愛さない興味を持たないと言っていたのは……どこのどなたでしたっけ? ~大事にしてもらえるのはありがたいことなので感謝しています~

四季

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後編

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 ◆


「ああ~ん! リーフちゅわぁぁぁぁ~ん! もっとこっち向いてくっだちゃぁ~い!」

 婚約から数ヶ月が経った。
 ウォッカルは初対面の時とは別人のようになっている。

「美味ちいケーキありまちゅよぉぉぉ~? 食べまちゅか~? ほらこれ一緒に一緒に食べまちょうよぉぉぉぉ~! 絶対最高でちゅよぉ~!」

 ウォッカルは私を溺愛している。

 彼が変わり出した頃は戸惑いもあった。

 でも今ではすっかり慣れて。
 あまあまな声で何を言われてももう戸惑わなくなっている。

 やはり何事も慣れである。

 それに、こうして愛してもらえるのはありがたいことだ。

 大事にしてもらえる。
 思いやってもらえる。

 そのありがたさを今強く感じている。

 ありがとう、ウォッカル。

 ……少々やり過ぎ感がある時もあるけれど。

 でもそれでも彼に出会えて良かった。
 こうして愛される喜びを知ることができたのは彼と巡り会えたからこそだ。

 ちなみに元婚約者らはというと、既にこの世にはいない。

 あの国は隣国に侵攻されあっという間に占領されてしまったのだ。
 そしてもちろん王族は捕らえられ処刑された。
 その中には、元婚約者である王子も嘘をついて私を陥れた彼の妹である王女も含まれている。

 彼らに明るい未来はなかった。

 いや、それどころか。

 普通に生きてゆくという皆が大抵手にできているような未来さえ、彼らは手に入れられなかったのである。


◆終わり◆
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感想 1

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みんなの感想(1件)

penpen
2023.08.14 penpen

落差が激しいなΣ(゚Д゚)

2023.08.14 四季

ありがとうございます!
そこを感じていただけたなら嬉しいです!m(_ _)m

解除

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