ただのゴブリンだったものが愛を乞う。ー翠の眼に映る景色は如何か。ー

影狼

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調査。ー開幕。ー

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皆様、こんな辺鄙な所においで頂きありがとうございます。

『案内人』であり。

【████】の、従者『____』にございます。

同じく、『案内人』であり。

【████】の、従者『████████████・████』にございます!

どうぞよろしくお願い申し上げます、此処は隠された『劇場』になります。

あなた方に、お会いできて幸せです!

今宵は可惜夜でしょう、このような夜は貴女に似合います。

素晴らしく貴重な夜を過ごすことができるよう、ご協力をさせてくださいませ。

マドモアゼル惑うアザゼル様。

それではご案内致します!

足元にご注意ください、ネルルキプス様。

ーーーー開幕、開幕。ーーーー

瞳に映る月、降り注ぐ赤い光。

そして、上空には影があった。

逆光で見えないが翼があり、人型。

冷たく鋭い金色の目が、虚ろになりつつある彼女の目と合う。

金色の瞳が逸らされることもなく、素っ気なく視線のみで貫く。

すると、金色の瞳が赤く染まる。

白目の部分は黒く、歯ぎしりをしたその人物。

微かに微笑む彼女は。

『親愛なる______』

すると狂月の支配する森に。

光が迸る、蘇る。

​彼女の力か、月の​───────。

偉大なる存在達の仰せの通りに。

彼女は心中で思う。

その光が齎すは。

​正気か、狂気か。



『愉しみにしている。』

その光を嫌い、厭うかのように。

はたまた、別の思惑に纏わりつかれまいと。

とにかく。

厭わしく思ったのか、影は消失していた。

かつて在った、美しかった処。
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