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マゼイル山脈に潜む影
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ローラスと再会を果たした僕たちは、その翌日に早速マゼイル山脈へと向かうことになりました。
昨晩はローラスの計らいで肉パーティーを開催してもらったのでサーシャ様は上機嫌でした。
「さあ、それじゃあマゼイル山脈へレッツゴーだ!」
何となく遠足気分ですね。
まあ、たまには良いかもしれません。
「シエル様。お疲れになったらいつでも、このローラスにお申し付けください。俺が背負って山を登りますから。」
「うむ。よきにはからえ。」
どうやら、この二人の茶番は続いている様です
しかし、今日は山登りには最高の日です。
ポカポカ陽気に涼しい風。
不快指数なんてゼロに近いくらい、からっと晴れ渡っています。
こんなことなら、お弁当でも持ってくるんでしたね。
この時の僕は、本当に遠足気分でした……この時までは。
数時間ほど、歩きやすい道を歩いてきましたが、突然その道はなくなってしまいました。とはいえ、まだまだこれくらいなら全然平気です。
しかし、若干気温が下がった様に感じられます。
魔物も現れないし、この返で引き返したらどうでしょう、と提案しようとした、まさにその時でした。
何かの気配を感じとった僕たちは一斉に身構え、息を潜めました。
「この気配、人ではないわね。」
サーシャ様は、いち早くその気配の正体に気づいた様子でした。
「ああ、しかも複数いるぞ。」
ローラスも察知能力も、なかなか優れているようですね。
「あっ!綺麗なお花。摘んじゃおうかな。」
シエルさん、貴女は本当に偉大な魔法使いなのですか。
「どうやら囲まれているみたいですね?どうします、サーシャ様。」
「先手必勝!こちらから仕掛けるわよ!」
サーシャ様の判断で僕たちは一斉に攻撃に移りました。
「もらった!」
僕は一番乗りで気配の元を断ち切ります。しかし、手応えがありません。
「あれ?おかしいな。」
僕が攻撃をかけた場所には何も居ませんでした。
他の皆さんもどうやら同じのようで困惑しています。
「上だ!」
僕たちは一斉に上方に視線を移しました。
すると、真っ黒な影のようなものが、こちらへ落ちてきました。
どうやら影人形と呼ばれる魔物のようですね。
たいした魔物ではありません。
僕ら四人は、それを迎え撃ちました。
今度こそ手応えありです。
一人一殺で、あっけなく終わりです。
そう、油断した直後でした。
「ピート、もう一匹いるわ!」
サーシャ様の声に反応した僕でしたが、間に合いません。
その影人形は背後から忍び寄り、鋭い牙で襲いかかってきました。
「や、やばい!」
そう思った時でした。突然、影人形が激しく爆発するようにして消え去りました。
いったい何が起こったのか、その場の誰もが理解できませんでした。
「ぎりぎりセーフ、じゃもん。。」
そこには見慣れぬ初老の小柄な男が立っていました。
「もしかして、貴方が助けてくださったのですか?」
「そうじゃよ。だって儂、魔法使いじゃもん。」
男は小さな丸いサングラスを上げながら答えました。
見た感じでは魔法使いというよりドワーフみたいですがね。
白い顎髭のボリュームが凄いです。
「あれ、タイゾウじゃん。」
「ん!?こ、これはシエル様ではありませんか。相変わらずお美しいじゃもん。」
「シエルさん、お知り合いでしたか。」
しかし、このエルフの魔法使いは顔が広いですね。
「ところで、今日はいったい何をされておったのじゃもん?」
「俺たちはアトラスから、魔物の調査に来たのです。」
「ほう、それは奇偶じゃもん。儂も調査に参っておったのだ。儂の方はブレイズからじゃもん。」
ブレイズ――確かギアン大陸一の大国で裕福な国でしたね。
「ブレイズ!?ということはマゼイル山脈を越えて来られたのですか?」
ローラスの問いかけにタイゾウは、当然といわんばかりに頷きました。
後で思いしる羽目になるのですが、この山を越えるということは過酷以外の何ものでもありません。
それをこの老人が、さも当たり前のようにこなしていることは驚き以外ありません。
「儂は、しょっちゅう越えてるから慣れているんじゃもん。それより、そちらのお嬢さん――その目はパープルアイズではないのか?」
サーシャ様の瞳も有名になりましたね。
どこへ行っても目を付けられてしまいます。
サーシャ様も、いい加減慣れたようで、少し警戒感を強めます。
「やはり。ということはお嬢さんは、フルガイアの出身かの。」
このタイゾウの言葉に僕たちは困惑しました。
何せパープルアイズのことを口にする者はいましたが、聞いたことのないような名に僕たちは興味をそそられました。
「――フルガイア?」
「そうじゃ。もしかしてお主らは魔界について何も知らんのか?」
「知らないーい。私、魔界について知らないもん。」
「シエル様まで。あー嘆かわしや。仮にも三魔人と唄われる貴女様が無知では、いけませんぞ。」
「あの、タイゾウさんはシエルさんとはどういうお関係で?」
僕は意外とそういうことを気にかけるタイプのようです。
「昔、儂がシエル様にお仕えしていた時期があっての。まあ、いわゆる付き人だったのじゃもん。」
シエルさんの従者でしたか……想像しただけでも大変そうですね。
その気苦労、お察ししますよタイゾウさん。
「それでフルガイアって何なの?」
サーシャ様は自身に関わることでしたので一生懸命の、ご様子でした。
「ああ、そうじゃったの。『魔界とは三層から成り立っている』と言われたのは先先代の国王様じゃった。まあ本当は、層状にはなっておらんのだがの。この世界と同じで三つの国に分かれておると言ったほうが正しいのじゃもん。」
「ちょっと待ってください。魔界は魔界なのでは?三つに分かれているだなんて信じられません。」
タイゾウの説明に噛みついたのはローラスでした。
確かに、そんな話し今まで聞いたこともありません。
「では、ハンサムボーイ。お主に一つ質問しよう。魔界とは何処に存在すると思う?」
その質問にローラスは、答えれません。
「天空か?」
「いいえ、それは有り得ない。天には神様が居られる。」
「それでは地底か?はたまた海の底か?」
「どちらかといえば地底のイメージはあります。」
「人間の想像力はまだまだ浅いんじゃもん。正解は別の世界――つまり異次元じゃもん。」
異次元!?
その答えには誰も何も反論できませんでした。
そもそも異次元とは何ぞや?という話しになってしまいます。
「さっきお主が言っておった神様とは、何を意味する?だいたい、お主は神様を見たことがあるのか?」
「い、いいえ。」
「では、魔物は?」
「もちろん有ります。現にさっきも見ました。」
「どちらが具体的かは、これで分かったであろう。神様は信じられて異世界のことは信じられないとは、矛盾でしかないぞ。」
そう言われては何も言えません。説き伏せられた気がします。
「そうじゃ!お主たち、ブレイズに来てみんか?その手の話しなら姫様がたいそう詳しい。一度会ってみてはいかがじゃもん。」
姫様!
僕は、その言葉に敏感に反応しました。
これは、行くしかありません。姫君になんて、滅多に会えませんからね。これはチャンスです。
「カモミールね。元気にしているの、あの子?」
「ええ、元気ですよ。シエル様にも会いたがっておられましたんじゃもん。」
「どうするサーシャ?」
「もちろん行くわ。」
思いがけない展開となりましたが、僕の胸は期待で膨らんでいます。
ブレイズという大国、そして姫という肩書きに、興奮は最高潮に達してくのが分かります。
体中が火照っていくのとは、対照的に気温はぐんぐん下がっていく、マゼイル山脈なのでありました。
昨晩はローラスの計らいで肉パーティーを開催してもらったのでサーシャ様は上機嫌でした。
「さあ、それじゃあマゼイル山脈へレッツゴーだ!」
何となく遠足気分ですね。
まあ、たまには良いかもしれません。
「シエル様。お疲れになったらいつでも、このローラスにお申し付けください。俺が背負って山を登りますから。」
「うむ。よきにはからえ。」
どうやら、この二人の茶番は続いている様です
しかし、今日は山登りには最高の日です。
ポカポカ陽気に涼しい風。
不快指数なんてゼロに近いくらい、からっと晴れ渡っています。
こんなことなら、お弁当でも持ってくるんでしたね。
この時の僕は、本当に遠足気分でした……この時までは。
数時間ほど、歩きやすい道を歩いてきましたが、突然その道はなくなってしまいました。とはいえ、まだまだこれくらいなら全然平気です。
しかし、若干気温が下がった様に感じられます。
魔物も現れないし、この返で引き返したらどうでしょう、と提案しようとした、まさにその時でした。
何かの気配を感じとった僕たちは一斉に身構え、息を潜めました。
「この気配、人ではないわね。」
サーシャ様は、いち早くその気配の正体に気づいた様子でした。
「ああ、しかも複数いるぞ。」
ローラスも察知能力も、なかなか優れているようですね。
「あっ!綺麗なお花。摘んじゃおうかな。」
シエルさん、貴女は本当に偉大な魔法使いなのですか。
「どうやら囲まれているみたいですね?どうします、サーシャ様。」
「先手必勝!こちらから仕掛けるわよ!」
サーシャ様の判断で僕たちは一斉に攻撃に移りました。
「もらった!」
僕は一番乗りで気配の元を断ち切ります。しかし、手応えがありません。
「あれ?おかしいな。」
僕が攻撃をかけた場所には何も居ませんでした。
他の皆さんもどうやら同じのようで困惑しています。
「上だ!」
僕たちは一斉に上方に視線を移しました。
すると、真っ黒な影のようなものが、こちらへ落ちてきました。
どうやら影人形と呼ばれる魔物のようですね。
たいした魔物ではありません。
僕ら四人は、それを迎え撃ちました。
今度こそ手応えありです。
一人一殺で、あっけなく終わりです。
そう、油断した直後でした。
「ピート、もう一匹いるわ!」
サーシャ様の声に反応した僕でしたが、間に合いません。
その影人形は背後から忍び寄り、鋭い牙で襲いかかってきました。
「や、やばい!」
そう思った時でした。突然、影人形が激しく爆発するようにして消え去りました。
いったい何が起こったのか、その場の誰もが理解できませんでした。
「ぎりぎりセーフ、じゃもん。。」
そこには見慣れぬ初老の小柄な男が立っていました。
「もしかして、貴方が助けてくださったのですか?」
「そうじゃよ。だって儂、魔法使いじゃもん。」
男は小さな丸いサングラスを上げながら答えました。
見た感じでは魔法使いというよりドワーフみたいですがね。
白い顎髭のボリュームが凄いです。
「あれ、タイゾウじゃん。」
「ん!?こ、これはシエル様ではありませんか。相変わらずお美しいじゃもん。」
「シエルさん、お知り合いでしたか。」
しかし、このエルフの魔法使いは顔が広いですね。
「ところで、今日はいったい何をされておったのじゃもん?」
「俺たちはアトラスから、魔物の調査に来たのです。」
「ほう、それは奇偶じゃもん。儂も調査に参っておったのだ。儂の方はブレイズからじゃもん。」
ブレイズ――確かギアン大陸一の大国で裕福な国でしたね。
「ブレイズ!?ということはマゼイル山脈を越えて来られたのですか?」
ローラスの問いかけにタイゾウは、当然といわんばかりに頷きました。
後で思いしる羽目になるのですが、この山を越えるということは過酷以外の何ものでもありません。
それをこの老人が、さも当たり前のようにこなしていることは驚き以外ありません。
「儂は、しょっちゅう越えてるから慣れているんじゃもん。それより、そちらのお嬢さん――その目はパープルアイズではないのか?」
サーシャ様の瞳も有名になりましたね。
どこへ行っても目を付けられてしまいます。
サーシャ様も、いい加減慣れたようで、少し警戒感を強めます。
「やはり。ということはお嬢さんは、フルガイアの出身かの。」
このタイゾウの言葉に僕たちは困惑しました。
何せパープルアイズのことを口にする者はいましたが、聞いたことのないような名に僕たちは興味をそそられました。
「――フルガイア?」
「そうじゃ。もしかしてお主らは魔界について何も知らんのか?」
「知らないーい。私、魔界について知らないもん。」
「シエル様まで。あー嘆かわしや。仮にも三魔人と唄われる貴女様が無知では、いけませんぞ。」
「あの、タイゾウさんはシエルさんとはどういうお関係で?」
僕は意外とそういうことを気にかけるタイプのようです。
「昔、儂がシエル様にお仕えしていた時期があっての。まあ、いわゆる付き人だったのじゃもん。」
シエルさんの従者でしたか……想像しただけでも大変そうですね。
その気苦労、お察ししますよタイゾウさん。
「それでフルガイアって何なの?」
サーシャ様は自身に関わることでしたので一生懸命の、ご様子でした。
「ああ、そうじゃったの。『魔界とは三層から成り立っている』と言われたのは先先代の国王様じゃった。まあ本当は、層状にはなっておらんのだがの。この世界と同じで三つの国に分かれておると言ったほうが正しいのじゃもん。」
「ちょっと待ってください。魔界は魔界なのでは?三つに分かれているだなんて信じられません。」
タイゾウの説明に噛みついたのはローラスでした。
確かに、そんな話し今まで聞いたこともありません。
「では、ハンサムボーイ。お主に一つ質問しよう。魔界とは何処に存在すると思う?」
その質問にローラスは、答えれません。
「天空か?」
「いいえ、それは有り得ない。天には神様が居られる。」
「それでは地底か?はたまた海の底か?」
「どちらかといえば地底のイメージはあります。」
「人間の想像力はまだまだ浅いんじゃもん。正解は別の世界――つまり異次元じゃもん。」
異次元!?
その答えには誰も何も反論できませんでした。
そもそも異次元とは何ぞや?という話しになってしまいます。
「さっきお主が言っておった神様とは、何を意味する?だいたい、お主は神様を見たことがあるのか?」
「い、いいえ。」
「では、魔物は?」
「もちろん有ります。現にさっきも見ました。」
「どちらが具体的かは、これで分かったであろう。神様は信じられて異世界のことは信じられないとは、矛盾でしかないぞ。」
そう言われては何も言えません。説き伏せられた気がします。
「そうじゃ!お主たち、ブレイズに来てみんか?その手の話しなら姫様がたいそう詳しい。一度会ってみてはいかがじゃもん。」
姫様!
僕は、その言葉に敏感に反応しました。
これは、行くしかありません。姫君になんて、滅多に会えませんからね。これはチャンスです。
「カモミールね。元気にしているの、あの子?」
「ええ、元気ですよ。シエル様にも会いたがっておられましたんじゃもん。」
「どうするサーシャ?」
「もちろん行くわ。」
思いがけない展開となりましたが、僕の胸は期待で膨らんでいます。
ブレイズという大国、そして姫という肩書きに、興奮は最高潮に達してくのが分かります。
体中が火照っていくのとは、対照的に気温はぐんぐん下がっていく、マゼイル山脈なのでありました。
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