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3話
しおりを挟む「ええ、分かったわ。それで構わないわ。婚約は破棄ね」
「……え、いいの?」
「私もそうしたいと思っているわ」
「本当に?」
「ええ。じゃあねプトレマオラース、さようなら」
終わってゆく、すべてが。
……でもいいの。
私はもう彼と歩む気はないから。
◆
あの後、プトレマオラースは想定しなかった形でこの世を去った。
彼はあれから『ご主人様お帰りなさいませ喫茶』に毎日のように通うようになりやがて金が尽きても借金して通い続けたそうで、しかしその一方で借金返済はまったく進まず、しまいに金貸しから目をつけられてしまったそうで。
ある日の晩、回収に来た男に反抗的な態度を取ったために誘拐され、山奥の小屋に拘束されたそうだ。
で、それから毎日金を返さない罰として暴力を奮われることとなって。
やがて暴力に疲れ心折れた彼は「内臓を売って返します」と約束してしまい――後日実際に内臓を抜かれた結果、そのまま死亡することとなってしまったのだそうだ。
誰も想像しない彼の結末であった。
◆
婚約破棄から数年、私はあるお祭りにて北の部族の族長の息子に見初められ、彼と結婚した。
そして先日、夫は正式に族長となった。
今は族長の妻として忙しい日々の中にある――が、幸い周囲は優しい人が多いので、特に何も困っていない。
北の部族ならではの文化、異文化にも、徐々に慣れてきた。
毎日幸せに暮らせている。
◆終わり◆
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