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5話
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婚約破棄後、ダイスとダイスの家には慰謝料の支払いが命ぜられた。
一度は婚約したのに別れることとなった私だが、事情が事情のため、評判が下がることはなかった。むしろ、皆から同情されたくらいである。温かく見守ってくれる人も少なくはなかった。
ちなみに、ダイスとフレーチェはあの後結ばれなかったらしい。
私は勝手に「結ばれ幸せになったのだろう」と考えていたのだが、それは間違いだったようだ。
婚約者がいながら娘をたぶらかし濃厚な関係になるようもちこんだ、と理解したフレーチェの親が激怒し、フレーチェにダイスとは二度と会わないよう指示したらしい。
ダイスは結局、私もフレーチェも失うことになったのだ。
彼はこの一件で評判を落とした。近所の人たちにもひそひそと噂話をされるようになってしまい、段々追い詰まって、やがてついに心を病んだ。そのうちに自室から出ることすらままならなくなって。最終的には自室に引きこもるようになってしまったそうだ。
また、フレーチェも、評判を地に落としてしまったらしい。
だがある意味それは仕方のないことだ。
婚約者のいる男性と濃厚に関わり合い子を宿したのだから、世の人たちから批判されるのもやむを得ないことである。
一方私はというと、ガルベルボと時折顔を合わせるようになった。
最初は親しくなるとは思っていなかった。が、何度か会っているうちに心地よさを感じるようになって。いつしか異性として意識するようになり、恋愛関係へと発展した。
半年後、私とガルベルボは恋人となる。
それからも私たちは交流を続けた。恋人だし、彼も私も独り身だから、定期的に会っていても何の問題もない。二人でいろんなところへ行った。彼が私の家に遊びに来ることもあった。そんな風に交流を続けているうちに親しさはさらに高まってゆく。
そしてついに婚約。
一年後、私とガルベルボは結婚し、正式に夫婦となった。
◆終わり◆
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