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最強の戦士ここにあり~最終話~
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私は今、海の上である。
正確に言えば、海を突き進む船の上である。
私はギアン大陸から、ただひたすらに西へ向かっていた。
「おい、こら!何ボソボソ言ってやがる!さっさと、こっち来て手伝え!」
この短気な男は、この船の船長である。
何故、こんな男を雇ってしまったのか……それは遡ること十日ほど前。
我が古郷グリフォンブルーを後にした私は、近くの港町ガレスに立ち寄った。
ここには腕自慢の船乗りたちが集まっている。
私は、これまで行ったことのない土地を目指すため、船乗りと船を雇うつもりだった。
なに?金はあるのかだって――心配はご無用。
なぜならグリフォンブルーを離れる際、父上にたんまりと金を頂いてきたのだ。
私は、ある船の船長と交渉し、そして見事に口説き落とした。
その男の名は、「クルーズ」。
一見すると船乗りというより海賊のように柄の悪い男だ。
そして、船の名は「ネメシス」。
大きな美しい船である。
船頭には小悪魔のような女性の彫刻品が飾られてある。
私は、そのネメシスを見て安堵した。
もしも海賊船だったらどうしようという不安があったからだ。
船は手入れが行き届いていて、塵ひとつ落ちていない。
私はクルーズを見て、
「人は見かけによらないものだ。」と、感心した。
それに、彼の船乗りとしての腕は、同じ船乗りの間でも有名だった。
これまでも数々の難局を乗り切ってきた猛者なのである。
私は心強い船長と美しい船を雇えたことに大満足であった……この時までは。
「よし!野郎共、出航だ!」
いよいよ船は新たな大地へ向けて発進した。
「しかし、ラッキーだったぜ。あんたが資金を出してくれたおかげで、あの嵐地帯に、また挑むことができるんだ。」
「それは私も同じだ。優秀な船乗りを雇えたのだからな。」
「よせやい、照れるぜ。ところで西には本当に大陸があると思ってるのかい?」
私は力強く、頷いた。
「そうか……俺も、そう信じている。なんせ、西へ向かった船は途中で引き返すか、嵐にやられて二度と帰ってこないんだからな。まっ、俺も一度挑戦して、しくじっているからな。だが、今回は乗り切ってやるぜ。あんたは、大船に乗ったつもりで、くつろいでな。」
私は頼もしい、この船長に全てを任せる決意をしていた……この時までは。
「あっ!あんたの足下にゴミが落ちてる。悪いが拾っておいてくれるか。」
私は快く、それを拾い上げた。
やはり私の目に狂いはなかった。
きっちりした男だ。
私は、そう確信した……しつこいようだが、この時までは。
――出航して三日目。
不思議な事がある。
それは、この船旅で一度も船酔いをしていないことである。
私は、おそるおそる船旅に出たわけだが、まさかここまで平気だとは、思いもよらなかった。
これは完全に克服したとみてよいのでは、ないだろうか。
「あんた悪いが掃除を手伝ってくれないか、人手不足なんでな。」
「そうか、分かった。私でよければ何でも手伝おう。」
――出航六日目。
今日も波は穏やかで、よく晴れた日だ。
船は順調に西へ向け、気持ちよく突き進んでいた。
全てが順調だ。
ただ、ここにきて少し気にかかる事がある。
それは、
「おい。今日の掃除は終わったのか?終わったんだったら、洗濯もやっといてくれ。」という、船長のクルーズの態度である。
仮にも私は、この船の雇い主。
いわばボス的な存在の筈だ。
なんというか、少し扱いが雑になってきているのでは、ないか?
しかし、私も大人だ。
ずっと海の上で、皆も疲れがたまってきているのであろう。
協力できることがあれば、私は喜んで協力しようと、そう心に誓ったのである。
――出航九日目。
今日も天気は良好である。
私は甲板に出て心地よい潮風を浴びていた。
「やあ、今日もいい天気だね。」
そう声をかけてきたのは、この船のクルーの一人、ジョナサンであった。
まだ若いジョナサンは、この船の乗組員の中でも一番下っぱだった。
ここ数日で私は彼と世間話しを、する程度の仲になっていた。
「なあジョナサン。西には本当に大陸があると思うか?」
私は何の気なしに訊ねてみた。
「俺の親父が、よく言ってたよ。西には、まだ知られていない大陸が必ずあるって、ね。」
「親父さんは船乗りだったのか?」
「ハハハ、違うよ――だけど、親父は見たんだ。」
「何を?」
「ある日の明け方、海岸沿いに停泊していた奇妙な形をした船をだ。それは見たことも、ないような黒塗りの船で、まるで棍棒のようだったらしい。あれは、きっと西の大陸から来た奴らだって親父は死ぬまで信じていたんだ。」
「そうか。それで、お前はどうなんだ?」
「もちろん――信じている。」
私は彼の言葉に信念を感じた。
そして、
「ああ、きっとあるさ。」と、私は答えた。
「こら!貴様ら、またサボってやがるな。掃除は終わったのか!?」
突然の怒号は船長クルーズだ。
私は堪忍袋の緒が切れそうになっていた。
毎日毎日、こきつかいおって、と。
私は船長クルーズに向け、低級魔法を唱えはじめた。
しかし、
「せ、船長。すいません、すぐやります。ほら早く行くぞ。」と、
ジョナサンは、そう言って私の手を掴み、慌てて駆け出した。
この時、私は確信した。
ジョナサンは私の事を新人の乗組員と思っているのだと。
若いジョナサンにできた、初めての後輩かなにかだ、と。
――出航して約一月。
どこまで行っても変わらない景色の中を、ひた走るネメシス号。
もはや船員たちのモチベーションは下がっていく一方だった。
しかし、それは突然やってきた。
ある日の朝のことだ。
「船長!前方に嵐だ。あれは……。」
船員の一人が、叫んだ。
「嵐地帯ストームゾーン!」
それは年中存在し続ける嵐である。
海を見渡す限り、一直線に連なった黒雲。
ここを抜けねば、私たちが目指す新大陸には到達できない。
しかし、それは死の嵐。
誰もが覚悟を決めたように持ち場についた。
「いいか、野郎共!こいつを抜ければ新大陸へ、きっと辿り着く!各自、持ち場を死守するんだ!」
クルーズの号令に船員たちは、息を吹き返したように士気を高めた。
そんな中、私は至って冷静に状況を見守っていた。
「たかが嵐だ。そんなものは私の低級魔法で吹き飛ばしてやろうぞ。ワハハハ!」
しかし……私は甘くみていた。
船が、どんどん嵐地帯に近付くにつれ、その化け物ぶりを発揮してくる。
それは私が、これまでに見たことも体験したこもない規模の嵐。
「な、なんじゃこりゃあ!!」
真っ黒な巨大な雲が私たちの、ちっぽけな船を飲み込んもうと、待ち構えている。
「これが嵐地帯だ。この嵐が、いつまで、どこまで続くのかは誰も分からない。だが今度こそ越えてみせる!」
クルーズ船長の本気を私は信じたい。
「突入だ!」
空を見上げると、そこは黒雲と青空の境界線が綺麗なコントラストを作り上げていた。
私たちは嵐地帯へと進入した。
波は、どこまでも荒々しく私は、ものの数分で船酔いを起こした。
これまで順調だっただけに、てっきり私は船酔いを克服したのではないか、などと甘く儚い夢を見ていただけに船酔いは、いつも以上に酷かった。
激しく荒れる波は、今にも船をひっくり返してしまいそうである。
私は完全に床に這いつくばり、動くこともままならない状況下にあった。
――嵐地帯突入から約一時間。
船は左右、前後に大きく揺さぶられながら、なんとか耐えていた。
甲板には大きな、うねりの波が覆い被さるように次々と襲いかかってきていた。
「船長!このままじゃ転覆しやすぜ!」
「大丈夫だ!ネメシスは簡単には沈没なんかしねぇ!お前らも、なんとか持ちこたえろ!」
「おう!」
私は、この勇敢な船乗りたちを目の当たりにし、
「なんという猛者たちだ、ウップ。」と、感動と吐き気を繰返していた。
その時だった。
「船長、あれ!」
一人の船員が遠くを指差し、叫んだ。
それは遥か前方。
先程見た、青と黒のコントラストが今度は真逆になり、黒と青のコントラスト――つまり希望が見えてきた。
「やった!出口だ!」
クルーズ船長の心からの声に船員たちは歓喜した。
無論、私も彼らと同じく喜びたかったが、船酔いが激しく、それどころではなかった。
何はともあれ、ようやく、この荒波が終わるのか、という事実だけが私の唯一の救いだ。
嵐地帯の出口は徐々に近づきつつ、あった。
光りが見えた――誰もが、そう思った瞬間だった。
バコン!
突如、鳴り響く大きな音。
それが一体、何を意味するのか、最初は誰も分からなかった。
しかし、その異変に気づいた者がいた――クルーズ船長だ。
「ま、まずいぞ!」
クルーズが、そう発した時だった。
ミシミシ――バキバキッ!
私は、その音が、この船で起こっているものだと、ようやく理解した。
まさか、この大きな船が、あんなことになるとは誰も予想出来なかった。
大きな船体の中心部辺りが突然、大きく隆起していたのである。
それを皆が、ただ呆然と見ていることしか出来なかった。
我々は自然の恐ろしさを、まざまざと見せつけられた。
原因は、正確には分からなかったが、船は――ネメシス号は船体が真っ二つに割れ、ついには引き裂かれてしまったのである。
船上はパニックに陥っていた。
自ら海へ飛び込む者や、膝から崩れ落ちて動けないでいる者、ただ叫んでいる者もいる。
そんな中、私は沈みゆく船から投げ出され、荒れ狂う海へと落ちていった。
そして、誰かの叫ぶ声だけが私の耳に残響として残った様な感覚だった。
――どこからか声が聞こえてくる。
まだ相当遠くの方からのようである。
私は自然と目を開いた。
すると、目が眩むほどの強烈な光りが瞳に飛び込んできて、思わず再度、目を閉じ今度はゆっくりと目を開けた。
どうやら原因は太陽のようである。
私は、重くなった身体を起こし、辺りを見回してみた。
そこは真っ白な砂の海岸であった。
さながらリゾート地のビーチのようである。
青色の空と海。
真っ白な海辺と雲――ここは天国なのか?と疑ってしまうほど美しい場所だった。
「おーい!無事か?」
先程、聞こえていた声が気づけば、すく側まで来ていた。
私は、その声の主を見た。
そこには見慣れた男が歩み寄ってきていた――クルーズ船長だ。
他の者の姿は見当たらない。
私は立ち上がり、
「大丈夫だ。」と、返事をしようとして異変に気づいた。
「こ、声が……出ない。」
「おい、どうした?どこか怪我でもしたか?」
クルーズは心配そうに訊ねた。
私は声が出ないことをクルーズに伝えるため、砂浜に指で文字を書いて伝えた。
「なに!?声が出ないだと。そうか事故のショックで一時的に声が出ないのかもしれないな。まっ、そのうち元に戻るだろ。」
「確かにそうかもしれない。だが、もしも二度と声が戻らなかったら……まあ、いいか――いや、よくないな。」
私が一人自問自答をしていると、
「どうやら俺たちは漂流して、ここに流れ着いたみたいだな。さて、ここはどこやら。島なのか大陸なのかも分からないし、他の奴らも何処へ行っちまったのか……。」と、クルーズは、これまでに見せた事のないような不安げな顔つきで言った。
その時、私はふと、あるものを見つけた。
そして、それをクルーズの肩を叩き、教えた。
「あ、あれは煙!?人がいるのか!もしかしたら、あいつらかも、しれない。」
クルーズの顔に少しばかりの希望が見てとれた。
私たちは、その煙の上がる方へと歩きだした。
しばらく歩くと雑木林があり、それを抜けると煙の上がる場所が見えてきた。
「あれは、村だ。」
そこには、小規模な村があった。
私たちは急ぎ、そこへと向かった。
村に入り、私たちは宛もなく歩いてみた。
村には、それほど活気がなく、村人は高齢者が殆どのようであった。
彼らは私たちを見ても、特に興味がなさそうな雰囲気だった。
クルーズは、しびれを切らし村人の一人に声をかけた。
「なあ、爺さん。ここは何て村だい?」
「ここかい?ここはローディって村だ。あんたらは、何処から来たんだ?」
私とクルーズは顔を見合わせた。
それは聞いたこともない名だったからだ。
「俺たちはギアン大陸の方から来たんだ。ここはギアン大陸じゃないのかい?」
クルーズの答に老人は、訝しげな顔をしていたが、何か思い当たることがあったように、こう言った。
「ああ!あんたらは、あちら側の人か。それじゃあバズを越えてきたんだな。」
私とクルーズは再び顔を見合わせた。
そこへ、ちょうど私たちの会話を聞いていた別の男性の老人が、割って入り、
「バズっち言うとは、嵐の事たい。そして、ここはグランデル大陸じゃ。こちら側の人間は頻繁にバズを越えて、あんたらの世界に行き来しとるが、あんたら側の人間が、こっちに来るとは本当に珍しいことなんよ。」
気がつくと、私とクルーズの顔に喜びの感情が表れていた。
「やった!俺たちは遂に西の未知なる大陸に到達したんだ。」
「到達というより、漂流して流れ着いただけなのだがな。」と、私は思ったが、声には出さなかった――というより出ないだけである。
もし声が出ていたならば、きっとクルーズに、そう言っていたであろう。
まあ、何はともあれ目的地には辿り着いたのだ。
私は素直にクルーズと共に喜びを分かちあった。
「今日は珍しいのう。あんたらの他にも十人くらいの、あちら側の人が来とるぞ。あんたらの船が見当たらんやったが、一体どうやって来たとな?」
私とクルーズは、またもや顔を見合わせた。
それは、恐らく……いや、間違いなくネメシス号の船員達だ、と。
私たちは老人の案内で、村の酒場へと入った。
その狭い店内は人で、ごった返していた。
「俺たちは新大陸の発見者だ。だが残念ながら船と船長を失ってしまった。だが心配しなくていい!亡き船長の意思を継いで、俺が皆の頭になるよ。」と、息巻いていたのは、ジョナサンだ。
クルーズは、そっとジョナサンに近づき、
「ゴホン!」と、咳払いをした。
「ん!?……あっ!船長!やっぱり無事でしたか、心配してたんですよ。」
「おい、ジョナサン。勝手に殺してんじゃねーよ!」
クルーズの拳骨が、ジョナサンの頭部に炸裂したのは、言うまでもない。
――数時間後。
私たちは酒場にて、今後の事について考えていた。
「俺たちは、この『グランデル』という大陸に辿り着いた。だが、船を失ってしまった。さあ、どうする?」
クルーズの問いかけに船員の一人が答えた。
「船長。なんでも、この大陸の人間は嵐地帯を幾度となく、越えて俺たちの住んでいる側へ行っているらしいじゃないか。ということは、もしかしたら、この国の造船技術は俺たちの国より遥かに優れているんじゃないか?」
「なるほどな。そうかもしれない。よし、この国の船を探してみるか。」
そんな感じで、ようやく話が一段落した頃だった。
酒場の外が、何やら騒がしい。
私は気になって表へ出たみた。
そこには村人たちが集まって何やら話をしていた。
「なんてことだ、よりによってグリルの森に魔物が出没するようになってしまうとは。」
「あの森を通らにゃ、街には行けんやなかか。」
「街に行けんかったら、ここの農産物や海産物を売れんばい。」
「国の魔物退治のスペシャリスト『ガルフ』に頼んでみたら、どげんか。」
「ガルフに頼むにしても街へ行かんと頼めんじゃろ。」
「街に行けんだけならまだしも、森に近い、この村が襲われでもしたら一巻の終わりばい。」
「どうしたもんかの。」
「はぁ、困ったのう。誰か助けてくれんかのう。」
そんな村人の会話を聞いて、この私が黙っていられるはずもなかった。
そして、私は覚悟を決めた。
「しばらく、この土地で生きていこう。」と。
私には国王とか王子ではなく、こういう生き方が性に合うのだ。
困っているのならば助けてしんぜよう。
私は、村人たちが集まった輪の中に飛び込み、無言で手を挙げた。
「あんたは、あちら側の人。まさか、魔物退治をやってくれるのか?」
一人の村人の発言に、一同はどよめいた。
「相手は凶暴な魔物じゃぞ!?あんたに倒せるのか?」
私は、黙って空を見上げた。
どこまでも吹き抜けた空。
きっと、この空はギアン大陸の空と繋がっている。
同じ空の元に暮らす人々が助けを求めるのならば、私は応えたい。
それが私の望む生き方なのかもしれない。
相手が、どれだけ凶暴で残忍な化け物かは知らない。
相手が、どれだけ強い魔物かも私は知らない。
だが心配は無用である。
何故なら、私は、
「『最強の戦士』なのだから!」
(The End)
正確に言えば、海を突き進む船の上である。
私はギアン大陸から、ただひたすらに西へ向かっていた。
「おい、こら!何ボソボソ言ってやがる!さっさと、こっち来て手伝え!」
この短気な男は、この船の船長である。
何故、こんな男を雇ってしまったのか……それは遡ること十日ほど前。
我が古郷グリフォンブルーを後にした私は、近くの港町ガレスに立ち寄った。
ここには腕自慢の船乗りたちが集まっている。
私は、これまで行ったことのない土地を目指すため、船乗りと船を雇うつもりだった。
なに?金はあるのかだって――心配はご無用。
なぜならグリフォンブルーを離れる際、父上にたんまりと金を頂いてきたのだ。
私は、ある船の船長と交渉し、そして見事に口説き落とした。
その男の名は、「クルーズ」。
一見すると船乗りというより海賊のように柄の悪い男だ。
そして、船の名は「ネメシス」。
大きな美しい船である。
船頭には小悪魔のような女性の彫刻品が飾られてある。
私は、そのネメシスを見て安堵した。
もしも海賊船だったらどうしようという不安があったからだ。
船は手入れが行き届いていて、塵ひとつ落ちていない。
私はクルーズを見て、
「人は見かけによらないものだ。」と、感心した。
それに、彼の船乗りとしての腕は、同じ船乗りの間でも有名だった。
これまでも数々の難局を乗り切ってきた猛者なのである。
私は心強い船長と美しい船を雇えたことに大満足であった……この時までは。
「よし!野郎共、出航だ!」
いよいよ船は新たな大地へ向けて発進した。
「しかし、ラッキーだったぜ。あんたが資金を出してくれたおかげで、あの嵐地帯に、また挑むことができるんだ。」
「それは私も同じだ。優秀な船乗りを雇えたのだからな。」
「よせやい、照れるぜ。ところで西には本当に大陸があると思ってるのかい?」
私は力強く、頷いた。
「そうか……俺も、そう信じている。なんせ、西へ向かった船は途中で引き返すか、嵐にやられて二度と帰ってこないんだからな。まっ、俺も一度挑戦して、しくじっているからな。だが、今回は乗り切ってやるぜ。あんたは、大船に乗ったつもりで、くつろいでな。」
私は頼もしい、この船長に全てを任せる決意をしていた……この時までは。
「あっ!あんたの足下にゴミが落ちてる。悪いが拾っておいてくれるか。」
私は快く、それを拾い上げた。
やはり私の目に狂いはなかった。
きっちりした男だ。
私は、そう確信した……しつこいようだが、この時までは。
――出航して三日目。
不思議な事がある。
それは、この船旅で一度も船酔いをしていないことである。
私は、おそるおそる船旅に出たわけだが、まさかここまで平気だとは、思いもよらなかった。
これは完全に克服したとみてよいのでは、ないだろうか。
「あんた悪いが掃除を手伝ってくれないか、人手不足なんでな。」
「そうか、分かった。私でよければ何でも手伝おう。」
――出航六日目。
今日も波は穏やかで、よく晴れた日だ。
船は順調に西へ向け、気持ちよく突き進んでいた。
全てが順調だ。
ただ、ここにきて少し気にかかる事がある。
それは、
「おい。今日の掃除は終わったのか?終わったんだったら、洗濯もやっといてくれ。」という、船長のクルーズの態度である。
仮にも私は、この船の雇い主。
いわばボス的な存在の筈だ。
なんというか、少し扱いが雑になってきているのでは、ないか?
しかし、私も大人だ。
ずっと海の上で、皆も疲れがたまってきているのであろう。
協力できることがあれば、私は喜んで協力しようと、そう心に誓ったのである。
――出航九日目。
今日も天気は良好である。
私は甲板に出て心地よい潮風を浴びていた。
「やあ、今日もいい天気だね。」
そう声をかけてきたのは、この船のクルーの一人、ジョナサンであった。
まだ若いジョナサンは、この船の乗組員の中でも一番下っぱだった。
ここ数日で私は彼と世間話しを、する程度の仲になっていた。
「なあジョナサン。西には本当に大陸があると思うか?」
私は何の気なしに訊ねてみた。
「俺の親父が、よく言ってたよ。西には、まだ知られていない大陸が必ずあるって、ね。」
「親父さんは船乗りだったのか?」
「ハハハ、違うよ――だけど、親父は見たんだ。」
「何を?」
「ある日の明け方、海岸沿いに停泊していた奇妙な形をした船をだ。それは見たことも、ないような黒塗りの船で、まるで棍棒のようだったらしい。あれは、きっと西の大陸から来た奴らだって親父は死ぬまで信じていたんだ。」
「そうか。それで、お前はどうなんだ?」
「もちろん――信じている。」
私は彼の言葉に信念を感じた。
そして、
「ああ、きっとあるさ。」と、私は答えた。
「こら!貴様ら、またサボってやがるな。掃除は終わったのか!?」
突然の怒号は船長クルーズだ。
私は堪忍袋の緒が切れそうになっていた。
毎日毎日、こきつかいおって、と。
私は船長クルーズに向け、低級魔法を唱えはじめた。
しかし、
「せ、船長。すいません、すぐやります。ほら早く行くぞ。」と、
ジョナサンは、そう言って私の手を掴み、慌てて駆け出した。
この時、私は確信した。
ジョナサンは私の事を新人の乗組員と思っているのだと。
若いジョナサンにできた、初めての後輩かなにかだ、と。
――出航して約一月。
どこまで行っても変わらない景色の中を、ひた走るネメシス号。
もはや船員たちのモチベーションは下がっていく一方だった。
しかし、それは突然やってきた。
ある日の朝のことだ。
「船長!前方に嵐だ。あれは……。」
船員の一人が、叫んだ。
「嵐地帯ストームゾーン!」
それは年中存在し続ける嵐である。
海を見渡す限り、一直線に連なった黒雲。
ここを抜けねば、私たちが目指す新大陸には到達できない。
しかし、それは死の嵐。
誰もが覚悟を決めたように持ち場についた。
「いいか、野郎共!こいつを抜ければ新大陸へ、きっと辿り着く!各自、持ち場を死守するんだ!」
クルーズの号令に船員たちは、息を吹き返したように士気を高めた。
そんな中、私は至って冷静に状況を見守っていた。
「たかが嵐だ。そんなものは私の低級魔法で吹き飛ばしてやろうぞ。ワハハハ!」
しかし……私は甘くみていた。
船が、どんどん嵐地帯に近付くにつれ、その化け物ぶりを発揮してくる。
それは私が、これまでに見たことも体験したこもない規模の嵐。
「な、なんじゃこりゃあ!!」
真っ黒な巨大な雲が私たちの、ちっぽけな船を飲み込んもうと、待ち構えている。
「これが嵐地帯だ。この嵐が、いつまで、どこまで続くのかは誰も分からない。だが今度こそ越えてみせる!」
クルーズ船長の本気を私は信じたい。
「突入だ!」
空を見上げると、そこは黒雲と青空の境界線が綺麗なコントラストを作り上げていた。
私たちは嵐地帯へと進入した。
波は、どこまでも荒々しく私は、ものの数分で船酔いを起こした。
これまで順調だっただけに、てっきり私は船酔いを克服したのではないか、などと甘く儚い夢を見ていただけに船酔いは、いつも以上に酷かった。
激しく荒れる波は、今にも船をひっくり返してしまいそうである。
私は完全に床に這いつくばり、動くこともままならない状況下にあった。
――嵐地帯突入から約一時間。
船は左右、前後に大きく揺さぶられながら、なんとか耐えていた。
甲板には大きな、うねりの波が覆い被さるように次々と襲いかかってきていた。
「船長!このままじゃ転覆しやすぜ!」
「大丈夫だ!ネメシスは簡単には沈没なんかしねぇ!お前らも、なんとか持ちこたえろ!」
「おう!」
私は、この勇敢な船乗りたちを目の当たりにし、
「なんという猛者たちだ、ウップ。」と、感動と吐き気を繰返していた。
その時だった。
「船長、あれ!」
一人の船員が遠くを指差し、叫んだ。
それは遥か前方。
先程見た、青と黒のコントラストが今度は真逆になり、黒と青のコントラスト――つまり希望が見えてきた。
「やった!出口だ!」
クルーズ船長の心からの声に船員たちは歓喜した。
無論、私も彼らと同じく喜びたかったが、船酔いが激しく、それどころではなかった。
何はともあれ、ようやく、この荒波が終わるのか、という事実だけが私の唯一の救いだ。
嵐地帯の出口は徐々に近づきつつ、あった。
光りが見えた――誰もが、そう思った瞬間だった。
バコン!
突如、鳴り響く大きな音。
それが一体、何を意味するのか、最初は誰も分からなかった。
しかし、その異変に気づいた者がいた――クルーズ船長だ。
「ま、まずいぞ!」
クルーズが、そう発した時だった。
ミシミシ――バキバキッ!
私は、その音が、この船で起こっているものだと、ようやく理解した。
まさか、この大きな船が、あんなことになるとは誰も予想出来なかった。
大きな船体の中心部辺りが突然、大きく隆起していたのである。
それを皆が、ただ呆然と見ていることしか出来なかった。
我々は自然の恐ろしさを、まざまざと見せつけられた。
原因は、正確には分からなかったが、船は――ネメシス号は船体が真っ二つに割れ、ついには引き裂かれてしまったのである。
船上はパニックに陥っていた。
自ら海へ飛び込む者や、膝から崩れ落ちて動けないでいる者、ただ叫んでいる者もいる。
そんな中、私は沈みゆく船から投げ出され、荒れ狂う海へと落ちていった。
そして、誰かの叫ぶ声だけが私の耳に残響として残った様な感覚だった。
――どこからか声が聞こえてくる。
まだ相当遠くの方からのようである。
私は自然と目を開いた。
すると、目が眩むほどの強烈な光りが瞳に飛び込んできて、思わず再度、目を閉じ今度はゆっくりと目を開けた。
どうやら原因は太陽のようである。
私は、重くなった身体を起こし、辺りを見回してみた。
そこは真っ白な砂の海岸であった。
さながらリゾート地のビーチのようである。
青色の空と海。
真っ白な海辺と雲――ここは天国なのか?と疑ってしまうほど美しい場所だった。
「おーい!無事か?」
先程、聞こえていた声が気づけば、すく側まで来ていた。
私は、その声の主を見た。
そこには見慣れた男が歩み寄ってきていた――クルーズ船長だ。
他の者の姿は見当たらない。
私は立ち上がり、
「大丈夫だ。」と、返事をしようとして異変に気づいた。
「こ、声が……出ない。」
「おい、どうした?どこか怪我でもしたか?」
クルーズは心配そうに訊ねた。
私は声が出ないことをクルーズに伝えるため、砂浜に指で文字を書いて伝えた。
「なに!?声が出ないだと。そうか事故のショックで一時的に声が出ないのかもしれないな。まっ、そのうち元に戻るだろ。」
「確かにそうかもしれない。だが、もしも二度と声が戻らなかったら……まあ、いいか――いや、よくないな。」
私が一人自問自答をしていると、
「どうやら俺たちは漂流して、ここに流れ着いたみたいだな。さて、ここはどこやら。島なのか大陸なのかも分からないし、他の奴らも何処へ行っちまったのか……。」と、クルーズは、これまでに見せた事のないような不安げな顔つきで言った。
その時、私はふと、あるものを見つけた。
そして、それをクルーズの肩を叩き、教えた。
「あ、あれは煙!?人がいるのか!もしかしたら、あいつらかも、しれない。」
クルーズの顔に少しばかりの希望が見てとれた。
私たちは、その煙の上がる方へと歩きだした。
しばらく歩くと雑木林があり、それを抜けると煙の上がる場所が見えてきた。
「あれは、村だ。」
そこには、小規模な村があった。
私たちは急ぎ、そこへと向かった。
村に入り、私たちは宛もなく歩いてみた。
村には、それほど活気がなく、村人は高齢者が殆どのようであった。
彼らは私たちを見ても、特に興味がなさそうな雰囲気だった。
クルーズは、しびれを切らし村人の一人に声をかけた。
「なあ、爺さん。ここは何て村だい?」
「ここかい?ここはローディって村だ。あんたらは、何処から来たんだ?」
私とクルーズは顔を見合わせた。
それは聞いたこともない名だったからだ。
「俺たちはギアン大陸の方から来たんだ。ここはギアン大陸じゃないのかい?」
クルーズの答に老人は、訝しげな顔をしていたが、何か思い当たることがあったように、こう言った。
「ああ!あんたらは、あちら側の人か。それじゃあバズを越えてきたんだな。」
私とクルーズは再び顔を見合わせた。
そこへ、ちょうど私たちの会話を聞いていた別の男性の老人が、割って入り、
「バズっち言うとは、嵐の事たい。そして、ここはグランデル大陸じゃ。こちら側の人間は頻繁にバズを越えて、あんたらの世界に行き来しとるが、あんたら側の人間が、こっちに来るとは本当に珍しいことなんよ。」
気がつくと、私とクルーズの顔に喜びの感情が表れていた。
「やった!俺たちは遂に西の未知なる大陸に到達したんだ。」
「到達というより、漂流して流れ着いただけなのだがな。」と、私は思ったが、声には出さなかった――というより出ないだけである。
もし声が出ていたならば、きっとクルーズに、そう言っていたであろう。
まあ、何はともあれ目的地には辿り着いたのだ。
私は素直にクルーズと共に喜びを分かちあった。
「今日は珍しいのう。あんたらの他にも十人くらいの、あちら側の人が来とるぞ。あんたらの船が見当たらんやったが、一体どうやって来たとな?」
私とクルーズは、またもや顔を見合わせた。
それは、恐らく……いや、間違いなくネメシス号の船員達だ、と。
私たちは老人の案内で、村の酒場へと入った。
その狭い店内は人で、ごった返していた。
「俺たちは新大陸の発見者だ。だが残念ながら船と船長を失ってしまった。だが心配しなくていい!亡き船長の意思を継いで、俺が皆の頭になるよ。」と、息巻いていたのは、ジョナサンだ。
クルーズは、そっとジョナサンに近づき、
「ゴホン!」と、咳払いをした。
「ん!?……あっ!船長!やっぱり無事でしたか、心配してたんですよ。」
「おい、ジョナサン。勝手に殺してんじゃねーよ!」
クルーズの拳骨が、ジョナサンの頭部に炸裂したのは、言うまでもない。
――数時間後。
私たちは酒場にて、今後の事について考えていた。
「俺たちは、この『グランデル』という大陸に辿り着いた。だが、船を失ってしまった。さあ、どうする?」
クルーズの問いかけに船員の一人が答えた。
「船長。なんでも、この大陸の人間は嵐地帯を幾度となく、越えて俺たちの住んでいる側へ行っているらしいじゃないか。ということは、もしかしたら、この国の造船技術は俺たちの国より遥かに優れているんじゃないか?」
「なるほどな。そうかもしれない。よし、この国の船を探してみるか。」
そんな感じで、ようやく話が一段落した頃だった。
酒場の外が、何やら騒がしい。
私は気になって表へ出たみた。
そこには村人たちが集まって何やら話をしていた。
「なんてことだ、よりによってグリルの森に魔物が出没するようになってしまうとは。」
「あの森を通らにゃ、街には行けんやなかか。」
「街に行けんかったら、ここの農産物や海産物を売れんばい。」
「国の魔物退治のスペシャリスト『ガルフ』に頼んでみたら、どげんか。」
「ガルフに頼むにしても街へ行かんと頼めんじゃろ。」
「街に行けんだけならまだしも、森に近い、この村が襲われでもしたら一巻の終わりばい。」
「どうしたもんかの。」
「はぁ、困ったのう。誰か助けてくれんかのう。」
そんな村人の会話を聞いて、この私が黙っていられるはずもなかった。
そして、私は覚悟を決めた。
「しばらく、この土地で生きていこう。」と。
私には国王とか王子ではなく、こういう生き方が性に合うのだ。
困っているのならば助けてしんぜよう。
私は、村人たちが集まった輪の中に飛び込み、無言で手を挙げた。
「あんたは、あちら側の人。まさか、魔物退治をやってくれるのか?」
一人の村人の発言に、一同はどよめいた。
「相手は凶暴な魔物じゃぞ!?あんたに倒せるのか?」
私は、黙って空を見上げた。
どこまでも吹き抜けた空。
きっと、この空はギアン大陸の空と繋がっている。
同じ空の元に暮らす人々が助けを求めるのならば、私は応えたい。
それが私の望む生き方なのかもしれない。
相手が、どれだけ凶暴で残忍な化け物かは知らない。
相手が、どれだけ強い魔物かも私は知らない。
だが心配は無用である。
何故なら、私は、
「『最強の戦士』なのだから!」
(The End)
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