ざまぁにはざまぁでお返し致します ~ラスボス王子はヒロインたちと悪役令嬢にざまぁしたいと思います~

陸奥 霧風

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第117話 使えない究極魔法

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放課後となり、いつもの王族専用の部屋でヒロイン達を待っていた。

サンペータ達にはヒロイン達と話があると伝え、今回は遠慮してもらった。サンペータから

「もうハニートラップには引っ掛かるなよ。あとでごちゃごちゃになって俺たちを巻き込むのだけは勘弁してくれ」

側近とは有り得ない、ありがたいお言葉をいただいた。

『コン コン』

「はい」

ノックの音に返事を返すと、

「ルナールです。アレク様よろしいでしょうか?」

「ああ、構わない。遠慮なく入ってくれ」

「失礼します」

悪役令嬢+チョロインヒドインズが部屋に入ってきた。

「まあ、適当に座ってくれ」

「――!? クリス。何をしてるんだ!」

「えっ!? アレクが適当に座れって言ったから」

「いや、いや、確かに適当に座ってくれとは言ったが、どうして僕の膝に座ろうとする」

こともあろうにクリスは僕の膝に座ろうとしたのだ。サンペータの言う通り、危うくハニートラップに引っ掛かるところだった。正直ヤバかった! クリスの年を考えれば、僕は犯罪者となり全てを失うところだった。

「クリスちゃんは私の膝の上よ」

フローラお姉様がクリスに声を掛ける。

「ハイ!」

クリスは元気に返事を返し、トコトコとフローラお姉様に近寄り、ちょこんと膝の上に乗った。

「クリスちゃん、えらいわね~」

フローラお姉様はそう言って、クリスの頭をナデナデしていた。

一体、僕のいない間に何があったのだ?

『ゴホン』

僕は一度咳払いをし、禁断の究極魔法について語った。

究極魔法を使うと、何日間か昏睡状態になること。究極魔法については、ごく一部の究極魔法は父上と母上は知っているが、知らない究極魔法もあること。その中には使究極魔法も存在していること。そして、金髪から銀髪になり、半年程で元に戻ることを伝えた。

「では、アレク様は戦場でその究極魔法を使われたということですか?」

マリアが口に手を当てながら話した。

「出来る限り、民間人の犠牲を出したくなかったからね。仕方がなく使ったんだよ」

「それは一体どういうことですか?」

ルナールが青い顔をして僕に聞いてきた。

「う~ん。なんて言ったら良いのかぁ~。グランプロス兵と市街戦になった時、アイツら自国民を人間の盾にして攻撃してくるんだよ」

「――自国民を盾に!? 誰より先頭に立って国民を護るのが貴族であり、騎士道では無いのですか? それを市民を盾に使うなんて」

さすが転生者とは言え、公爵令嬢だけのことはある。 ――悪役令嬢ストーカーだけどな……

「それで僕もブチギレしちゃって、ついつい究極魔法を使っちゃったんだよね」

「その魔法ってどんな魔法なの?」

メアリーは相変わらずタメ口だった。

「みんなにはショッキング過ぎるから話したくはないんだけど……」

「教えて! 教えて! 教えて! go○」

「怒られるからヤメロ!」

ミレーユがとんでもないことを口走りやがり、思わず即行でツッコミを入れてしまった。

「アレク様、私達は大丈夫ですから」

フローラお姉様が涼しげな顔で大人の対応をした。

「至る所からゲリラ戦をしてくるんだよ。壁から急に襲いかかったりで、こちらの兵も民間人を盾にされたら攻撃なんて出来ない。もし、民間人を殺してしまったりしたら、他国からの非難が起こってしまう…… 仕方なく隠れている兵に究極検知魔法『隠潜伏発見魔法かくれんぼ』を使って、敵兵の位置を割り出し、究極即死魔法『皆全員即死ミンナシネ』を使って皆殺しをしたんだ。その代償がこの髪の毛の色って訳さ」

「「「――!?」」」

みんな黙り込んでしまった。


――そりゃ~そうなるよな。誰だって戦争とはいえ、人をぶっ殺して来ました。と言ったら絶句するよな。


「ア、アレク様…… それは民間人を守る為なのですか仕方がないかと……」

マリアが一応のフォローは入れてくれたようだが、僕の手は汚れてしまっている。しかも敵とは言え、親友といって過言ではなかったアイスキーを殺めた時点で人間として終わっている…… そしてユリアラも……

「ありがとう。少しは気が楽になるよ」

僕の心は落ち込むばかりだが、必要以上に心配されたり同情してもらう方が余計にツライ。

「話の本題に入ろうか」

「えっ!? 話の本題?」

僕の言葉にマリアは真顔で驚いていた。僕の髪の毛が本題だと思っていたのだろうか。

僕は覚悟を決めて、強引に本題へと入った。

「もしキミたちが日本に帰れるとしたら、キミたちは日本へ帰りたいかい?」
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