34 / 42
第3章・レイフィス獣王国
34,恋愛と夫婦
しおりを挟む
「ごちそうさまでした。」
私は見事、完食した。
彼等も会計の途中みたいだし、間に合って何よりだ。
ちなみに、尾行されている男は完食出来なかった。
イスタ君はギリギリ食べ切ったけどね。私は立ち上がる。
「副団長、会計に行きましょう。」
「……あ、ああ。」
余裕で食べ切ったレイラに、開いた口が塞がらなかったとか。
私が欲しかった商品は、髪飾りである。とても可愛らしかったのだ。
勿論、妹のプレゼントだとも。
「お腹、大丈夫か?」
「あれくらい余裕ですよ。」
口角を引き攣らせるシン副団長。
そこまで引く事ないだろ。前世では、大食いの人なんて沢山いたもの。
それに、食べれる時に食べておかないとね。さて、尾行の続きだ。
「デートとは言い難いですね。言うなれば、お友達とのお出かけですね。」
「まあ、一応任務だからな。……それにしても、いつの間に買ったんだ。」
シン副団長の視線は、私が手に持つお土産の事を言っているのだろう。
「先程、買いました。」
「デートの見張り役なんだろ?」
「とは言え、私も折角の休みなんですよ?買い物したいです。」
「そっちが本音だろ。」
「食べたいんですか?」
私は自分の手に持つお菓子を差し出す。
「何でそうなる……。」
「しつこかったもので。美味しいですよ。」
ジト目を向けて来るシン副団長。
無言で、お菓子に手をつける。
「……うまいな。」
私達がついて行くと、何やら頬を染めているミリヤちゃん。
何かあった様子だが、ここからじゃ声が聞こえない。
よし、魔法を使うか。
「渡風」
風魔法で、特定した会話を届けてくれるものだ。
どう言う原理かと聞かれたら、音の振動をそのまま伝えているだけだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「今日は、尾行訓練とは言え、楽しかったですね……。」
「ああ!ミリヤの事、色々知れたしな。」
「私もだよ……!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いい雰囲気なのかな?真っ赤なミリヤちゃんは、必死に言葉を絞り出してる。
「やっと見つけた。」
「探したんだけど。」
「どうして副団長がここに!?」
「貴様らの監視だ。」
こんな時に無粋な会話を入れて来るなよ。そう思い睨む。
「皆さん、黙ってて下さい。今がいい時なんですから。」
「おっ!何かいい雰囲気じゃん。」
「イスタも頬染めてるし。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あのね!」
「どした?」
「ま、また、2人で出かけたいの!」
「!?……お、俺も。」
脈ありなんじゃ?ミリヤちゃん、大胆に攻めたね。
「あの!わ、私……。」
顔を更に真っ赤にするミリヤちゃん。
まさかの告白!?
「イスタが好き、なの……。」
言ったー!赤く染めた頬をかいて、恥ずかしそうにするイスタ君。
2人共、いつの間にか名前呼びになってるし、何かしら進展があったのかな。
さて、イスタ君の反応は!
「お、俺も好き、だぜ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「イスタが答えたぞ!」
「両思いだね。」
「カップル誕生か!」
「いいなー!」
皆が、暖かく見守り、2人のカップル誕生に喜んでいたその時である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「友達としてな!」
イスタ君は上げて落とした。
「えっ……。」
「今日から俺達は親友だな!」
イスタ君は、落ち込んでいるミリヤちゃんに、気づかない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「上げて落とす、鬼ですか。あの人は。」
「あの子、可哀想。」
「あれはないな。」
皆は、イスタ君に呆れる。
「鈍感にも程があります。」
私はあそこまで酷くない。
そう言うと、信じられない様な視線を、皆が向けて来る。
「何ですか?」
「お前が1番言えない言葉だろ。」
「イスタの方がマシだ。」
「それは思う。」
「何の話ですか。」
その言葉に呆れの溜息……。
私が何をしたんだよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「やっぱり、私の言葉は、まだ伝わらないよね……。」
「どうしたんだ?」
「う、ううん。何でもないよ。」
「そうか。」
スタスタと歩くイスタ君。
「ほんの少しでも……脈があるなら。」
ミリヤちゃんはイスタ君に近づきーー
「ちゅっ」
イスタ君の頬にキスをした。
真っ赤になるイスタ君。見てるこっちも恥ずかしいな。
「なっ!?」
「好きだよ……。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここから先の会話を聞くのは、無粋な事と思い風魔法を解く。
周りを見れば、ニヤニヤしている者、赤面している者や両手で隠している者も。
私は観光を楽しむつもりである。るんるん気分で屋台へ向かった。
私達はイスタ君達よりも、早く城へ帰宅した。今日はからかわれるだろう。
あの2人。今日はお赤飯の方がいいだろうか?そう考えてしまう者もいた。
そんないい日に、事件は起きた。
ーードシャーンーー
と言う音が響いたのである。私達は警戒体制に入った。
が、無駄に終わった。何故なら、戦闘の原因は夫婦喧嘩である。
レイフィス国の城ではよくあるらしい。ティナ団長とルフィス団長の夫婦喧嘩。
ルフィス団長とは、レイフィス獣王国の第1騎士団団長さんだ。
最初見た時は殺し合いかと思ったんだけど、夫婦喧嘩らしい。
でも、止められる者はいないそうだ。そりゃあ、団長同士の戦いだもの。
止めようとしたら、止めようとした者が標的となる。
口を挟むな。と言う意味なのだろうね。あっ、第2騎士達が巻き込まれた。
私は端っこで気配を消して、ご飯を食べている。時々人が飛んでくる。
勿論、ご飯が地面に落ちる事は阻止している。飛んで来た人間は知らない。
「レイラ、ご飯を食べ終えたら、シオン団長の部屋に集合だ。」
「シン副団長。分かりましたが、この騒ぎを止めなくていいのですか?」
殆ど破壊された後だが……。
「皆が止めに入ってるだろ。」
「ええ、止めに入った騎士達全員、地面に埋まってますがね。」
そう、飛んで来た騎士達は、地面に刺さっている。
よく生きていると、感心するレベルである。救護班も来たな。
「訓練のし直しだな。」
喧嘩しているのは、団長だよ?
「団長クラスには、勝てないのではないでしょうか。」
「それがどうした。皆で止めたなら、最後まで止めるのが普通だろ。」
シン副団長には話が全く通じない。どんな感覚してるのか疑問に思う程だ。
「それにしても、シオン団長の部屋に集合して、何をするつもりですか?」
「その時になったら、分かる事だ。」
そう言い残し、去って行くシン副団長。
私は見事、完食した。
彼等も会計の途中みたいだし、間に合って何よりだ。
ちなみに、尾行されている男は完食出来なかった。
イスタ君はギリギリ食べ切ったけどね。私は立ち上がる。
「副団長、会計に行きましょう。」
「……あ、ああ。」
余裕で食べ切ったレイラに、開いた口が塞がらなかったとか。
私が欲しかった商品は、髪飾りである。とても可愛らしかったのだ。
勿論、妹のプレゼントだとも。
「お腹、大丈夫か?」
「あれくらい余裕ですよ。」
口角を引き攣らせるシン副団長。
そこまで引く事ないだろ。前世では、大食いの人なんて沢山いたもの。
それに、食べれる時に食べておかないとね。さて、尾行の続きだ。
「デートとは言い難いですね。言うなれば、お友達とのお出かけですね。」
「まあ、一応任務だからな。……それにしても、いつの間に買ったんだ。」
シン副団長の視線は、私が手に持つお土産の事を言っているのだろう。
「先程、買いました。」
「デートの見張り役なんだろ?」
「とは言え、私も折角の休みなんですよ?買い物したいです。」
「そっちが本音だろ。」
「食べたいんですか?」
私は自分の手に持つお菓子を差し出す。
「何でそうなる……。」
「しつこかったもので。美味しいですよ。」
ジト目を向けて来るシン副団長。
無言で、お菓子に手をつける。
「……うまいな。」
私達がついて行くと、何やら頬を染めているミリヤちゃん。
何かあった様子だが、ここからじゃ声が聞こえない。
よし、魔法を使うか。
「渡風」
風魔法で、特定した会話を届けてくれるものだ。
どう言う原理かと聞かれたら、音の振動をそのまま伝えているだけだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「今日は、尾行訓練とは言え、楽しかったですね……。」
「ああ!ミリヤの事、色々知れたしな。」
「私もだよ……!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いい雰囲気なのかな?真っ赤なミリヤちゃんは、必死に言葉を絞り出してる。
「やっと見つけた。」
「探したんだけど。」
「どうして副団長がここに!?」
「貴様らの監視だ。」
こんな時に無粋な会話を入れて来るなよ。そう思い睨む。
「皆さん、黙ってて下さい。今がいい時なんですから。」
「おっ!何かいい雰囲気じゃん。」
「イスタも頬染めてるし。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あのね!」
「どした?」
「ま、また、2人で出かけたいの!」
「!?……お、俺も。」
脈ありなんじゃ?ミリヤちゃん、大胆に攻めたね。
「あの!わ、私……。」
顔を更に真っ赤にするミリヤちゃん。
まさかの告白!?
「イスタが好き、なの……。」
言ったー!赤く染めた頬をかいて、恥ずかしそうにするイスタ君。
2人共、いつの間にか名前呼びになってるし、何かしら進展があったのかな。
さて、イスタ君の反応は!
「お、俺も好き、だぜ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「イスタが答えたぞ!」
「両思いだね。」
「カップル誕生か!」
「いいなー!」
皆が、暖かく見守り、2人のカップル誕生に喜んでいたその時である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「友達としてな!」
イスタ君は上げて落とした。
「えっ……。」
「今日から俺達は親友だな!」
イスタ君は、落ち込んでいるミリヤちゃんに、気づかない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「上げて落とす、鬼ですか。あの人は。」
「あの子、可哀想。」
「あれはないな。」
皆は、イスタ君に呆れる。
「鈍感にも程があります。」
私はあそこまで酷くない。
そう言うと、信じられない様な視線を、皆が向けて来る。
「何ですか?」
「お前が1番言えない言葉だろ。」
「イスタの方がマシだ。」
「それは思う。」
「何の話ですか。」
その言葉に呆れの溜息……。
私が何をしたんだよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「やっぱり、私の言葉は、まだ伝わらないよね……。」
「どうしたんだ?」
「う、ううん。何でもないよ。」
「そうか。」
スタスタと歩くイスタ君。
「ほんの少しでも……脈があるなら。」
ミリヤちゃんはイスタ君に近づきーー
「ちゅっ」
イスタ君の頬にキスをした。
真っ赤になるイスタ君。見てるこっちも恥ずかしいな。
「なっ!?」
「好きだよ……。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここから先の会話を聞くのは、無粋な事と思い風魔法を解く。
周りを見れば、ニヤニヤしている者、赤面している者や両手で隠している者も。
私は観光を楽しむつもりである。るんるん気分で屋台へ向かった。
私達はイスタ君達よりも、早く城へ帰宅した。今日はからかわれるだろう。
あの2人。今日はお赤飯の方がいいだろうか?そう考えてしまう者もいた。
そんないい日に、事件は起きた。
ーードシャーンーー
と言う音が響いたのである。私達は警戒体制に入った。
が、無駄に終わった。何故なら、戦闘の原因は夫婦喧嘩である。
レイフィス国の城ではよくあるらしい。ティナ団長とルフィス団長の夫婦喧嘩。
ルフィス団長とは、レイフィス獣王国の第1騎士団団長さんだ。
最初見た時は殺し合いかと思ったんだけど、夫婦喧嘩らしい。
でも、止められる者はいないそうだ。そりゃあ、団長同士の戦いだもの。
止めようとしたら、止めようとした者が標的となる。
口を挟むな。と言う意味なのだろうね。あっ、第2騎士達が巻き込まれた。
私は端っこで気配を消して、ご飯を食べている。時々人が飛んでくる。
勿論、ご飯が地面に落ちる事は阻止している。飛んで来た人間は知らない。
「レイラ、ご飯を食べ終えたら、シオン団長の部屋に集合だ。」
「シン副団長。分かりましたが、この騒ぎを止めなくていいのですか?」
殆ど破壊された後だが……。
「皆が止めに入ってるだろ。」
「ええ、止めに入った騎士達全員、地面に埋まってますがね。」
そう、飛んで来た騎士達は、地面に刺さっている。
よく生きていると、感心するレベルである。救護班も来たな。
「訓練のし直しだな。」
喧嘩しているのは、団長だよ?
「団長クラスには、勝てないのではないでしょうか。」
「それがどうした。皆で止めたなら、最後まで止めるのが普通だろ。」
シン副団長には話が全く通じない。どんな感覚してるのか疑問に思う程だ。
「それにしても、シオン団長の部屋に集合して、何をするつもりですか?」
「その時になったら、分かる事だ。」
そう言い残し、去って行くシン副団長。
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
悪女役らしく離婚を迫ろうとしたのに、夫の反応がおかしい
廻り
恋愛
第18回恋愛小説大賞にて奨励賞をいただきました。応援してくださりありがとうございました!
王太子妃シャルロット20歳は、前世の記憶が蘇る。
ここは小説の世界で、シャルロットは王太子とヒロインの恋路を邪魔する『悪女役』。
『断罪される運命』から逃れたいが、夫は離婚に応じる気がない。
ならばと、シャルロットは別居を始める。
『夫が離婚に応じたくなる計画』を思いついたシャルロットは、それを実行することに。
夫がヒロインと出会うまで、タイムリミットは一年。
それまでに離婚に応じさせたいシャルロットと、なぜか様子がおかしい夫の話。
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる