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後編
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オルフェと妹が婚約して数ヶ月が経ったある日、妹が号泣して実家である私も暮らす家へと帰ってきた。
「婚約破棄されだぁぁぁああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁー」
妹は落ち着きを完全に失っていた。
「ちょっと他の男性と喋ってただけなのにぃぃぃぃぃいいいいぃぃぃぃ」
その後知ったのだが、妹はオルフェでない男性一人とも仲良くしていたそうなのだ。だがこれまではオルフェにはばれておらず、踏み込んだことをしても気づかれていなかったようなのだが。それがついにばれてしまい、オルフェから婚約破棄を告げられたそうだ。
「いやぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁー」
その日から、妹は、毎日のように大声を発しつつ泣くようになった。
◆
それから数週間が経ったある日、私は、妹がオルフェを刺し殺したことを知った。
毎日泣いていた彼女が人を殺した? いや、性格的には悪いこともしそうだが。ただ、それでも、どうしても信じられず。さすがにそこまでしないのではないか? そう思いもしていたのだけれど、その話は事実だったようで。事実、妹は殺人を犯していた。
妹はオルフェの家へ行き玄関前で「どうして捨てたのぉぉぉぉ!!」などと叫び続けたらしい。近所迷惑も考え困ったオルフェは彼女を家へ一旦入れたそうなのだが、それこそが罠。二人きりになるや否や、妹は隠し持っていた刃物でオルフェを刺したそうだ。で、妹は馬乗りになって刺し続けたらしい。
驚いた……。
そこまで精神が壊れていたとは……。
こうして、オルフェは亡くなり、妹は殺人の罪で拘束され――数ヶ月の取り調べの後に処刑された。
◆
あれから十年。
私はコーヒー店を営む青年と結婚し細やかな幸福を手に入れることができた。
◆終わり◆
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