がするのだ。

 ただ、なんにせよ、不愉快な彼はもうこの世からいなくなった――そう思うと自然にほっとできた。


◆終わり◆
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