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真相
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サーシャ様は、これまでと同様の攻撃を続けました。
もちろん、アランには一切効いていません。
何か作戦があるのでは、なかったのでしょうか。
これでは、またアランのカウンターパンチに吹き飛ばされるだけです。
「きゃああ!」
……ほらね。
アランは、サーシャ様の怒濤の攻撃に対し、脇を締めて完全にガード体勢をして、じっと亀の様にカウンターの隙を伺っています。
「どうした、サーシャ。そんなものか、お前の力は。」
アランは、ガードを崩さないまま、サーシャ様に、じわりじわりと歩み寄っていきます。
「全然、まだまだ余裕よ。」
サーシャ様、そんなズタボロな姿で強がりを見せないでください。
ここは、大人しくレジェスと交代したほうが賢明です。
「そうこなくては、つまらん。お前は、ディミトリの子だ。もっと楽しませろ!」
今度はアランから仕掛けます。
防御スタイルのまま、サーシャ様に向かって突撃を始めました。
「来た!」
その時でした。
サーシャ様は突然、剣を天高く放り投げたではありませんか。
「何の真似だサーシャ!」
アランの突進は、止まりません。
丸腰のサーシャ様は、このままでは体当たりされて吹き飛ばされてしまいます。
「待っていたのよ、あんたが攻撃に転じるのをね――パンチャー!」
サーシャ様は、魔法を唱えました。
この魔法は、確かレジェスが使っていた低級魔法。
拳を強化するものでしたよね。
「そ、それは無理だ、サーシャ。その魔法は拳のみを鋼のように強化する魔法だ。それには元々の腕力があってこそのものだ。」
レジェスの言い分をまとめると、非力なサーシャ様が、その魔法を使ってもたいした効果が得られないということ。
おそらくは、レジェスが使っていたのを見て、サーシャ様はパンチ力そのものが上昇するのだと、勘違いしているのでしょう。
これは大きなミスですね。
「こい、サーシャ――なに!」
突然、アランのガードする両腕が、まるで吹き飛ぶように、上方へと弾き飛びました。
「ば、馬鹿な!あの巨体と化したアランの腕をパンチ一発で崩してしまうとは!」
これに驚いたのは、レジェスだけではありません。
皆が驚きを隠せません。
決まったのは、アッパーカット。
サーシャ様に、そんなパワーがあるとは、誰一人思ってもみませんでした。
敵のアランでさえも、その予測不能な出来事に呆然としています。
「やっと見せてくれたわね。」
サーシャ様が言ったのは、アランの弱点のことです。
そのタイミングで放り投げていた剣が、サーシャ様の手元に収まりました。
「がら空きよ。隼ファルコン」
サーシャ様の鋭い突きがアランの急所に突き刺さりました。
すると、アランが身に纏っていた岩の鎧が、音を立てて剥がれ落ちました。
「やりやがった。本当に俺のデビルロックを打ち破りやがった。ククク。」
アランは、不敵な笑いを見せました。
まだ次の手が奴にはあるのでしょうか?
油断は出来ません。
「よし、降参だ。俺の負け。あっ、だけど命は取らないでくれよ。まだ死にたくねえんだ。」
な、なんという身勝手な男でしょうか。
負けたのなら潔く死んでください。
「――いいわ。その代わりアイスの居場所を教えてもらえる?」
サーシャ様、甘いですよ。
とどめを刺しておかないと、後々厄介になります。
「アイスか、あいつはフルガイアにいるぜ。おそらく人間界には戻ってこないだろう。」
騙されませんよ。
確か、アイスはアルティメットを使ってデーモーンズホールを開けるという計画を立てていました。
きっと近くにいるはずです。
「信じてもいいのね、アラン。」
「俺は嘘は言わねえ。そもそも、この究極魔法とやらも、既に失敗に終わっているんだ。こんな大掛かりな陣を敷いたのだって、お前らを誘き寄せるためのものだ。」
そういえば、アルティメットを発動出来る魔法使いは、限られた者だと聞いていました。
よく考えれば、大量の魔力をかき集めたとしても使えるはずがありません。
大量の魔力と魔法陣だけで発動できるのならば、きっと権力がある者ならば誰でも使えてしまうということに、なってしまいますからね。
アランが言ったことが本当ならば、胸を撫で下ろすところです。
「ねえ、アラン。あなた、どうしてそんなことを話したの?あなたは、アイスの配下なんでしょ?」
「誰が、あいつの下僕だって?冗談じゃないぜ。まあ、詳しくは言えねえが、原因はお前の親父だ。」
「どういうこと?」
「お前の親父……ディミトリが、しっかりしてくれていれば、アイスみたいなゴミが、でかい面でフルガイアに君臨すらことなんてなかったんだ。」
どうやら、アランはアイスに忠誠を誓っているという訳ではなさそうですね。
「俺はな、俺を倒したディミトリがフルガイアを支配してくれると信じてたんだ。あいつになら、従ってもいいってな。」
おそらくこれは、アランの本心なんだと思います。
その証拠に魔物……いや、フルガイアの民のアランの瞳には溢れんばかりの涙が見受けられたからです。
「サーシャ。頼む、アイスを倒してくれ。」
「当然よ。」
こうして、アランを倒したサーシャ様と僕らは人間界での戦いを終えました。
あとは、フルガイアへ乗り込み、アイスを倒すだけです。
「――ん?そういえば忘れていたが、外の戦いはどうなったのだ。」
ダマンの言葉で僕らは思い出しました。
確か、キリエスとソルディウス連合軍が、まだ戦っているはず。
僕らは大急ぎで、地上へ出ました。
「ダマン様!」
そこへソルディウス兵が息を切らしながら走ってきました。
「おお!戦はどうなった?」
「ええ、それが――。」
そのソルディウス兵の報告では、あの後、押されいたキリエス軍が盛り返し、一進一退の攻防が繰り広げられていたそうです。
ところが、突然キリエス軍から降伏の使者が送られ、現在は戦は終わっているとのこと。
「どうやら、キリエスの魔法部隊の長が降伏することを勧めたということでして。まあ、はっきりとした原因は分かりかねますが、我が軍の勝利です。」
魔法部隊?
そういえば、さっきの地下でのアランとの戦闘中、そこにいたはずのキリエスの魔法部隊が、すっかり消えていましたね。
もしかして、事の真相を知った彼らが、この戦いに意味はないと判断したのかもしれません。
まあ、何にせよ良かったですね。
「さあ、それじゃあ最後の大仕事に行きましょうか。」
もちろん、アランには一切効いていません。
何か作戦があるのでは、なかったのでしょうか。
これでは、またアランのカウンターパンチに吹き飛ばされるだけです。
「きゃああ!」
……ほらね。
アランは、サーシャ様の怒濤の攻撃に対し、脇を締めて完全にガード体勢をして、じっと亀の様にカウンターの隙を伺っています。
「どうした、サーシャ。そんなものか、お前の力は。」
アランは、ガードを崩さないまま、サーシャ様に、じわりじわりと歩み寄っていきます。
「全然、まだまだ余裕よ。」
サーシャ様、そんなズタボロな姿で強がりを見せないでください。
ここは、大人しくレジェスと交代したほうが賢明です。
「そうこなくては、つまらん。お前は、ディミトリの子だ。もっと楽しませろ!」
今度はアランから仕掛けます。
防御スタイルのまま、サーシャ様に向かって突撃を始めました。
「来た!」
その時でした。
サーシャ様は突然、剣を天高く放り投げたではありませんか。
「何の真似だサーシャ!」
アランの突進は、止まりません。
丸腰のサーシャ様は、このままでは体当たりされて吹き飛ばされてしまいます。
「待っていたのよ、あんたが攻撃に転じるのをね――パンチャー!」
サーシャ様は、魔法を唱えました。
この魔法は、確かレジェスが使っていた低級魔法。
拳を強化するものでしたよね。
「そ、それは無理だ、サーシャ。その魔法は拳のみを鋼のように強化する魔法だ。それには元々の腕力があってこそのものだ。」
レジェスの言い分をまとめると、非力なサーシャ様が、その魔法を使ってもたいした効果が得られないということ。
おそらくは、レジェスが使っていたのを見て、サーシャ様はパンチ力そのものが上昇するのだと、勘違いしているのでしょう。
これは大きなミスですね。
「こい、サーシャ――なに!」
突然、アランのガードする両腕が、まるで吹き飛ぶように、上方へと弾き飛びました。
「ば、馬鹿な!あの巨体と化したアランの腕をパンチ一発で崩してしまうとは!」
これに驚いたのは、レジェスだけではありません。
皆が驚きを隠せません。
決まったのは、アッパーカット。
サーシャ様に、そんなパワーがあるとは、誰一人思ってもみませんでした。
敵のアランでさえも、その予測不能な出来事に呆然としています。
「やっと見せてくれたわね。」
サーシャ様が言ったのは、アランの弱点のことです。
そのタイミングで放り投げていた剣が、サーシャ様の手元に収まりました。
「がら空きよ。隼ファルコン」
サーシャ様の鋭い突きがアランの急所に突き刺さりました。
すると、アランが身に纏っていた岩の鎧が、音を立てて剥がれ落ちました。
「やりやがった。本当に俺のデビルロックを打ち破りやがった。ククク。」
アランは、不敵な笑いを見せました。
まだ次の手が奴にはあるのでしょうか?
油断は出来ません。
「よし、降参だ。俺の負け。あっ、だけど命は取らないでくれよ。まだ死にたくねえんだ。」
な、なんという身勝手な男でしょうか。
負けたのなら潔く死んでください。
「――いいわ。その代わりアイスの居場所を教えてもらえる?」
サーシャ様、甘いですよ。
とどめを刺しておかないと、後々厄介になります。
「アイスか、あいつはフルガイアにいるぜ。おそらく人間界には戻ってこないだろう。」
騙されませんよ。
確か、アイスはアルティメットを使ってデーモーンズホールを開けるという計画を立てていました。
きっと近くにいるはずです。
「信じてもいいのね、アラン。」
「俺は嘘は言わねえ。そもそも、この究極魔法とやらも、既に失敗に終わっているんだ。こんな大掛かりな陣を敷いたのだって、お前らを誘き寄せるためのものだ。」
そういえば、アルティメットを発動出来る魔法使いは、限られた者だと聞いていました。
よく考えれば、大量の魔力をかき集めたとしても使えるはずがありません。
大量の魔力と魔法陣だけで発動できるのならば、きっと権力がある者ならば誰でも使えてしまうということに、なってしまいますからね。
アランが言ったことが本当ならば、胸を撫で下ろすところです。
「ねえ、アラン。あなた、どうしてそんなことを話したの?あなたは、アイスの配下なんでしょ?」
「誰が、あいつの下僕だって?冗談じゃないぜ。まあ、詳しくは言えねえが、原因はお前の親父だ。」
「どういうこと?」
「お前の親父……ディミトリが、しっかりしてくれていれば、アイスみたいなゴミが、でかい面でフルガイアに君臨すらことなんてなかったんだ。」
どうやら、アランはアイスに忠誠を誓っているという訳ではなさそうですね。
「俺はな、俺を倒したディミトリがフルガイアを支配してくれると信じてたんだ。あいつになら、従ってもいいってな。」
おそらくこれは、アランの本心なんだと思います。
その証拠に魔物……いや、フルガイアの民のアランの瞳には溢れんばかりの涙が見受けられたからです。
「サーシャ。頼む、アイスを倒してくれ。」
「当然よ。」
こうして、アランを倒したサーシャ様と僕らは人間界での戦いを終えました。
あとは、フルガイアへ乗り込み、アイスを倒すだけです。
「――ん?そういえば忘れていたが、外の戦いはどうなったのだ。」
ダマンの言葉で僕らは思い出しました。
確か、キリエスとソルディウス連合軍が、まだ戦っているはず。
僕らは大急ぎで、地上へ出ました。
「ダマン様!」
そこへソルディウス兵が息を切らしながら走ってきました。
「おお!戦はどうなった?」
「ええ、それが――。」
そのソルディウス兵の報告では、あの後、押されいたキリエス軍が盛り返し、一進一退の攻防が繰り広げられていたそうです。
ところが、突然キリエス軍から降伏の使者が送られ、現在は戦は終わっているとのこと。
「どうやら、キリエスの魔法部隊の長が降伏することを勧めたということでして。まあ、はっきりとした原因は分かりかねますが、我が軍の勝利です。」
魔法部隊?
そういえば、さっきの地下でのアランとの戦闘中、そこにいたはずのキリエスの魔法部隊が、すっかり消えていましたね。
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まあ、何にせよ良かったですね。
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