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後編
しおりを挟む――そしてやがてたどり着く、山の奥で暮らす民の村に。
「しゃぼんだまが来たよ!」
「ああ女神さま!」
「麗しいお方だ……! このお方がこれからの守り神か……!」
「相応しいねぇ」
「お美しい女性だなぁ」
私は民に歓迎された。
以降、私は、その村の守り神として皆から丁重に扱われた。
皆私を驚くほど大事にしてくれる。
まるで宝玉か何かであるかのような扱いで。
しかも、美味しい食べ物もたくさん出してくれた。
私は最初こそ戸惑っていたけれど、当分村に滞在することにした。というのも、温かなもてなしに、帰ろうと思わなくなっていったのだ。こんなにも大事にしてくれる人たちの前から去ろうなんて、人間、誰だって思わないだろう。私もそう、人間だから。
◆
その頃、ローゼフォンは、大量のしゃぼんだまに襲われ死亡していた。
ふわりと飛んできた数えきれないしゃぼんだまが彼の口腔内に入り、呼吸のための管にまで入り込み、それによって空気を吸えなくなって――そのうちに彼は死んでしまったのである。
その謎の死は、人々を震えさせた。
けれど、その後同様の事例が見られることはなく、ローゼフォンの死はなおさら不思議で意味不明なものとして恐れられるようになった。
◆終わり◆
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