ざまぁにはざまぁでお返し致します ~ラスボス王子はヒロインたちと悪役令嬢にざまぁしたいと思います~

陸奥 霧風

文字の大きさ
12 / 148

第12話 友人マルコス・ベルガー

しおりを挟む
ガス抜きに行われたファンクラブの集いも何とか無事に終わり日常生活に戻った。

「アレク。どうだったお茶会は?」

「ああ、マルコスか。良くも悪くも何とも言えないなぁ」

教室でマルコスが次の授業の準備をしている僕に話しかけてきた。彼、マルコス・ベルガーは平民の立場であるが僕とは仲が良い。マルコスをはじめ平民出の者に関して僕に対して王族の者としてではなく、善き友人として接して欲しいとお願いしてある。だから『殿下』『様』は使わないようにしてもらっている。

僕自身も王族だからといって横柄な態度はとる気もないし、優遇してもらおうなんて考えてもいない。そのおかげか男子生徒から僕に対してのヘイトは少ない。王族、貴族、平民の垣根を超え共に汗をかき、共に喜び、共に悲しむ。これが僕が学園生活を送る為のモットーとしているが、逆に女子生徒には素っ気ない態度をとっている。男友達と一緒にいる方が楽しいのだ。

「ファンがいるのも困りものだよな」

マルコスは呆れた顔をしていた。

「ファンがいてくれるのは悪気はしないけど、行き過ぎは迷惑なだけだからな……」

「アレクには同情するよ。俺、アレクを見てると絶世のイケメンに生まれなくて良かったと思うよ」

「何を言ってるんだよ。お前だってイケメン過ぎて女子と仲がいいじゃないか?」

「仲が良いって言っても同じ特待生のヤツらだけだ、お前らくらいだぞ。平民の俺達に良くしてくれているのは、まあ、お前らのお陰で他の貴族達とも仲良くなれたからな」

「良かったなマルクス。貴族達から嫌な事とかされたら僕に何でも言ってくれ。力になるから」

「俺達にはアレク達がいるだけで心強いし、俺達のことは大丈夫だ」

僕達一年の中では貴族と平民は仲が良い。初めは貴族達は平民出の特待生を見下していたが、僕とルブラン達が積極的に特待生達に関わって行くと、

「平民風情がアレク様と話をするなんてもってのほかだ」

「俺達貴族をなめるなよ」

「アレク様は何をお考えになっているのだ! 下民と一緒にいるなんて」

とか僕らやマルクス達にも文句を言っていたが、僕らはそれら全部を無視を続け、マルクス達と友情を深めて行った結果。

貴族達はいつの間にか僕らを見習うようになり、マルクス達平民出の者達と仲良くなって行った。貴族達には平民の事を知り、将来は民の事を領主経営などに生かして欲しい…… そして僕に搾取され続ける人生を歩んで欲しいと心の底から願う。

「本当に大丈夫なのか? マルクスは抜けてるところがあるからな」

「な、なに言ってるんだ! アレクには言われたくないぞ!」

「まあ、お互いはみ出し者だからな」

僕はマルクスと気兼ねなく話すし、マルクスも王族に向かった気兼ねなくツッコミを入れてくるし、今までの貴族と平民の関係から言えば非常識とも言えるだろう。そう僕らははみ出し者なのだ。

「そうだな。俺達平民がアレクに気軽に声をかけるなんて考えられん事だからな」

マルクスは僕をザ・規格外みたいな目で見ていた。

「学園の中だからな。それくらいは、お互い羽目を外しても良いんじゃないか」

僕としては平民と仲良くなることで将来、自分に不利益になった時に味方になってくれるじゃないかと打算があってのことだからな。

「羽目を外しすぎるとは思うけど……」

「そんなことないさ。せっかくの学園生活だ、お互い楽しんだ方がずっと良いはずさ」

「そうだな。ところでお茶会で仲良くなれそうな女はいたか?」

マルクスはゲスな発言をした。

「みんな良くも悪くもだったけど、気になると言うか話をしてみたいと思う女子生徒はいたよ」

「えっ!? お前がか? いつも女には興味無さそうにしてたのに……」

「あのなぁ~僕を男ラブみたいな言い方はやめてくれ。僕はファンのヤツらに興味が無いだけで、当たり前に女性には興味はあるよ」

「そうなのか…… いつもクールを通り越して塩対応だったからな。一体どんなヤツなんだ?」

マルクスは僕の話に興味津々で聞いてきた。

「クリス・アン・チャンスキー男爵令嬢でな、左目には『邪神眼』が宿ってると言って眼帯をしてるんだ。恐ろしいことに左腕には『漆黒の魔龍、デモンドキル・フューエル』が宿っていてな。いつも左腕に包帯をして封印しているんだ! それでな…… 『漆黒の魔龍、デモンドキル・フューエルが目覚める前に逃げろ! 私が食い止める!』って言うんだよ。どうだ、このイカレっぷり? マルコスも話の続きが聞きたいと思うだろ?」 


「――ソイツ…… マジでヤベェ人種だろ!」


マルコスは顔を青くして何かに怯えていた。きっと『邪神眼』と『漆黒の魔龍・デモンドキル・フューエル』にビビってしまったのだろう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~

灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」 魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。 彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。 遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。 歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか? 己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。 そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。 そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。 例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。 過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る! 異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕! ――なろう・カクヨムでも連載中――

加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。 僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。 僕の夢……どこいった?

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

【完結】勇者に折られた魔王のツノは、幼児の庇護者になりました

綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
旧タイトル:膨大な魔力と知識ありのチートだけど、転生先がツノはないよね? 異世界転生、胸躍らせる夢の展開のはず。しかし目の前で繰り広げられる勇者vs魔王の激戦に、僕は飽きていた。だって王の頭上で、魔力を供給するだけのツノが僕だ。魔王が強いからツノがあるのではなく、ツノである僕がいるから彼が最強だった。 ずっと動けない。声は誰にも聞こえない。膨大な魔力も知識チートも披露できぬまま、魔王の頭上で朽ちるのか。諦めかけていた。 勇者の聖剣が僕を折るまでは……!  動けなかったツノは、折れたことで新たな仲間と出会う。チート無双はできないが、ツノなりに幸せを掴めるのか!? いつか自力で動ける日を夢見て、僕は彼と手を組んだ。 ※基本ほのぼの、時々残酷表現あり(予告なし) 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2021/11/17 完結

転生メイドは絆されない ~あの子は私が育てます!~

志波 連
ファンタジー
息子と一緒に事故に遭い、母子で異世界に転生してしまったさおり。 自分には前世の記憶があるのに、息子は全く覚えていなかった。 しかも、愛息子はヘブンズ王国の第二王子に転生しているのに、自分はその王子付きのメイドという格差。 身分差故に、自分の息子に敬語で話し、無理な要求にも笑顔で応える日々。 しかし、そのあまりの傍若無人さにお母ちゃんはブチ切れた! 第二王子に厳しい躾を始めた一介のメイドの噂は王家の人々の耳にも入る。 側近たちは不敬だと騒ぐが、国王と王妃、そして第一王子はその奮闘を見守る。 厳しくも愛情あふれるメイドの姿に、第一王子は恋をする。 後継者争いや、反王家貴族の暗躍などを乗り越え、元親子は国の在り方さえ変えていくのだった。

気づいたら美少女ゲーの悪役令息に転生していたのでサブヒロインを救うのに人生を賭けることにした

高坂ナツキ
ファンタジー
衝撃を受けた途端、俺は美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生していた!? これは、自分が制作にかかわっていた美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生した主人公が、報われないサブヒロインを救うために人生を賭ける話。 日常あり、恋愛あり、ダンジョンあり、戦闘あり、料理ありの何でもありの話となっています。

処理中です...