誰にも理解してもらえないまま生きた令嬢のおはなし。ー幕間にてご勘弁願います。ー

影狼

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不満?。-盃。ー

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更に彼女の苦悩はそれだけじゃなかった、夢を見るせいで寝不足になりがちなのだ。

その際に幼く、柔らかい声が彼女へと語りかけてきていたような気がした。

まるで密かに彼女を支えるように、だ。

それに秘かに安堵を覚えていたが、朝になると。

毎度忘却してしまっているので、それも悩みの種の一つだった。

けれど“何か”の声が彼女を、包み込んでくる時などがあったため。

彼女はそれを『夢物語』とし、著作として残した。

「少女の夢と獣の夢」と、名づけられたそれは一冊のみで、今は残っていないとか。

そして夢中に現れた彼のことを皮肉って。

「蒼炎の彼方」と、そう呼んだ。

ティキトイソニヒ令嬢は楽しい奴だったと笑いながら、嬉しそうに。

告げたそれは、果たして誰だったか。

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